3月5日が啓蟄で、冬籠りしていた虫が這い出る季節だというが、ひと足はやく冬籠りを終えて裏庭の菜園に出てみた。硬くなった畑に耕運機を入れ5往復して土起こしをした。どこで見ていたのか、耕すと直ぐにジョウビタキがやってきて何かを探してはついばんでいる。眠っていた虫でもつついているのだろう。
一仕事を終えたあと、農機具や藁、各種肥料など、いろいろなものを収納している小屋を久しぶりに整理することにした。いらないものが次から次に出てくる。そういえば、こんな整理はここ15年以上やっていない。不用な品が沢山出てくるはずである。
そんなことをしばらくしていた時、奥さんが「こんなものが出てきたわよ」と言って、プラスチクの箱に入ったものを持ち上げてみせる。見覚えがある箱であったが、使う機会がなかったのでそんなものがあることをすっかり忘れていた。
陽だまりに座り込み、「Coleman」と書いてある箱をそっと開けた。キャンプなど屋外で使う白灯油を燃料とする小型のストーブが入っていた。いつごろ買ったものか思い出せないまま、製造年月を見ると「98 03」と刻印がしてある。20年も前の製品であった。
外観は新品同様で錆も全く出ていない。燃料タンクに空気を送り込むための手押しポンプを押してみるが全く手ごたえがない。分解してみると、ポンプの構造は自転車の空気ポンプと同じ構造であるが、お椀型のゴムパッキンが劣化して機能しなくなっている。
部品を取り換えればまた使うことができると判断し、さっそくインターネットでパッキンを注文しておいた。数日後に届けられて使えるようになるが、はて、どんなときに使おうか、それが問題である。当面使い道などなくても、少し手を加えれば機能するものであれば直しておく。これが私の設備や道具に対するやり方であるが、それにしてもこんなに古い製品でも、部品が揃えられているColemanはすごい会社である。
それにしても20年前の部品が入手できる、素晴らしい会社の存在に驚きます。
どんな構造なのか楽しみながらメンテナンスをしています。