温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

旭岳温泉 大雪山白樺荘

2012年12月13日 | 北海道
 
大雪山・旭岳ロープウェイのHP内の「館内ご案内」というページには、旭岳温泉エリア各施設の日帰り入浴料金と時間帯が一覧になって掲載されており、わかりやすくて便利です。さてそのデータを見てみますと、やはりリゾートホテルが多い場所柄だけあって、1500円という伊豆や箱根も真っ青な価格設定の施設も何軒かあるようですが、最低価格帯は500円のようですので、骨の髄まで吝嗇な根性が染み渡っている私としては、その中の1軒である「大雪山白樺荘」へ立ち寄ってみました。周囲の環境に調和している木造の建物です。



こちらはユースホステル兼民宿なんだそうですが、本当にここってユースなの?と驚いてしまうほど館内は非常に綺麗で広々としています。ユース=安いボロ宿という固定概念はもう過去のものなのかもしれません。
受付で直接料金を支払い、建物の奥にある浴室へと向かいます。



こちらが浴室入り口。繰り返しますが全くユースらしくない、綺麗で新しくて整然とした温かみのある居住性を実現している館内です。脱衣所はごく一般的なレイアウトですが、よく手入れが行き届いており、綺麗で快適です。


 
浴室も大変きれいでして、大きなガラス窓及び高い天井のために、室内面積は大して広くないものの、面積以上の開放感が得られます。また男女浴室の仕切りは天井まで隔てていないので、向こう側の浴室の音がこちらまでよく届きますが、こうした造りも開放感をもたらすことに一役買っているのかと思われます。
洗い場にはシャワー付き混合水栓が4基設置されています。


 
内湯は台形のような形状をしており、大きさは7~8人サイズといったところ。湯使いは加水(湧水利用)のみ実施されているものの掛け流しとなっており、浴槽隅の湯口から注がれるお湯は、湯船を満たした後、浴槽縁の切り欠けから洗い場の床へふんだんに溢れ出ており、その流路となる床タイルは温泉成分により黒っぽく染まり、排湯口まわりは濃いチャコールグレーに染まっていました。
お湯は無色透明で、湯口に鼻を近づけると石膏の匂いがふんわりと感じられ、お湯を口に含むと正苦味泉らしい苦味の他、ほんのりとした塩味や石膏のような甘みや重たい感じの味が舌に伝わりました。


 
内湯のガラス窓の外には露天の岩風呂が設けられています。この露天へは浴室からステップを数段降りるだけなのですが、施設名の通りに周囲は白樺の木立が広がり、またお風呂の周りには笹や蕗などが茂っているため、画像だけ見たらとても建物脇にあるとは思えない野趣が感じられ、野湯みたいな雰囲気すら漂っています。白樺の森からひんやりとしたそよ風が吹いてくる、とても爽やかな環境です。

内湯と異なり露天は加水されていない源泉100%のお湯であるはずですが、外気に冷却されてしまったのか、訪問時はややぬるめの湯加減でしたが、却ってぬるいお湯のほうが長湯ができて気持ち良く、新鮮な空気を胸いっぱいに吸い込みながら、清らかに澄んだお湯で旅の疲れを癒しました。また、あまり癖の無いようなお湯に思えますが、不思議なほどに入った時の感触が優しく、特に内湯では何度も入りたくなってしまうほど後を引く良い感触が楽しめました。


大雪山白樺荘源泉1・2・3号の混合
カルシウム・マグネシウム・ナトリウム-硫酸塩・塩化物温泉 45.6℃ pH6.0 130L/min(自然湧出) 溶存物質1.758g/kg 成分総計2.070g/kg
Na+:121.4mg(21.58mval%), Mg++:104.4mg(35.10mval%), Ca++:188.7mg(38.60mval%),
Cl-:344.3mg(39.88mval%), SO4--:554.1mg(47.39mval%), HCO3-:186.1mg(12.53mval%),
H2SiO3:211.0mg, CO2:312.2mg,
内風呂のみ温度調整のため加水

北海道上川郡東川町勇駒別  地図
0166-97-2246
ホームページ

日帰り入浴13:00~20:00
500円
貴重品用ロッカー・石鹸&リンスインシャンプー・ドライヤーあり

私の好み:★★

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