温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

雲仙温泉 国民宿舎青雲荘 その2(内湯)

2015年12月02日 | 長崎県
前回記事「雲仙温泉 国民宿舎青雲荘 その1(客室・朝食)」の続編です。

 
ロビー奥に掛かっている「小地獄温泉」と染め抜かれた萌葱色の暖簾の先がお宿ご自慢の温泉ゾーン。宿泊施設としての収容人員が多いばかりでなく、日帰り入浴も受け入れているため、温泉ゾーンの踏み込みにはスリッパ入れのほか、下足用のロッカーもたくさん備え付けられていました。浴場は内湯と露天で二棟に分かれており、館内掲示の説明によれば行政等の指導により分離しているとのこと。具体的な理由は記されていませんでしたが、どんな事情があるのかな? その謎を解明しないまま、まずは内湯から取り上げることにします。


 
幾分使い込まれた感がある脱衣室は、オフホワイト基調ながらとても広くて綺麗に維持されており、ロッカーの個数も多く、洗面台も複数並んでいて、使い勝手は良好です。ロッカーの扉は木目模様となっており、一見すると実用的で無機質に思えてしまうような脱衣室内に、優しいぬくもりをもたらしていました。



室内に掲示されている画像入りの説明によれば、「青雲荘」のお湯は小地獄から直接引いているとのこと。ちなみ拙ブログでは4年前に、同じ源泉を用いている日帰り入浴専門施設「小地獄温泉館」を取り上げております。


 
天井が高くて広々としている内湯の浴室。室内には酸性のお湯らしい酸っぱい匂いとイオウの匂いが漂っています。塗装や装飾などのデザインなど、総じて造りが古く、長い間使い込まれているためか、壁にはシミがこびりついていますが、メンテナンスにぬかりはなく、気持ち良く使えました。右側に配置された洗い場には、12基のシャワー付きカランがズラリと一列に並んでおり、その光景はなかなか壮観です。この一列のほかにも、浴室の左側手前にはシャワー付きカランが3基、そして立って使うシャワーが2基設置されていました。


 
浴槽はタイル貼りでとっても大きく、レモンみたいな楕円形をしており、その広さゆえ、子供だったらついつい泳ぎたくなる衝動に駆られてしまうこと必至。湯船のお湯はうっすらグリーン系の色彩を帯びているようにも見える乳白色に強く濁り、底に湯の花がたくさん沈殿しているため、私が湯船に入ってお湯が撹拌されると、沈殿が舞い上がって更にモクモクと雲が湧くかの如く濁りが濃くなってゆきました。

浴槽の手前側(出入口側)には白く染まった湯口があり、直に触れると火傷しそうなほど熱いお湯が浴槽へ落とされているのですが、湯船の広さによって冷却されるのか、湯船では長湯したくなる(体感で41℃前後の)微睡みを誘う湯加減に落ち着いていました。ただ湯温調整のためか、浴槽のキャパに対して投入量が絞り気味であり、お湯の鮮度に関しては次回記事で取り上げる別棟の露天風呂の方が良かったかも。


 
大きな浴槽の奥は寝湯になっており、2人分のスペースが用意されていましたが、枕のセッティングがちょっと高くて私の体には合わなかったために、今回は使っておりません。一方、その逆サイドに位置する出入口側には打たせ湯も設けられていて、こちらも2人分の設備が用意されていたのですが、うち1本は止まっており、実際にお湯が落とされていたのは1本だけ。でも、高い位置から垂直に落とされるお湯を、カチカチに凝った肩に当てると、いい塩梅にコリがほぐれて、とっても気持ちが良かったですよ。

なお、この内湯の最奥部には屋外に出られるところがあるのですが、その先には露天風呂があるわけではなく、単なるテラスであり、昼間には緑豊かな景色を眺めることができるのでしょうけど、私は夜だけの利用でしたので、お湯で火照った体をクールダウンするだけにとどめました。



次回記事で取り上げます別棟の露天風呂へ向かう通路の途中には、2室の家族風呂もあるのですが、別途料金(1,080円/50分)が必要ですし、こうしたお風呂は家族やカップル等でゆっくりと水入らずのひと時を過ごすためのものでしょうから、一人旅の私には不向きと考え、敢えて利用しませんでした。「白梅」および「紅梅」と名付けられたこれら家族風呂にももちろん白濁の温泉が張られています。


次回記事に続く

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