国税庁が昨年度の年収の動向を発表した。年収200万円以下の人たちが1000万にを超え、1023万人になった。昨年より42万人も増えた。平均年収は、23万円減で9年連続減少している。
。確実に格差が増大している。300万円以下に人たちが増加し、38.8%(前年34.4%)になっている一方、300~1000万円の層が減少して56.3%(前年57.6%)になっている。年収が1000万円を超える人たちが9.5万人増えて、224万人になっている。http://www.j-tgs.com/value/salary/01.html
農林漁業者の収入は相変わらず低い。不動産所得は8年連続で上昇している。統計的に見ても、格差は確実に広がってい る。マクロ的には、景気が回復し、かつてない好景気であると発表されている。低賃金層の増大がこの国の景気を支えてることがより鮮明になったと言える。
僅か10年前には、世界で最も賃金の高い国であったが、現在は18位である。したかぶりの無責任な経済学者たちは、バブルの反動や尻拭いであるとか、市場原理の当然の結果であると論じている。
格差社会は、流行語ではなく給与の面でも、地方の面でも、職種でも確実に広がっている。景気が良くなればなるほど格差は広がるのであるが、経済成長すれば格差は無くなるとまじめな顔して選挙カーの上で、悲壮な声をあげていた安倍ボンは世間知らずなだけである。
この社会は、サッチャー、レーガン体制の市場最優先主義の世界的経済再編の動きに、感動して遅れてものまねした小泉純一郎の遺産である。今度のヘラヘラおじさんはこれを解決することができるのだろうか。
地方はいまだに、正体不明の公共事業の導入に躍起になっている。一律に削られた地方交付税の回復に躍起である。