温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

SL冬の湿原号 2011年

2011年02月24日 | 北海道
網走から釧網本線で釧路へ出る際、ついでに途中下車して時間を合わせながら、臨時列車「SL冬の湿原号」に乗車することにしました。


(画像クリックで拡大)
まずは切符から。レトロな列車には手書きの切符が似合うだろうと思い、切符蒐集家にはお馴染みの川崎新町駅で指定席券を購入(「SL冬の湿原号」は全席指定)。
国鉄時代からの生え抜きと思しき出札窓口氏は、私が書いた申込用紙の「標茶→釧路」を何ら躊躇なく「しべちゃ→くしろ」と読んでいました。今の若い駅員さんだったら、釧路はともかく標茶は読めないんじゃないかしら。さすがベテランです。
なお今回私が宛がわれた3号車17番D席は、進行方向の前向きで、しかも湿原側の窓側席というベストシートでした(冬の湿原号の客車は固定BOX席なので、進行方向の席を確保するのが難しいのであります)


 
標茶駅です。駅隣の駐車場には大型観光バスが乗り付け、団体客が次々にバスから駅へと向かっていきます。急増する中国人観光客のため、標茶駅の案内放送では、中国語によるアナウンスも行われていました。まさかローカル駅で中国語案内を聞くとは意外でした。

 
今回の乗車区間は上述のように標茶から釧路まで。釧路から来たSLはお昼頃に標茶に到着して折り返すのですが、標茶には転車台が無いため、機回しこそするものの機関車の前後は変えることができず、釧路行は後ろを向いたままで客車を牽引するのです。何だか間抜けですが、でも後姿を見せたまま本線上を疾走する姿なんて滅多に見られませんから、考えようによっては貴重な体験ができるとも言えます。


機関車の後ろには車掌車ヨ3500が連結されています。とはいえ車掌はここには乗らないので、一応「緩急車」として扱われており、実質的には展望車として一般乗客に開放されています。後ほど乗ってみることにしましょう。


車掌車以外の客車は1号車と3~5号車が14系、そして…

 
2号車は旧型客車でスハフ44系から改造されたスハシ44が連結されています。この2号車はカフェカーとなっていました。

 
カフェスペース以外には客席もちゃんと設置されています。白熱灯の照明がいい雰囲気を醸し出していますね。石炭をくべるダルマストーブもあって、ストーブ上でスルメを焼いたりできるみたいです。なおダルマストーブは14系の方にも取り付けられています。


列車は定刻通りに標茶を出発。ホイッスルを響かせながら、ゆっくりと走りだしました。
しばらくすると車掌さんが巡回しはじめ、乗客一人一人に乗車証明書を配ってくれました。

 

(両画像ともクリックで拡大)
タンチョウが飛来する駅として有名な茅沼駅に停車中です。窓の外を見ると、タンチョウがいるではありませんか。車掌さんも親切に放送で案内してくれました。

 
カフェカーでコーヒーとかぼちゃアイスを購入。アテンダントさんおすすめのかぼちゃアイスは甘さ控えめで且つかぼちゃの風味が存分に活きており、とっても美味でした。
車窓には湿原が広がってきました。いい天気なので、とっても爽快な景色。

 
SLの次位に連結されている車掌車に行ってみました。車内では地元のガイドさんによるネイチャー講座の真っ最中でした。板ばね懸架の二軸車は、さすがにワイルドな乗り心地で、騒音もすさまじく、ガイドさんは狭い車内ながらスピーカーを使ってお話していました。走行している車掌車に乗る機会なんて滅多に無いので、揺れと音を存分に堪能。せっかくなのでデッキに出てみましょう。

 
おお!すげぇ!SLが目の前だ!
SL列車は各地で運転されていますが、走行中のSLを間近で体感できる列車はあまりないのではないかと思います。ドラフト音やブラスト音がすぐそばで響いており、煙突から煙が吐き出される様子もすぐ目の前で見ることができました。たまにホイッスルが鳴ると、耳が劈かれそうに。

 
めちゃくちゃ寒いのに、力強く走るSLの迫力に圧倒され、ついデッキに長居してしまいました。

 
定刻15:10に釧路到着。大人げなくSLに興奮していたらあっという間に着いちゃいました。


国内唯一の炭鉱がある街だけあり、ホームには石炭が飾られています。

 
 
釧路到着後しばらくは撮影会みたいな状態でした。もちろん私もカメラを向けさせてもらいました。SLっていいもんですね。

JR北海道釧路支社・SL冬の湿原号(2011年)の公式サイト


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 標茶温泉 富士温泉 | トップ | 久しぶりに寝台特急「北斗星... »

コメントを投稿