温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

キュタフヤ県 ムラトダーウ温泉 前編(現地までの道のり)

2015年02月07日 | トルコ
前回記事で取り上げたヨンジャル温泉をチェックアウトし、更にキュタフヤ県の温泉を巡るべく、朝からレンタカーに乗り込んで精力的に動きまわりました。晩秋のキュタフヤ県ヨンジャルはしっかり冷え込み、早朝の車には霜でビッシリ覆われていました。冬には雪景色に包まれるのでしょう。


 
一旦キュタフヤ市内まで東進してから、幹線道路"D240"を南西方向へ向かい、果てしなく広がるトルコの大地を突っ走ります。



山からS字カーブで一気に下ってゆく箇所があったので、眺望の良い所に車を止めて、山の清らかな空気を胸いっぱいに吸い込みながら、下方に広がるパノラマを見晴らしました。雲ひとつ無い快晴。最高だ!
今回の目的地は、ムラトダーウという山の中腹にある秘湯「ムラトダーウ温泉」です。私が眺める先にはGedizという小さな街があり、事前の調査によれば、その街から細い田舎道を東進し、奥へ奥へと入りこんで行った先にその秘湯があるらしいのですが、いくら調べても現地へ向かうルートはおそか、温泉の場所を特定できる情報すら得られなかったので、この壮大な景色を眺めて爽快な気分になりつつ、目的地に無事辿り着けるかという不安も拭えず、寧ろ現地へ近づくにつれてその不安は雪だるま式に増大するばかり。ダメで元々の心づもりで行ってみるしかないか…。

結果から申し上げますと、私は無事に、しかも迷うこと無く一発で辿り着けました。場所を探し当てられた自分の勘と方向感覚には、我ながら「大したもんだ」と自画自讃してしまったのですが、それはともかく、もし拙ブログをご覧になってムラトダーウ温泉に興味を持って行ってみたくなった酔狂な方のために、実際に私はどのようなルートを辿ったのか、Google Mapを用いながら、以下でご紹介させていただきます。





(地図A地点)
幹線道路"D240"はGedizの街の東縁を南北に貫いています。街の中心部を通り過ぎた辺りで、上画像のロータリーに差し掛かるのですが、ロータリーにはちゃんと方向を示す標識が立っており、そこには茶色地に白抜き文字で"Muratdağı Termal Turizm Merkezi"(ムラトダーウ温泉観光センター)と記されていますから、ここで左折して、標識が指し示す道へと入ります。標識によれば、ここから目的地まで27km。


 
トラックやバス・高級車など、いろんな車種が行き交う幹線道路とは打って変わって、この道に入った途端に俄然田舎臭くなり、まわりには長閑な田園風景が広がって、トラクター同士が対向車となるような場面も何度か出くわしました。地図B地点でGumuslu村を通過。


 
森林や耕作地がモザイク模様のように連続する景色の中、東へ伸びる一本道を道なりに走ってゆけば問題ないのですが、途中2箇所ほど二又に分かれる箇所があり、特に地図C地点では、ムラトダーウの文字が記された標識が無いので、ちょっと迷いやすいかもしれませんが、この分岐では左側へ進めば大丈夫。
道路は全区間舗装されていますが、ところどころで穴ぼこがあいていたり、デコボコが連続したりと、幹線道路よりは状態が劣り、また幅員もギリギリ2台分ですので、対向車が来た場合はスピードを落として慎重にやりすごします。


 
Gedizのロータリーから19kmで、上画像の丁字路(地図D地点)となります。丁字路の手前には、右折がムラトダーウ方面であることを示す標識が立っていますし、丁字路では茶色地白抜き文字で"Kütahya Muratdağı Termal Turizm Merk."と記された案内板がありますので、これらに従って丁字路で右折します。


 
右折後は、ムラトダーウ山に向かって南下しながら、上り坂をどんどん登ってゆきます。この道も舗装されていますが、路面状態は一層悪くなり、穴ぼこも結構多いので要注意。でもルートとしては道なりに進むだけですから、ここまで来れば迷うことはないでしょう。


 
山を登ってゆくにつれ勾配がきつくなり、クネクネのS字カーブも連続するようになって、やがて舗装がアスファルトから石畳に変わりました(地図E地点)。石畳にすることにより、滑り止めの効果を期待しているのかな。


 
丁字路から約7km、Gedizのロータリーから27km弱(約35分)で、目的地ムラトダーウに到着しました。道の突き当たりは駐車場を兼ねた広場のようになっています。標高1450m。



山の中腹ですから眺望が素晴らしい! 私の周りでは小鳥が囀りながら飛び交っており、空気も実にクリアでとっても清々しい。空の碧さが下界よりも濃いように感じられます。迷わず無事に到着できた安心感が、殊更爽快感を際立たせたのでしょうね。



周囲には宿泊用ロッジのような建物があるので、おそらく当地で泊まることもできるのでしょうけど、シーズンオフだからか、ひと気が全く感じられません。売店と思しき施設も見受けられましたが、完全にシャッターを下ろしていました。ここは夏季に訪れるべきスポットなのかも。


 
車を駐めた広場の下に位置する見晴らしの良いテラスには、上画像の露天風呂が設けられています。金気の多い温泉成分が付着することにより、白く塗られたプールの一部が赤茶色に染まっており、上の方から眺めるだけでも、その様子がよくわかります。


 
残念ながら露天風呂は空っぽで、プールサイドにあるシャワーやその周辺も、かなり荒れていました。事前の調査によれば露天風呂は夏季限定営業とのことですが、とても数ヶ月前の夏に営業されていたような雰囲気はありません。寧ろ数年間放置されているようであり、廃墟と化しつつあります。



広場の奥に今回利用した公衆浴場があるのですが、それについては次回記事で。

次回に続く
コメント
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