9月21日 (月)
今年初めてにして、最後になるかもしんない遠出をした。
今回、向かう先は美瑛。
偶然、去年も同じ日に出掛けていた。
美瑛に入ってまず立ち寄ったのがいつものトイレだった。(↓画像はおととしの使い回し)
去年、青い池に行ったとき 「もうここには来ないな!」 と思ってたんだけど、懲りずにまた訪れた。
理由は、よそ様の撮った青い池の画像を見て感動したから。
こんなアングルでこういう感じに景色を切り出せばいいのか!と、真似してみたくなった。
ただ今回、到着した時間が9時近かったから、すでに大勢の人でごった返してた。
青い池をバックにカップルで寄り添ってスマホで撮ってる人とか
友人同士だろうと思う一行も同様に撮ったりしてるのを見てて 「折角の絶景に自分らの姿を入れるなよ!」 と密かに思ってた。
どうやら自分は、人様の思い出の作り方に色々と茶々を入れたくなる年齢なったのかもしれない。
人は人と割り切って、空いたスペースでカメラを構えていた。
一頻り、その場所で撮り終えたとき、自分の耳を疑わずにはいられない出来事があった。
滅多に聞いたことがない、アカの他人の自分へ向けての黄色い声が聞こえた!
その声は確かに 「すいません」 って言った。パワースポットって出会いの効果もあんのか?
声のした方を見ると、歴とした人間の! しかも20代前半の優しそうな印象の女の人が2人、すらりと立っていた。
優しそうな印象を受けつつも、過去の経験から 「そこ邪魔!」 とか言われるのかな? と弱気になった。
人を疑うことは良くないとわかっていながらも、トラウマに苛まれることがしばしばある。
平静を装って 「はい」 と返事を返すと
「写真撮ってほしいんですけど・・・」 と。
多分、一眼レフを持ってて、しかもボッチでたまたま近くにいた都合のよさそうな奴が
地べたに落っこちてたモンだから運よく声を掛けてもらえたんだろう。
このテの自虐的推測を立てることは得意だ。
「一眼所持 = 写真が上手い」 とは限らないよ。と思いながらも話を聞いてみたら意外と注文が続いた。
「この風景(青い池)をバックに撮ってほしいんですけど、どこがいいですかね?」 と場所まで聞かれた。
ついさっきまで 「絶景に自分を重ねるな!」 とか思ってたくせに “臨機応変” という都合のいい言葉で前例を消した。
本来考えるべきは、背景に邪魔な障害物がないか、光の射す角度はどうか、カメラを構える高さはどうか等々、色々とある。
ナンチャッテカメラマン、頭をフル回転させたつもりが、ただの空ぶかしになって無駄に緊張して回転数(心拍数)だけが上がった。
「そうですねぇ・・・ここなんかは枝も邪魔にならないし・・・」 と、たどたどしい日本語で答えた。
声を掛けてくれたコは純粋な瞳で自分を見ている。 (/ω\) ハジカシー
デジカメを渡されて頭の中が真っ白になりつつも 「さっきトイレで手を洗っておいてよかった♪」 とだけは思った。
カメラを2人に向けてシャッターを切る。たったこれだけの動作がなかなかできなかった。
通行人の邪魔になりながら、2人に顔認証のマークを合わせて、ようやくシャッターを切った。
「確認してもらってダメだったら、何回でも撮りますんで言ってください」 と言ってカメラを返した。
緊張してちょっとブレたかも・・・と思ってたら
「いいんじゃない?」 と、自分に声を掛けなかったもう一人のコが言った。
「ありがとうございました♪」 「いえいえ♪」 とお互い挨拶を交わして、元の他人に戻った。
箸にも棒にも掛からない自分が、若い女の子に声を掛けられるだなんて
まるで都市伝説くらい半信半疑な出来事。
この話を信じるか信じないかは、あなた次第です!