温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

東根温泉 いしの湯

2009年06月19日 | 山形県


さくらんぼの生産で有名な山形県東根市には東根温泉という温泉郷があり、数々の旅館と共に共同浴場も5ヶ所ほど点在しています。いずれも周囲の住宅に紛れるように佇んでいるので、注意して看板を見落とさないようにしないとその存在に気づかないかもしれません。

今回紹介する「いしの湯」は温泉街の外れにあり、外見は看板が無ければ単なる民家で、一見すると営業しているかどうかもわからないのですが、玄関の引き戸を開けて声を掛けると、中から奥さんらしき方が出てきてくれました。玄関を入って右へ進んだ奥左手が浴室となっています。内湯のみで、脱衣所も浴室もこじんまりとしており、4人も入ればいっぱいになってしまいそうな程でしたが、訪問時には私以外に客がおらず、気兼ねなくのんびりと湯浴みすることができました。

タイル貼りの浴槽には薄い黄色で透明なお湯が張られていて、静かに掛け流されていました。口に含むと舌に何かしらの味が残るのですがそれが何の味であるかわかりません。ほぼ無味といっていいでしょう。匂いもほぼ無臭ですが、浴槽の隣にある源泉溜まり(湯口)の枡からはほんのりと硫黄の匂いが漂っていました。浴感はスベスベとキシキシが混在していますが、スベスベが勝っているような気がしました。お湯の中では白い繊維状の湯の華がちらほらと舞っています。分析表によれば源泉温度は67.5℃で使用位置では62.0℃となっていますが、実際の浴槽では40℃程でゆっくり長湯することができました。

窓から外を見ても住宅が見えるばかりで視覚的には取り立てて楽しめる面はありませんが、目立たないがゆえに喧騒や混雑とは無縁であり、静かな環境の中で自分のペースで良質なお湯に長く浸り、目を閉じて瞑想に耽ると一切のストレスから開放されるようでした。東根温泉の共同浴場の中では最も気に入りました。




源泉溜まり(湯口)


ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉
67.5℃ pH8.0 溶存総計1151mg/kg 

JR奥羽本線・東根駅 徒歩15分(1.3km)
山形県東根市温泉町1-22-5 地図
0237-43-2201
東根温泉協同組合

8:00~20:00 毎月1・16日休業
150円 

私の好み:★★★

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 北海道の温泉 その後 | トップ | 三瓶温泉 亀の湯 »

コメントを投稿