そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

自浄能力すら失った自民党でいいのか、谷垣禎一くん

2015-09-08 | 安倍晋三
野田聖子が推薦人を集められず、自民党総裁に安倍晋三が無投票で再選された。安全保障関連法案(戦争法)に疑義を抱いている議員や党員が多くいる中、無投票再選は奇異というより異常である。よくも悪くも、多様な意見や立場のごった煮であった自民党の多様性としたたかさが消えていくことへの、不安感もある。国民の60%は今国会の成立や、法案成立に疑義や不安を抱いている。原発は80%が再稼働に反対している。巨大与党は国民の意見を反映していない。
安倍晋三が、小選挙区制を背景に政敵を上手く葬るか、手なずけてきた成果である。石破茂は第二次閣僚に上手く取り込めた。しかも、全く成果が上がることのない、地方再生という特命大臣という無役に等しい閣僚として取り込めた。地方党員からは圧倒的支持のあった石破茂であったが、一旦は下野して気概を見せたが結局は入閣し、存在感を失くしてしまった。
同じく前回立候補した石原伸晃は、いきなり環境庁長官として入閣し、東日本震災で実のない政治活動で奔走させ、実績が上がることのない福島原発の後処理で、すでに政治生命を失った感すらある。
安倍晋三が何より巧みに取り込んだのが、谷垣禎一である。戦争法案に最も反対するであろう、宏池会の頭を幹事長に据え置いたのである。これまでの発言などを見れば、谷垣禎一は集団的自衛権行使容認に走るとは思えなかった。かつて、加藤の乱で加藤紘一に、「あんたが親分なのだから」と森内閣にはむかうのを説得した、谷垣禎一である。加藤紘一は。政界のプリンスといわれて、誰もが総理に納まると言われた人物であるが、今では娘に跡目を継がせて政界を引退している。然し、安倍晋三の一連の戦争法案は強く反対している。

谷垣禎一の父の谷垣専一は、芦田均の後を継いで京都北部を地盤として衆議院委員に当選した人物である。芦田均は帝国憲法改正小委員会の委員長をつとめ、現憲法を草案し起草した中心人物である。芦田仁は後に総理になるが、芦田均も谷垣専一も宏池会に属し、戦後のリベラル派として存在感を示している。谷垣禎一も宏池会に当然属し、憲法擁護をこれまで掲げてきた、弁護士でもある。
当初は、谷垣禎一は安保法案を持って回った言い方で支持していた。谷垣禎一は、高村のように砂川判決や72年見解など持ちださない。心根では異論を持っていることが覗える。世襲議員によくある軟弱でお人よしな性格は、他を排斥しなければ生き残れない、自民党総裁としての手腕には不向きであった。
安倍晋三は今国会を延長し、自民党総裁選にぶつけてきたのは、ここを無投票で乗り切れば法案を通せると判断したのであろう。下手に騒がしい街頭などで論戦をしては失態を招く。現に谷垣禎一が、戦争法案反対の民衆の声を受けて街頭演説を中止している。
野田聖子への推薦人への圧力はかなりひどいものだったようである。こうして自民党は、日本会議のウルトラ右翼の安倍晋三とその仲間たちに独占されてしまった。
これで良いのか谷垣禎一くん!!幹事長のあなたが忸怩たる思いでいるのは、手に取るようにわかる。違憲法案の容認で父の谷垣専一や芦田均が泣いているぞ!!自民党は翼賛政党になった。

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