Mars&Jupiter

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ジュゼッペ・マルトゥッチのヴァイオリン・ソナタを聴きながら、和田町駅から横浜まで歩く

2008-05-17 11:04:19 | 古典~現代音楽イタリア編
早稲田大学の石濱先生の講演を昨日聞いた。
「チベット問題のゆくえ」という題で、
チベットからの視点で、歴史的な話を聞く事ができた。
清朝と(とりわけ乾隆帝の時代)とチベット仏教との関係、
そして現代のチベット問題の根がどこまでさかのぼるのかを
歴史的な観点から短い1時間の中で聞かせていただいた。
チベット仏教とチベットの文化というものを少しではあるが、
理解できたような気がするが、報道で語られない部分が、
なぜ存在するのかを考えるとメディアなどの問題まで広がる。
このチベット問題が単なる独立・自治・自由の問題だけではなく、
もっと根が深く、複雑で、日本も含めた世界の現代社会全体に
存在する根幹的な問題へと広がるものだと実感した。

さて、昨日は和田町駅から横浜まで歩きました。
途中聴いたのは、1856年生まれのマルトゥッチの作品。
ヴァイオリン・ソナタト短調作品22は、
マルトゥッチが18歳の時の1874年に作曲された。
ソナタ形式で書かれ、三つの楽章から成る。
ドイツ・ロマン派に影響を受けた彼らしい作品である。
第一楽章アレグロ・アパッシオナートでは、
ピアノとヴァイオリンにより奏される悲しげな主題が
転調しながらソナタ形式に基づく展開をしていく。
第ニ楽章アンダンテ・コン・モルトでは、
ヴァイオリンの歌うような旋律がいい。
ピアノの伴奏は叙情的な雰囲気をかもしだす。
第三楽章アレグロ・モルトは、軽快な感じで始まる。
最後の終わり方もドイツ・ロマン派的である。

ヴァイオリンとピアノのための3つの小品作品67は、
1886年に作曲されたソナタ形式に基づく作品である。
やはりイタリア的というよりは、ドイツ的な曲である。
第一曲アンダンテ・コン・モルトは、歌うような
そして優しさ溢れるヴァイオリンの旋律がいい。
第ニ曲アレグレットでは、ヴァイオリンによる旋律が、
おだやかなであるが、時々ささやくように
そしてある時はさびしげな表情を見せてくれる。
第三曲アレグロ・パッシオナートでは、ヴァイオリンが、
流れるピアノの伴奏に乗り、ロマン的な旋律を奏でる。
ヴァイオリンとピアノのためのメロディは、
1890年から作曲された短い曲である。
叙情的な感じの旋律は、ドイツ的というより、
ややフランス的な感じがするといっていい。

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