川湯温泉 御園ホテル

前回取り上げた「御園ホテル　別館ラルゴ」（現在休業中）に宿泊した翌朝、本館にあたる「御園ホテル」でも入浴させていただきました。「ラルゴ」に宿泊すれば本館のお風呂を無料で利用することができるので、その恩恵に預からないわけにはいきません。前夜は遅くまで「ラルゴ」のラウンジで社長の根津さんと飲んでいたのですが、軽くその時の酔を引き釣りながら寝ぼけ眼で私が本館のロビーを入ると、フロントでは根津さんが凛とした姿で出発するお客さんを見送っており、客ながらもだらしない体たらくでお邪魔してしまった自分が情けなくなってしまいました。



フロントで入浴させてくださいと挨拶してから、左手のお土産売り場を通過し、廊下を進んで浴室へと向かいます。


　
脱衣所は広くてロッカーも備え付けられており、洗面台まわりには基本的なアメニティーもひと通り揃っているので、使い勝手は良好です。


　
曇って見難い画像で申し訳ございません。非日常感を演出してくれるとっても広い内湯には、浴槽というより池と表現したくなるほど大きな浴槽が白濁したお湯を湛えていました。槽内が強く濁って全く見えないので、浴槽の縁にはプールのような手摺が取り付けられています。



洗い場にはシャワー付き混合水栓が一列にズラリ（数は失念）。ブースのひとつひとつにボディーソープやシャンプー類が備え付けられているのが嬉しいですね。


　
岩が積み重なっている湯口からは御園ホテル自家源泉のお湯がドボドボ落とされています。湯使いは当然掛け流し。底が見えないほど強く白濁したお湯はやや熱めで、お湯自体のパワーも強力ですから、せっかくの大きなお風呂ですがあんまり長湯できませんでした。でも川湯のお湯は特に皮膚系の疾患には効果覿面ですから、もしその手の方面でお困りの方は是非どうぞ。


　　
浴室内には打たせ湯（画像左（上））の他、真湯が張られた浴槽（画像右（下））も据えられていますから、もし川湯の強酸性のお湯が肌に合わない方は真湯浴槽を利用すると良いでしょうね。



源泉が飲める飲泉所もありましたので、実際に飲んでみました…ギャー、酸っぱすぎる！　こちらのお湯はpH1.6という川湯の中でも酸性度が強いお湯であり、そのとんでもない酸っぱさゆえに口の粘膜は忽ち収斂し、歯もギシギシしちゃって、ちょびっとしか口にすることができません。秋田県の玉川温泉と同様にこの強酸性のお湯も薄めて飲めば何らかの効果があるのかもしれませんね。


　
こちらは「天の湯だまり」とネーミングされている露天風呂。
美しく青白色に濁ったお湯と、暖色系のエクステリアが落ち着きのある色調を生み出しています。浴槽は石造りですが、腐食防止のために樹脂がコーティングされていました。浴槽奥側に置かれている岩に穿たれた口から源泉が注がれ、手前側の切り欠けから排湯されています。外気の影響により内湯に比べて若干温度が下がっており、おかげでとても心地良い湯加減でしたが、入浴しているだけでボディーブローのように体力が消耗してゆくので、迂闊な長湯は避けたほうが良いかもしれません。でもついつい長湯したくなっちゃうんですよね。周囲を塀で囲まれているので景色はあまり楽しめませんが、風を感じられる落ち着いた良い雰囲気なので、湯船に入ったり出たりしながら、出発までのひと時をこの露天でじっくり過ごさせてもらいました。


御園ホテル源泉No.1
酸性・含鉄(Ⅱ・Ⅲ)-ナトリウム-塩化物・硫酸塩温泉　60.7℃　pH1.6　800L/min（自噴）　溶存物質7.171g/kg　成分総計7.340g/kg
H+:25.2mg(24.68mval%), Na+:1004mg(43.11mval%), Mg++:106.1mg(8.62mval%), Ca++:206.8mg(10.19mval%), Al+++:61.1mg(6.70mval%), Fe++:36.8mg(1.30mval%), Fe+++:22.7mg(1.20mval%),
Cl-:1921mg(51.53mval%), HSO4-:1442mg(14.13mval%), SO4--:1705mg(33.76mval%),
H2SiO3:299.7mg, HBO2:75.9mg, H2SO4:91.5mg, CO2:168.1mg, H2S:1.0mg,

北海道川上郡弟子屈町川湯温泉3-1-20　　地図
015-483-2511
ホームページ

日帰り入浴13:00～18:00
800円
ロッカー・シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み：★★★