写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

おっ、久しぶり!

2016年09月10日 | 生活・ニュース

 現役時代同じ職場にいた10歳も若い男が2人、今年65歳の定年を迎えるという。1人は広島に、もう1人は千葉に居を構えている。岩国への出張の機会を捉えて十数年ぶりに会えるように、未だ現役で気配りの出来る女性がセットしてくれた。

 夕方6時、駅前の小料理屋に向かって出かけた。少し早く着いたが、先着の千葉の男が1人笑顔で迎えてくれた。直後、4人全員がそろい、懐かしい顔を合わせての小さな宴が始まった。今の私から見ると、65歳といっても私よりはるかに色つやがよく若々しく見える。

 私も現役のころは。先輩から見てこんなに若く元気に見えたのだろうかと思った。会社で初めて顔を合わせたのは3人いずれもが、新入社員時代であった。その後、各人がそれぞれ違う道を歩んで今日に至った。その間、時にまた職場を共にしたことはあったが、ほんの短い期間であった。

 長いサラリーマン稼業、色々困難なことがあったろうに、久しぶりに顔を合わせると、若いころと同じように屈託のない明るい表情をみせてくれて嬉しくなる。懐かしい思い出話しや現況の話に花を咲かせた。こんな2人の男も、今年で定年になるという。

 定年と聞けば、その後の過ごし方について、老婆心ながら一言話したくなった。参考になるかどうか分からないが、私の過ごしてきたこの10数年間のことを話す。2人は地域活動やボランティアや趣味の会などで積極的に仲間作りをしていきたいという。いいことだ。望むべくは、何か創造的なことに挑戦して欲しい。

 定年後の男の過ごし方は女性と違って難しい。孤高を保ったりせず、難しい顔をしないで、過去を全て脱ぎ去って笑顔で前向きな姿勢を見せれば、いくらでも仲間が増えて行く。定年後こそ、社会人としての男の真価が試される時であろう。胸を開いて、新しい人生に果敢に挑戦して欲しいと思いながら3時間の宴を終えた。ありがとう、後輩 !!