そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

公約を守り原発を廃止する台湾

2017-01-22 | 原子力発電
台湾の国会に当たる立法院が1月11日、「2025年までに台湾のすべての原子炉を事実上廃炉にする」という内容を含む電気事業法改正案を可決した。蔡英文総統は選挙公約で「脱原発」を掲げており、これを実行したことになる。改正案には再生エネルギー分野での民間参入を促す、電力自由化なども盛り込まれている。これにより再生エネルギーの比率を現在の4%から、2025年には20%まで高めることを目指すとしている。
台湾では政権交代が行われる以前の2014年に住民投票で、4基目の原子力発電所の建設を中止している。
台湾では、台湾では、3カ所に6基の原子力発電所があり、現在では4基が稼働している。最後に建設された台湾第3原子力発電所2号炉が40年を迎える2025年5月に、台湾国内のすべての原発が運転停止を迎えることになる。
台湾の発電供給の構成は「石炭49%、天然ガス29%、原子力16%、石油2%、水力2%、廃棄物2%」となっている。台湾は日本に負けないほどの火山島であり地震大国でもある。

一方日本では、各地の原発の再稼働を次々に認めている。そして再稼働の可否を地元自治体に投げ出すのである。今回も原子力規制委員会は18日、九州電力玄海原発3、4号機(佐賀県)が新規制基準を満たすと認める審査書を正式決定し、安全対策の基本方針を許可した。これまでに審査を申請した16原発26基のうち、許可されたのは5原発10基となった。
佐賀県は20日に、第三者委員会を設けて再稼働の検討に入る。それを受けて、九州電力から政治献金を受けている古川知事が判断することになっている。玄海原発では、40キロ圏内に対馬が入っているが、ここはそもそも物理的に避難ができない。避難訓練も自治体は県境を挟んでいるため機能的にできない。
佐賀県は、地味と自治体と県議会の検討するアリバイを作業をして、再稼働容認することになる。
台湾では、福島の原発事故を大きな教訓にしている。ヨーロッパなど世界各国では、福島を教訓にして脱原発へと向かっている。日本は再稼働の複雑なシステムを作ったに過ぎない。原発そのものの本質論議は、再稼働で落ちるお金にかすんでしまっているのである。
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トランプがまき散らす不安、”理念”を捨てたアメリカ

2017-01-21 | トランプ
大統領に就任したら、まともな人間らしい内容のことを口にするかと思いきや、アメリカ新大統領はこれまでのアメリカの”理念”を捨て去った演説に終わった。現実の政治の場では相当低レベルのことをやっていても(例えばジョージ・W・ブッシュンように)、少なくとも就任演説ではアメリカの理念を高く掲げていたものである。
即ち、正義や自由そして真実、更には民主主義を高く掲げたものである。そして、同席する前・元大統領たちへの、敬意の言葉をお世辞でも言うものである。ありがとうとしか言っていない。それもそうである、これまでアメリカは間違ったことやっていたというのであるから。昨年のオバマの半分以下の聴衆は、白人ばかりでアフリカ系やヒスパニック系がほとんど見られない。就任式会場は、支援者で溢れていた選挙期間中の支援会場を彷彿させるものである。

就任早々TPP離脱の公約を実行すると表明した。NAFTA(北米自由貿易協定)はカナダとメキシコに再交渉を求め、両国が応じなければ離脱するとした。各国間で結んでいるFTA(自由貿易協定)も見直すようである。これまでアメリカに脅されて国々はいい迷惑である。更にオバマが懸命に妥協を繰り返しながら取り組んだ、医療保険制度(オバママケアー)を見直すとのことである。国家が国民に医療の保証を放棄するのである。健康は自分たちで勝手にやれというのである。
就任会場の外では、トランプの就任を認めないという人たちが、大暴れであ300名ほど拘束されたとのことである。これも前代未聞のことである。アメリカはトランプによって分断された。多くの分野で不安が広がっている。トランプを支持した白人の中間層の人たちも、この男が自分たちと異なる、超富裕層の代表であることにほどなく気が付くであろう。
偉大な国を目指すというが、その姿も道筋も全く見えていない、新大統領の船出である。
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誰もが予測不能なツイッターのトランプ政権

2017-01-20 | トランプ
どこの誰の話にも一貫しているのが、トランプがどのような政権になるか予測不能ということである。ツイッターで囁く短文が世界を右往左往させてるのも異様な風景である。僅か2.3行でこの超大国の政権を語る貧相さは、現在社会の特徴になるのであるかも知れないが、その中身が一貫していない。選挙戦の時の誹謗中傷をそのまま延長した感じである。
今日の就任演説で、社会の分断を訴えるようであるが、この男にできるはずがない。移民やイスラムに強い反対姿勢を一貫しないのは彼の本位ではあるまい。メディアを敵に回していては、修復するには相当の時間がかかろう。
短文には内容が伴っていない。2500万人の雇用を粗出すると言っているが、雇用が流れていった理由の解決を基本政策に据え対策をしていかなければ、安定した雇用は生まれない。
権力の脅しに企業が動いても、面従腹背である。企業は権力には”従う振り”をするだけである。
国際関係の実態を把握していない発言が多すぎる。アメリカ第一主義は世界中にアメリカの基地を置いて、更には裏でCIAなどを使った謀略を繰り返してきたが、それを放棄すれば(それは歓迎されようが)、アメリカ第一主義が失せてしまう。政治経験もないトランプには理解できていない。
政権に実態を担う、各省庁の次官以下の4000名ほどの実務官がほとんど決まっていない。就任式典の周辺では相も変わらない、トランプを容認しない人たちの反対デモが起きている。前代未聞である。
いずれにせよトランプのような男が、世界最大の国家の指導者になるようでは、世も末である。頭の中もツイッター程度のものしかないのである。任期を全うする前に失脚する危険性が十分ある。
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北海道でも始まった安全保障関連法の違憲訴訟

2017-01-18 | 集団的自衛権
集団的字形権行使容認の閣議決定から、わずか14カ月余りで強行採決した”安全保障関連法”、法学者の95%が憲法違反かあるいはその疑義があると言われながらも、法律は歩き始めた。日本各地で安保関連法は憲法違反であると、訴訟が起こされている。これまで14か所で訴訟が行われている。
遅ればせながら北海道で始まった。原告は300名を越しているが、更に二次訴訟として原告の数は増えるようである。以下は北海道新聞の記事である。
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0358565.html

『集団的自衛権の行使を可能にした安全保障関連法は憲法違反として、自衛官の家族や元教員ら268人が16日、同法に基づく自衛隊の派遣差し止めを国に求めた訴訟を札幌地裁に起こした。派遣差し止めに加え、平和的に暮らす権利を侵害され精神的苦痛を受けたとして、国に1人10万円の慰謝料も請求した。
 安保法を違憲とする集団訴訟は昨年4月以降、東京や大阪、岡山などで提訴され、この日の札幌を含め15地裁で係争中。弁護士らでつくる「安保法制違憲訴訟の会」(東京)によると、札幌での提訴により原告は全国で5195人となった。』

私も原告の一員に名を連ねてはいる。明らかな憲法違反の法律であっても、世に出てくれば効力を持つ理不尽さである。安倍晋三は日本とは何の関係もなく、アメリカの要請すらない南スーダンに自衛隊に銃を持たせて派遣さす。靄は派兵であるが、永田町よりは危険だという理由で、派兵する根拠はこの憲法違反の法律である。
この蛮行をとても許す気にはなれない。戦争はいつも国民を騙すところから始まる。そして、正義のため、自衛のためと戦争が始まるのである。そうしたことへの歯止め、安倍晋三の好戦的な国家建設の否定のために原告となった。
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ペットの店頭の展示、販売を止めよ

2017-01-17 | 家畜福祉
日本はペット殺処分大国である。猫が30万匹、犬が10匹毎年殺処分されている。上の写真は処分(死)を前にしたの悲しそうな表情の犬達である。全頭瞳孔が開いて恐怖を感じている。
このペット殺処分頭数は、先進国では圧倒的に多い。因みにドイツオランダではゼロである。この20年ほど、犬は猫と同様に室内で飼われることが多くなり、血統書を持った犬だけになったといって良い。しかも、複数頭数飼うことが多くなった。猫も同傾向である。
かつては、私のように産業動物に行く獣医師と、愛玩動物(犬猫・ペット)に関わる様になる獣医師はほぼ同数であったが、現在は急激な犬猫の増加に伴い、圧倒的に愛玩動物の獣医師が多くなってきている。畜産農家の減少も裏にある。
ドラマや漫画などで特定の犬種などが評判になれば、繁殖が急速に行われる。結果として近親交配がなされる。ウエリッシュコーギーがいい例であるが、腰椎の欠陥を持った系統が生まれて、年を経るにしたがって後躯が動かなくなったりする。多くの犬種でも、こうした傾向が近年多くなってきている。しかしながらむしろこうした、障害犬たちの方が治療を受けながらも可愛がられ最後まで看取られている。
犬猫を放棄する理由は圧倒的に、飼う側の人間の都合である。大きくなったり置き場がなくなったことが多い。その根底には、ペット売り場でかわいい顔してないてすり寄る、乳児期の犬猫の姿にほだされた、いわば衝動買いが多いことにある。
EUでは、哺乳期の犬猫の店頭展示は禁止されている。ペットショップに行けば、犬猫の用具しか売られていない。日本では、小さな犬や猫たちが、檻の中でストレスを感じて懸命になく姿がとても可愛いと、ペットの知識がない人たちが誤解して買うのである。この頃ようやく夜間の照明が禁止されるようになった程度である。ペットは生命のない商品として扱われいる。
店頭展示された幼い子たちは、少し年が経れば買い手がいなくなる。3ヶ月を過ぎた犬猫など、誰も手を出さないのである。買い手がつかなくなった高齢化した(たった半年生きた)ことで、殺処分の対象になる。いわば不良商品になるわけである。
最近は殺処分ゼロを目指す県が出てきてはいるが、行政や飼養者・畜主の自覚や倫理観それにボランティアに頼っているだけでは、犬猫殺処分ゼロは程遠い。店頭で檻に閉じ込められた、哺乳期の子供たちをなくすことで、畜主をある程度選別することができ、多少は解決できる。店頭販売をカタログ販売に代え、店頭からペットの姿をなくすべきである。
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何ともふがいない政権奪取の気概を失った民進党

2017-01-15 | 民進党
共産党の第27回党大会が今日(15日)、熱海市で始まった。志位和夫委員長は、衆院選を見据えた野党共闘について「後戻りすることは決してない」として、小選挙区での候補一本化など協力推進をアピールした。民進党の安住淳代表代行や自由党の小沢一郎共同代表、社民党の吉田忠智党首の3野党幹部が来賓として初出席し、それぞれ選挙協力への決意を示した。
三党で最も格の低い代表代行を出席させた民進党であるが、蓮舫代表は今日記者会見で、選挙協力はするが政権構想はしないと他人事のような発言をしている。国会での議席は欲しいが、政権意欲はないということである。
昨秋蓮舫が代表になり、補佐役の幹事長に野田佳彦を据えたが、新代表になるとどんな時でも必ず上がるご祝儀支持率が全く上がっていない。むしろ下降気味である。このコンビに党勢を立て直す気概などまったく感じられない。
一強の暴走を繰り返す安倍晋三の自民党である。これまでなら失脚間違いなしの失態を繰り返しても、せいぜい首をすげ替える程度でお茶を濁している。その一方で、国民のほとんどが支持していない、憲法に抵触する安全保障関連法の強行採決や、カジノ法の強行採決や、原発の再稼働や、意味不明で公約違反のTPP参入の国会決議など、やりたい放題である。
こんな安倍晋三を政権の座から降ろさなければ、次の論議が始まらない。民進党はそうした危機感が鈍く、結果的に安倍晋三を補完する作用をしていることになる。昨年の参議院選挙では32の一人区で野党共闘が実現し、11の選挙区で成功している。北日本では全勝であったし、北海道5区の衆議院補欠選挙では圧勝が予想された、世襲の婿さんを追い詰めている。新潟知事選挙では、民進党が放棄していても、市民共闘という形で自民党の候補を破ってる。もっとも、新潟では市民連合が有利だとみると、蓮舫がおめおめと応援に駆けつけている。
こうした一連の民進党のふがいない行動は、政権奪取の気概がないと思われても仕方がない。
さらには、安倍政権成立の第一の立役者の野田佳彦幹事長は、共産党を含めた野党共闘について「私は自衛官のせがれで、共産党に対する意識はどなたよりも強烈だ。魂は売らない」と述べ、共産党との共闘すら否定的である。
寄り合い所帯の野党第一党の民進党は政党としての自覚の最も重要な、政権奪取へのなりふり構わない姿勢を放棄した姿を現指導者は露わにしたといえる。
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簡単なことである、築地市場を汚染地の豊洲への移転を諦めればいい

2017-01-14 | 地域格差
東京というか日本の台所と言われていた、築地市場が駐車場が手狭になったり、施設の老朽化や衛生面の不安などが指摘され、移転が検討された。更には取扱量の拡大と交通の便などから、2000年ころから移転計画が具体化してくるようになる。
不思議なことに、当時から東京ガスは移転を渋っていたことが、最近の情報開示によってわかった。都は汚染があっても仕方がないとまで言われ、東京ガスが認めるという奇妙な経緯で合意している。誰もがご存知の、石原慎太郎知事の元である。移転を決め経過については極めて不明なことが多い。
最初から様々な化学物質を扱っていた、東京ガスの跡地を移転先と決めていたことも解っている。費用が年を追うごとに天文学的に伸びている。

今日(14日)豊洲市場の地下水モニタリング調査の最終結果で、ベンゼンが最大で環境基準の79倍検出され、ヒ素も検出された発表された。更に専門家会議を開くとのことである。無理である。豊洲移転への単なる時間稼ぎである。
シアンとベンゼンそれにヒ素は、10年前から間断なく検出されている。この事実は、豊洲移転には盛り土が不可欠という結論の論拠にもなっている。その盛り土をすることなく単なる、薄い壁の地下空間にしてしまったのである。責任者として幾人かの、管理職になっていた職員が処分されている。これは単なる外に向けた、小池知事のアリバイ工作でしかない。彼らに盛り土を止めさせた強権者、つまり知事に釈明の機会嫌いは与えてもいいが、この男を処分しなければ意味がない。刑事訴追も可能であろう。
それでもすっかり、出来上がりつつある豊洲市場である。しかも地下に意味不明の空間を設けたままである。当初の設計図通りにできなければ、豊洲移転を中止するべきなのである。
小池知事が、途切れることのない化学物質の汚染が確認されたことで、豊洲移転を中止する判断をするとは思えない。悩んでいるのは移転決断の時期である。しかしこの経過を見ていると、安全を最優先するのであれば、豊洲への移転を止めるべきなのである。
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アニメ映画「この世界の片隅に」を観て、戦争へのアプローチを考える

2017-01-13 | 戦争
今年一番の寒さで友人の牛舎ではマイナス26度にまでなった。昼もマイナス19度しかなかったが、100キロ先の釧路まで出かけ、昨年の日本映画のトップにキネマ旬報は評価した、「この世界の片隅に」を観に行ってきた。原作は漫画家こうの史代氏で、監督は片淵須直しである。最近は時代考証がなっていないドラマなどが目に付く中、言葉遣い以外にはそうした違和感がなかった。淡々とした戦時中に生きる庶民、特に女性の目線で時代を見ている。これだけ国が懸命に戦時下の国民を鼓舞しても、庶民感覚は変わらずある意味逞しくもある。配給が止まっても野の草や残り物や調理の工夫などで、むしろ楽しむようでもある。男女の想いなども淡く描いている。原作がしっかりしているのであろうか、時代描写に大きな違和感がなかった。

全身小説家井上光晴の『明日 一九四五年八月八日・長崎』は、原爆投下前日の庶民の日常を描いたものであった。淡々と戦時下の庶民の一日を描いてそれらが、翌日すべてが原爆によってすべてがなくなるという小説を思い起こした。この小説は映画化されたが,終わりは強烈であった。
戦争を庶民の日常との落差を、この二作品は描いている。戦争によって、絵を描く右手を失ったすずが終戦の事実を知り、「最後の一人まで戦うといったではないか。私には左手も両足もある!」と叫んでいた。私にいろんなことを教えてくれた、従兄弟の姉から、「竹やりで最後まで戦う」と覚悟していたという言葉を聞いていたことを思い出した。。
人々の日常とは、つまり生活をしていくということは、平和そのものなのである。国家がそれらに戦争として対峙する。生活を壊すである。生活だけではなく人々の感性まで奪い壊すのである。

この映画の観客層の幅の広さには些か驚いた。初老の人たちから若者までの男女が客席にいたのである。こうした戦争へのアプローチが若者を呼んだのであろう。声高に反戦を訴えるしか能のない自分自身を見直すことにもなる。
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超大国の最高権力者に相応しいと思えない人物の登場に失望する

2017-01-12 | トランプ
アメリカのトランプ次期大統領は大統領選挙後、初めてとなる記者会見を外では反対のデモが行われトランプタワーで開いた。「中国は日本やメキシコなどとの貿易でアメリカは多額の損失を被っている」などと述べ、貿易の不均衡を是正してアメリカの利益を最優先に確保していく姿勢を強調した。
メキシコとの間には塀ではなく壁を作る。その費用はどんな形になるかわ別として、メキシコが支払うことになると、選挙期間中の発言を繰り返した。
その一方で、CNN記者からの質問に対して、お前は最低だ嘘の記事を書くと壇上から決めつけ、質問を受け付けなかった。ロシアとの選挙期間中の関係についての質問は拒否した。歴代大統領が提出している、納税証明書の公開も拒否した。
自らが行っている事業を二人の息子に委譲するというのも、”利益相反”の立場を証明することにはなっていない。大量の以上に関する資料の山を見せ、わざわざ弁護士にこれで利益相反にならないと言わせたのも、不安を抱えているからである。肉親しかも直属の子供に委譲するようでは、利益存在に代わることはない。息子への委譲は法に抵触するものと思われる。8年後に実績が落ちていれば、息子たちを首にするとも言った。

国家あるいは地域や民族は均等に発達しない。社会制度や法制度や税制それに軍事力や科学技術など、それぞれの国家が前世紀、前々世紀と、国家の形を先に作った国が先進国と言われ、後進国を侵略し富を貯えてきたのである。
人件費が安い後進国あるいは途上国が先進国の高い人件費を逃れて工場などを移転してきたのは、先進国の別な形の収奪と言える。それを、貿易の不均衡と呼ぶトランプに経済の知識も歴史への認識もないのである。途上国に製造現場を移したのは、製品を安価にする先進国の謀略ともいえる。先進国は自らの国に、安価な製品を提供するために、工場を移転させたのである。それを留まらせれば雇用が増えると、トランプは豪語する。私はそれでいいと思うが、製品価格が上がることはどう評価するのかが全くない。
工場などの移転を受けた国家は、上手くいけばやがて賃金を上げることになる。賃金格差がなくなれば、それこそ本来のグローバル化である。そして工場の移転のメリットがなくなり移転しなくなる。そうした流れ、時間の中でトランプが見ているわけではない。
関税を復活したりNAFTAを廃棄するためには、議会の承認が必要であるが、この男にはそんな知識もないようである。CEOであれば独断で決められようが、そうした感覚すらない。イスラム教徒の排除や差別発言は、ヘイトスピーチなどに市民権を与えることになる。社会不安は不景気より悪い。

今日のトランプの粗野で無教養な言動の記者会見を見ていると、この男が世界の超大国の最高権力者、核のボタンを持つ人物に相応しくないことがはっきりした。トランプがどんな形で失脚するかみものである。
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自ら外交の窓を塞ぐ韓国に先はあるのか

2017-01-11 | 慰安婦
韓国は大統領を弾劾して職務停止にしている。決して褒められた内容ではないが、知古の人物に融通を図ったということであるが、国政や外交のことを考えれば些末な保身術である。立場を利用して肉親などを使って私腹を肥やすことなら、稲田朋美だって負けてはいない。汚いやり方だとは思うが、国家の機能を停止させてまでやる事とはとてもじゃないが思えない。
一昨年の日韓合意はいささか眉唾物ではあった。”不可逆的合意”と何度も言うのも胡散臭い。それでも朴槿恵が指導力を発揮したのだと理解していた。その朴槿恵がいなくなったのである。彼女は弾劾裁判によって辞任をする公算が高く、早くも次の大統領選をにらんだパフォーマンスが立候補予定者から次々出てきている。13ヶ月前の日韓合意をほとんどの候補者が否定している。中国さえ否定者を擁護する発言をしている。安倍晋三のこれまでの言動や行動から、中韓がここぞとばかり攻撃するのである。中国と韓国以外の地球を俯瞰する外交の結果である。
安倍晋三を擁護する気は全くないが、合意はそれなりに意味があると思われる。少なくとも高齢になった慰安婦たちをこれからもずっと晒し者にすることに異論がある。彼女たちのほとんどが、お金を受け取っていることからも政争の具にするのはどうかと思われる。ところが韓国の風潮はそれを認めない。
もう一つ韓国が抱える大きな外交問題は、アメリカのサード(THAAD:高高度防衛ミサイル)の設置である。韓国は北朝鮮のミサイル実験に抗して、サードを設置したのであるが、これが中国の防衛に極めて大きな意味を持つことになる。中国の設置反対の要求を韓国は斥けているが、韓ドラや化粧品やバッテリーの輸入禁止など報復措置を中国は行っている。韓国はなすすべもない。大統領候補者の多くが、サードの撤去を主張している。
こうした高度な政治判断をする機能が今の韓国にはないのである。北朝鮮が核兵器だけで世界中を震撼させ、瀬戸際外交と言われながらも、それなりの効果を見せているのと対照的である。アメリカをも交渉の場に引き込むのは、褒めたくはないが大したものである。
韓国では、大統領が交代するとほとんどが司直の裁きを受けている。大統領選の度に政権交代が起きているからであるが、街頭デモにもみられるようにあまりにも短絡的すぎるのである。
韓国では民主主義が未熟だとの指摘もあるが、政治から意識的に目を遠ざけようとする日本とは対照的である。政権公約を勝手に反故にする、現安倍政権を何となく容認してしまう日本の方もどうかと思われる。政権がやりたい放題の状況でも黙するに日本の方が情けないといえなくもない。
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アメリカはトランプを受け入れないだろう

2017-01-10 | トランプ
アメリカのデトロイトで開催されているモーターショウ、今年は異様である。製品の発表よりも、アメリカにどれほど我が社が貢献しているかを競う場になっている。メキシコの工場を建設するトヨタが作った車には、45%の関税をかけるというのである。トヨタは、人件費の安いメキシコで製造した車の95%を、NAFTAに沿って無関税でアメリカに輸出している。トランプがツイッターの短文で述べたことを実行するためには、国家間の協定も条約も破棄しなければならない。
トランプの、ツイッター暴走発言でトヨタの豊田章男社長に至っては、アメリカに1.1兆円投資すると言ったのである。トランプの発言は選挙中に言っていた、『アメリカを再度偉大な国家に』というスローガンを実践しようとするものである。これはこれまでアメリカが進めてきていた、グローバル化に逆行するものである。政策の一大転換であるが、とてもじゃないができるわけがない。これまでアメリカが国家の意志として、一貫して保護主義を強く非難してきたが、これからそうした国家の姿に向かっていけるはずがない。
トランプを最も支援していた、白人の中間層から貧困に至るまで、トランプが超富裕層の人間であることに気が付いていない。更には、これまで発表された政権の人事は殆どが、超富裕層のCEOばかりである。トランプの支持者は、半年もしないで離れることも十分考えられる。
メリル・ストリーブの権力者の驕りと品のなさを指摘されて、「彼女は国民の支持を得られなかったクリントンの支持者だった。」と述べたのである。しかし、実際にはトランプよりもクリントンの方が、200万票以上も得票が多いのである。トランプが威張るほどの支持を得られてはいない。

理想主義を掲げるオバマの後に出てきたトランプは、1920年代を彷彿させる。国際連盟を作りパリ不戦条約を支え、ノーベル平和賞を受賞したウイルソン大統領の後に、世界不況を背景に出現したモンロー主義を掲げる大統領の登場に酷似しているのである。モンロー主義は孤立主義とも呼ばれるが保護経済主義者で、アメリカ第一主義者である。内向きの保護主義は、国際協調も自由貿易もない。
ヨーロッパでもイギリスもEU離脱し、フランスでは極右翼政党「国民戦線」が、ドイツでも「ドイツのための選択肢」という右翼政党が台頭してきている。テロの恐怖と移民排除をテコにした、右翼政党の排他主義保護主義が市民権を得て、国政選挙に多きな存在になりつつある。世界がトランプの登場で右傾化している。
因みに日本はすでに極右翼政権になって3年も経つ。
経済しか知らない人物が、主要ポストに超富裕層のアメリカ経済の成功者ばかりを揃え、国際協調路線を放棄する。そんなアメリカは誰も想像できない。トランプは言行不一致の大統領として非難されるだろう。
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メリル・ストリーブがトランプ非難

2017-01-10 | トランプ
何ともまともな発言か。もっとも多くのアカデミー賞を受賞している、女優のメリル・ストリーブさんが第74回ゴールデン・グローブ賞の表彰式で、エンターテインメントの分野で多大な業績を上げた人に贈られる『セシル・B・デミル賞』を受賞し、その挨拶の中で痛烈にトランプを非難したのである。
先ず、「ハリウッドには”よそ者”と外国人が大勢います。この人たちを追い出したら見る映画がなくなってしまいます。アメフトとマーシャル(格闘技)くらいしか残らない。アートではないけどね。」と、ジョークを交えて映画を擁護した。
更に続けて、「この国の最も尊敬される座に就こうとしている人物が、障害のある記者の物まねをし非難した。心が張り裂けそうになった。」と述べ更に、「権力をもった人が、公の場で人を侮辱すれば、すべての人に影響を与えます。なぜなら侮辱にお墨付きを与えるからである。軽蔑は軽蔑を生み、暴力は暴力を駆り立てる。権力者が暴力を生めば私たちの恥なのです。抗議の怒りがある時、信念を持ち、声を上げる報道機関が必要である。前に進むためには報道が必要だし、真実を守るために我々が必要である。」と格調高く述べた。会場はメリルの言葉を水を打ったような静けさの中で聞き入り、彼女の挨拶が終わると満場の喝さいを受けた。
トランプはさっそくツイッターで、何も知りもしない女優が私を攻撃したと反論している。権力者は、事実関係が明白であることにい反論してはならない。トランプにはそうした寛容も度量もないのである。トランプは下品で短い言葉を繰り返す、ツイッターがお気に入りのようである。この男に超大国アメリカの舵が取れるのであろうか。
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吉川春子のドキュメント「魔の731部隊」を見、戦争の傷跡への謝罪と寛容を

2017-01-08 | 報道
テレビがお茶の間に進出し始めたころ活躍していた、若き稀代のディレクター吉永春子氏が昨年11月に亡くなられた。彼女が注目されたのは、1963年、「松川事件の黒い霧」で第一回のギャラクシー賞を受賞した創生期を支えた人であった。
吉永春子氏の追悼番組が、BS-TBSで7本の作品が放送されている。今日(8日)は3本放送されたが、なんといっても日本中が驚かされた、初めて取り組んだ人体実験の731部隊にメスを入れた、「魔の731部隊ーある傷跡ー」が放送されたのである。戦後30年ほどで関係者はもちろん責任者まで存命していて、吉川は果敢にインタビューをしている。この番組が放送されたのは、1976年である。森村誠一の、731部隊の実態を暴露しベストセラになった「悪魔の飽食」が出版される15年前である。
この番組は多分見たであろうが、ほとんど記憶がない。改めて見て驚かされたことがいくつかある。731部隊は最近の生体実験ばかりで放ったことである。中国人に罪状をつけて拘束し、”丸太”と呼び気が実験や凍傷の実験まで行っていたのである。更にはレントゲン照射を肝臓に行い、死亡の限界を確認していたり、チフス菌を入れたトマトを町にばら撒き、一般市民をもターゲットにした無差別殺人の実験行われていた。生体解剖(生きたままの中国人を解剖する)も行われていた。
一般軍人すら知らない時点で、終戦の直前に”丸太”を全員殺害し施設を爆破している。実験データーは要人が持ち出し、戦後アメリカに石井四郎が提供している。朝鮮戦争で使われた痕跡すらある。
アメリカに資料を提供することで、731部隊の要人たちは東京裁判などで裁かれることもなく、戦後のうのうと生き延びて医療関係者は大学の医学部などの要職についている。
戦争に科学は加担し利用される。科学者にとって実験動物より人体実験の方が、よほど正確で実用的なデーターが得られる。戦争は科学から理性をも奪い取る。そして戦後も彼らは国家に貢献した人物として、時には公に時には秘かに高く評価するのである。731部隊によって殺害された中国人の数はいまだに不明である。日本は謝罪はもちろんのこと事実関係すら認めるに至っていない。真珠湾で寛容を誇示して見せたが、もっと先にやらなければならないことが沢山ある。
番組はCMを入れずに紹介され、TBSの誠意が感じられた。来週もう二本放送される。吉川氏の冥福を祈りたい。
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日本会議が各方面で影響力を発揮している

2017-01-07 | 日本会議
本ブログでも紹介したベストセラーになった「日本会議の研究」菅野完著:扶桑社新書が、出版の差し止めを食らっている。事実と異なる内容だというのである。これだけを聞けば、仕方ないようにも思えるが、そうした先入観を払拭する内容である。訴えられたのは、6項目の指摘であったが、実際はたった一か所でしかも、経歴の一部が異なるという内容である。削除修正を要求されたのである。謝罪文か訂正内容を差し込めば済む程度のものである。発行の差し止めをするまでのことかと思われる。そんな程度で出版停止になるなら、デマでも何でも書く日本の週刊誌など一誌も出版できないであろう。
虚偽の内容でもいいと言っているのではない。司法の方に、日本会議に対する忖度を超えた、恐れが感じられるのである。
それは、第三次となる安倍内閣では、日本会議のメンバーが3名増えて19名閣僚のうち15名という、まるでカルト集団のような内閣なのである。関係者が、日本会議の顔色をことあるたびに伺うのも、保身を考えれば当然と言えば当然のことである。
決められる政治とは、一方で独断であって民主主義とは無関係といえる。極右翼団体の、日本会議が日本の政権中枢で存在感を占める現状は、極めて危険な状況といえる。
天皇の生前退位に関して、「天皇の公務負担軽減等に関する有識者会議」と名付けられた有識者会議が設けられた。今月結論を出すとのことである。日本会議は天皇の生前退位に強く反対している。国民のほとんどは、生前退位に好意的である。この有識者会議がどれほど日本会議に抗した結論を出せるか見ものである。多分一代限りの特例法で乗り切るのであろうが、すでに日本会議は強く異論を唱えている。
更に、保守傾向の強い「神道政治連盟国会議員懇談会」には、公明党出身の石井啓一国交相を除く全閣僚が参加している。新年の神社参拝を利用して、憲法改正の署名を集めている。
海外のメディアはこうした戦前の日本回帰と見える動きに対して、民主主義としての形の異様さを報道している。日本のメディアが二の足を踏んだ報道しかできないのは、今回の菅野氏の新書本への判決を見ても良く解るのである。
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韓国も韓国なら日本も日本である、狭量な外交は世界を狭くする

2017-01-06 | 安倍晋三
菅義偉官房長官は今日(6日)の記者会見で、韓国・釜山の日本総領事館前に慰安婦を象徴する少女像が設置されたことに関し、長嶺大使、森本康敬釜山総領事の一時帰国。 釜山総領事館職員の釜山市関連行事への参加見合わせ。 日韓通貨スワップ(交換)協議の中断。 日韓ハイレベル経済協議の延期―の四つの対抗措置を取るとした。これは極めて強硬な対応策である。2015年12月の日韓合意の反するというものである。
地球を俯瞰する外交を豪語する安倍晋三であるが、中国と韓国には訪問すらしていない。現在世界で影響のある人物としての地位も37番目という低さである。アメリカ追従外交で日本の属国化を鮮明にしているようでは、信用すらされていないということである。
韓国にも大きな問題がある。大統領が職務停止状況下にあるが、日韓合意を進めた大統領への追い打ちへとも思われる。現実には高齢になって半数以上の慰安婦たちが謝罪費(?)だったかを受け取っている。現実的な対応を韓国もするべきである。彼女たちをさらし者にするのではなく、いつまでも外交カードとして使うべきではない。
私はすでに亡くなった元日本兵の農家の爺様から、慰安婦の存在を聞いている。日本が躍起になってその事実を隠蔽しようとし、歴代の自民党政権が消極的に取り組んできたことが話をこじらせる結果になっている。日本は慰安婦の存在を積極的に認めて謝罪するべきであるが、それをだらだら引き延ばしてきたことにこそ大きな問題がある。
強大な軍事力を持った国家が未開発国を侵略し植民地としてきたが、例えばインドなどはかつての宗主国に対して、現在でも緊密な関係にある。資源を奪い人権を蹂躙し文化や言葉も収奪してきてはいたが、彼らが残した文化や文明を時間の中で消化してきている。
中国や韓国を日本が侵略し収奪し殺戮を繰り返してきた事実は拭うことができないが、侵略者側に謝罪の意図がないばかりか、あの戦争は正しかった、下手をしたから負けた言い続けてきた人物が政権を担っているから、彼らが態度を硬化するのである。
真珠湾攻撃は不意打ちといえど軍事施設への攻撃である。南京や平頂山での虐殺は一般国民が主体である。アメリカ兵に哀悼の意を表明するよりも、中国韓国へ行って謝罪してこそ、戦争を繰り返さないというメッセージになる。
韓国の外交も狭量で前向きでなく、未来志向を示していないと思うが、彼らの根底には安倍晋三や稲田や日本会議など極右翼の存在を垣間見ているからであるともいえる。外交は大きな国家の方が譲歩しなければ進むことができない。安倍の評価が37番目というのも尤もである。

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羅臼港

春誓い羅臼港