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前回取り上げた「来山荘」から県道29号線を北へ100メートルほど歩いたところにある「大二館」でも立ち寄り入浴してまいりました。広い駐車場を擁する平屋の純和風旅館で、うなぎ料理がご自慢なんだそうです。
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表では日帰り入浴に関して特に案内されていませんでしたが、玄関で入浴をお願いしますと、物腰の柔らかなお婆さんが笑顔で快く迎え入れ、わざわざ浴室の前まで案内してくださいました。こちらのお宿のお風呂は「月待の湯」と「さくらんぼの湯」という2室があり、私が訪問した時は「さくらんぼの湯」に紺の暖簾が掛かっていました。
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和テイストで明るく清潔感の溢れる脱衣室。2台並ぶ洗面台の上に設けられた大きなミラーが、室内をより明るくしています。壁の張り紙には「浴場から見える、アパート・民家は、すべて無人ですので、安心してご入浴ください」と記されているのですが、これってどういう意味なのかな?
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浴室出入口の戸を開けると、いかにも東根温泉らしいアブラ臭が香ってきました。お風呂は内湯のみで露天風呂はありませんが、庭園に面する大きな窓のおかげで閉塞感は少なく、外から降り注ぐ陽光が浴槽の湯面に反射してキラキラと輝いていました。「さくらんぼの湯」には大きさの微妙に異なる丸い2つの浴槽が重なるような格好で据えられており、それぞれに湯口からお湯が注がれています。
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洗い場は2手に分かれて配置されており、計4基のシャワー付きカランが取り付けられていた。水栓金具は硫化によって青黒く変色しており、温泉に硫黄が含まれていることビジュアル的に教えてくれます。
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入室した時にはわからなかったのですが、窓側から浴室を捉えてみますと、重なり合ってる2つの丸い浴槽から、2本の緩やかな曲線が床タイルに描かれており、洗い場付近で合流していることに気づきました(上画像でその様子を写したのですが、見えにくい画像で恐縮です)。つまり浴室全体でさくらんぼを表現しており、丸い浴槽が果実、そこから伸びる曲線が軸なのですね。なぜ「さくらんぼの湯」という名前なのか、これで得心できました。
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2つの浴槽のうち、奥側の大きな方は直径3mほどで4~5人サイズ。加水など一切のない完全放流式の湯使いなのですが、湯口で56.0℃という高温であり、湯船においても47.2℃で、一応掻き混ぜてみたものの湯温はほとんど下がること無く、加水できる蛇口やホースも見当たらなかったので、入浴にはちょっと厳しいコンディションでした。
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一方、手前側の湯船は若干小さく、直径2メートル強の2~3人サイズ。大きな浴槽と同じ熱さのお湯が張られており、はじめのうちは熱くて入れなかったのですが、窓を全開にして懸命に掻き混ぜたところ、入浴できる44.3℃まで落ち着いてくれましたので、今回はこの小さな浴槽で湯浴みを楽しみました。
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湯口の流路には白い湯の華がたくさんユラユラ揺れており、湯口のみならず湯船の中でもたくさん浮遊しています。湯船のお湯は縁から溢れ出ているのですが、そのエッジにも引っかかっていました。
琥珀色を帯びているお湯からは微かな塩味とタマゴ味、重曹的なほろ苦みが感じられ、モール臭と樹脂臭を足して2で割ったようなアブラ臭が香っています。さらにはウイスキーを彷彿とさせる芳醇とした薫りも混ざっているようでした。前回取り上げた「来山荘」と同じ13号源泉を引いており、「来山荘」のお湯も良かったのですが、こちらは輪をかけて状態が良く、とりわけ硫化水素由来のタマゴ感が明瞭で、シャキッとする鮮度感や後を引くツルスベ浴感も極上でした。言わずもがな完全放流式であり、味や匂いの強さ、浴感お良さ、いずれをとっても東根屈指ではないでしょうか。
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窓を開けると小さな庭園を臨む濡れ縁が広がっており、浴室から自由に行き来できるようになっていました。窓や濡れ縁からは近隣の民家などが見えるのですが、そういえば脱衣室の張り紙にはみんな無人だと書いてあったっけ。それなら心置きなく過ごせますね。熱めのお湯でしたので、体がすぐに火照ってしまうのですが、そんな時はこの濡れ縁に出てクールダウンするとめちゃくちゃ気持ち良いのです。大きな窓は半分開けることができましたので、半露天状態にして湯浴みを満喫。熱いお湯ですが、上がってしばらくすると粗熱が抜け、程良い温まりが残る、それでいて爽快感があり、お肌もモチモチするという素晴らしいフィーリングに感動しっぱなしでした。とても気に入りました。おすすめ。
東根温泉協同組合13号泉源泉
含硫黄-ナトリウム-塩化物温泉 66.2℃ pH8.0 溶存物質1280mg/kg 成分総計1284mg/kg
Na+:369.8mg(86.97mval%), Ca++:42.1mg(11.35mval%),
Cl-:412.8mg(63.23mval%), Br-:1.0mg, I-:0.2mg, HS-:1.6mg, S2O3--:1.0mg, SO4--:144.4mg(16.35mval%), HCO3-:204.4mg(18.20mval%),
H2SiO3:66.8mg, HBO2:20.5mg, H2S:0.2mg,
(平成17年3月14日)
加水加温循環消毒なし
JR奥羽本線・東根駅より徒歩18分(1.5km)
山形県東根市温泉町2-10-1 地図
0237-42-0010
日帰り入浴時間不明
500円
シャンプー類・ドライヤーあり
私の好み:★★★
しかもこの二つの浴槽がある浴室のお風呂が
最高にいいっす(^_^)
コーラ色のお湯に白い湯の花、う~ん最高(笑)
山形湯巡りお初の温友を東根温泉にお連れした時は
必ずといってもいい程、ここを訪問します
そうそう来山荘も好きです
あっこの露天風呂は冬季閉鎖です
今なら入れますよ(^o^)
おっしゃるように、最高なお風呂ですね。お湯の質感といい、お風呂の雰囲気といい、非の打ち所がありませんでした。元々東根のお湯のファンなのですが、こちらに入って、より一層好きになりました。
>来山荘
やはりそうだったんですね。また訪問の機会があれば、閉鎖されていない時季に再訪してみます。