温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

帯広市街 パール温泉

2012年02月17日 | 北海道
※残念ながらパール温泉は2014年3月末を以て閉館しました。


帯広市街・緑ヶ丘公園近くの温泉銭湯です。2月某日にばんえい競馬を訪れてしっかりつぎ込んだ挙句にスッカラカンのオケラになった後、その不運の厄を洗い落とすべく、タクシーで乗りつけました。昼間だというのに駐車場にはたくさんの車が止まっており、人気のほどがうかがえます。



私は外出時には必ず入浴道具を携行していますが、もし手ぶらで立ち寄っても、こちらの浴場では入浴道具一式を有料で借りることができるんだそうです(料金は失念)。


 
広くて清潔感のある館内。下足場の裏手にはコインランドリーが設置されていました。券売機で料金を支払い、受付のおばちゃんに券を渡します。受付カウンターの並びには軽食カウンターが設けられ、ドリンクやソフトクリームなどが注文できます。カーペット敷きの休憩スペースはゆったりしており、湯上りの爺様婆様がのんびりと寛いでいました。



銭湯ですから脱衣室には棚に載せられた籠がズラリと並んでいるのですが、無料で使える中型のロッカーもたくさん用意されている点は、界隈の銭湯に比べるとちょっとした白眉ではないかと思います。地元民を相手にする商売である銭湯は、この手のロッカーが少ない場合も多いので、このロッカーは旅行者には重宝します。
天井に固定された扇風機は冬なのにグルグル回っており、その直下の腰掛では湯上りで全身から湯気を上げているお客さんが、グッタリうなだれながら涼んでいました。この様子から察するに、ここのお湯は相当火照るってことだな…。



浴室内は曇っている上、多くのお客さんで混雑していたため、この一枚以外は撮影できませんでした(遠慮しました)。浴室の構造は典型的な銭湯そのもので、手前側に広がる洗い場にはカランがズラリと並び、その奥に大きな浴槽が据えられています。また浴槽に並んでサウナと水風呂もあり、他の浴場と同様にサウナは人気を博していました。
カランは計37ヶ所あり、うち26ヶ所は源泉湯のみが出るスパウトとシャワーのセット、残る11ヶ所は水道と源泉湯が出る押しバネ式カランと固定式シャワーのセットです。浴槽は中央に10人以上は余裕で入れる主浴槽があり、それを両側から挟む形で超音波風呂や電気風呂が設置されています(いずれも2人サイズで真湯使用)。主浴槽の湯口側には3人分ずつ左右に分かれて(計6人分の)腰掛入浴区画があり、足元にはバイブラバスの装置が作動しており、下からブクブクと気泡が上がってきます。また各区画にはSUSの枕が横たわっており、熱いお湯に浸かりながら冷たいSUSの枕に頭を乗せると、ひやっとする温度差が気持ち良かったです。

薄いジャスミン茶のような色を帯びた透明のお湯が、主浴槽の一番奥にある湯口からドバドバ注がれ、途中でオーバーフローすることなく、手前の排湯口へと落とされていきます。お湯からはモール系の温泉らしいツルスベ浴感が得られ、弱いモール臭に弱いほろ苦味が感じられますが、ほぼ無味無臭と言っても差し支えないほど弱い知覚です。なおカランも上述のように源泉湯を使用していますが、さすがに循環処理を経ていないためか、浴槽よりも若干苦みが強いように感じられました。
それほど濃い温泉ではないのですが、やや熱い湯加減のためかすぐに火照ってしまい、主浴槽ではあまり長湯できません。このためお風呂の回転はかなり早めでした。なるほど、この温まり方なら、冬でも脱衣所の扇風機は必要です。




(上画像クリックで拡大)
脱衣所の表示によれば、加水加温は行われていないものの、「温泉資源の保護と衛生管理のため一部循環 循環途中雑菌滅菌の処理をするカルサイン(貝殻加工)の中を通し衛生面での努力をしています」とのことです。半循環ということですね。実際に入浴してもお湯からはあまり循環しているような感触は感じられず、なかなか良質なお湯でした。
日曜日の午後3時半頃に訪れたのですが、ザッと見ても男湯だけで20人以上も利用者がおり、老若を問わずひっきりなしに出入りもあり、多くの方から人気を集めているのがよくわかりました。使い勝手が良く綺麗な施設で、良質なお湯を楽しめる銭湯なのですから、混むのは当然なのかもしれませんね。


アルカリ性単純温泉 45.1℃ pH9.2 湧出量不明(動力揚湯) 溶存物質0.511g/kg 成分総計0.511g/kg
Na+:158.9mg(98.01mval%),
Cl-:132.9mg(51.16mval%), HCO3-:85.2mg(19.10mval%), CO3--:60.3mg(27.42mval%),
H2SiO3:50.9mg, 遊離CO2:0mg

帯広駅より北海道拓殖バスの南商業高校or帯広の森行で緑ヶ丘6丁目(美術館入口)下車、徒歩1~2分
北海道帯広市緑ヶ丘8-1-32  地図
0155-34-1126

※残念ながらパール温泉は2014年3月末を以て閉館しました。
11:00~翌2:00
420円
ロッカー無料、ドライヤー有料(50円)、入浴用具販売あり

私の好み:★★

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