ノエルのブログ

シネマと海外文学、そしてお庭の話

英国への旅 その4

2019-07-29 09:45:21 | 旅のこと

旅も、ついに終わる。最後に訪れたのは、オックスフォードとロンドン。

来てみて、驚いたけれど、オックスフォードというのは一つの大学ではなく、何十ものカレッジの集合体。おまけに、一つ一つのカレッジに複数の学部があるというから、ややこしい。

最高学府なんて、気軽に考えていたけれど、その実、日本のマンモス大学なんてメじゃないくらい学生がいるのではなかろうか?

それは、おいておくとしても、街並みとしても実に美しい! オックスフォードの建築群のごく一部を紹介♬

  

これは、ラドクリフカメラという不思議な名前で呼ばれる、図書室。

       

ギリシアの神殿を思わせるかのような、カレッジの荘重なファサード。

       

そして、建物の正面に掲げられた、素敵な紋章……実を言うと、私はヨーロッパの紋章とか店の看板というものが、大好きなのです。上は、大学らしく、アカデミックに書物を模したものだけど、それより下の鹿を浮き彫りにしたものが、とっても可愛い!

カリグラフィーで、いつかこんなの作ってみたいなあ(見果てぬ夢です)。

 そして、次に訪れた大英博物館では、何よりも、古代エジプトの部屋が面白かった!

  

こんな風に、ミイラ棺がたくさん展示されているし(立てて飾られているのが、余計迫力あるわ)、

    

中に収められているミイラもチラ見え……やっぱり、古代エジプトは素晴らしい! こんな博物館の中にあってでさえ、久遠の時間やロマンといったものを感じさせます。

 

ロンドン名物の真っ赤な二階建てバス。この通り、街のいたるところに、黒い鉄柱に、花がつりさげられているのですが、十九世紀から続く街並みといい、なぜか、映画「マイフェアレディ」を思い出せるのだ。(柱の真ん中に、なぜかシャネルそっくりのマークがあるのが不思議)

   

ステキな紅茶の店「ウィタード」。パッケージの缶があんまり可愛かったので、つい三つも買ってしまったよん――これから、しばらく、紅茶曜日が続きそうであります。

 

 

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英国への旅 その3

2019-07-28 18:17:27 | 旅のこと

次にやって来ましたのは、ストラットフォード・エイボン。ここは――説明するまでもなく、シェークスピアの町であります。

彼の生家だとか、奥さんのアン・アサウェイの生まれた農家だとかを見物できます。

   

これが、シェークスピア生家跡だとか……しかし、シェークスピアという人も謎が多く、その戯曲作品でさえ、彼が本当に作ったものかと言われているのに、生まれた家や奥さんの家が、今も残っているのは不思議ですね。

            

シェークスピアが葬られたという教会にも行きましたが、建物はもちろん、庭が圧倒的に美しい! 光溢れる草地の中、気品漂う墓石がいくつも並んでいました。ですが、シェークスピアの墓は、どれかわからずじまいでした……あしからず。

シェークスピア記念館では、「リア王」だとか、作品の一場面を文章とイラストで、活版印刷風にした、美しいハガキを購入しましたが、同じメインストリートには、

 

ピーターラビットのお店も並んでいましたです。あんまり可愛いので、ピーターの隠し絵絵本を姪にお土産にしたよ

 つづいて訪れたのは、イギリス一麗しいと絶賛されるコッツウォルズ。確かに、ため息がでるほど、美しい村です。ハチミツ色の石壁の家々に、薔薇や茂みが覆いかぶさっているさまは、夢の世界から立ち現れたとしか思えない!

「夢のようって、言葉が本当にあるんだわ」と、それこそ夢見心地で、村の中を散歩したというのに、撮った写真といったら……泣きたくなるほど、貧弱。

こんな感じじゃなく、もっとはるかに素晴らしかったというのに!

  

これも――確かに曇天気味でしたが、家の壁は、こんな落ち着いたトーンでなく、もっと柔らかく輝いていたはず。

そもそも、私の写真が下手なのだから、仕方ないですね。今度、もっとスマホを勉強しよう。

  

最後に、川で遊ぶ黒ラブを紹介。これは、ボートン・オン・ザ・ウォーターという川が真ん中を走っている、コッツウォルズの小さな町で撮ったもの。おとぎ話に出てくるような、綺麗な町の中を、澄み切った小川が流れてしましたが、くだんの黒ラブは、水の中でバシャバシャやったり、走ってみせたりと大はしゃぎ。

その様子を、川辺のベンチに座った人々(町の人も、観光客もおしなべて!)が、いかにも楽しそうに見やっていたのが印象的でした。

実のところ、有名な場所や、建物を訪れるより、こうした何気ない一コマの方が、意外に深く心に残ったりするのであります。

 

 

 

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英国への旅 その2 

2019-07-25 12:24:01 | 旅のこと

ロンドンでもそうでしたが、イギリスの街には、ところどころ色鮮やかな花が、ハンキングバスケット風に吊り下げられています。ここ、中世のハーフティンバー様式の建物が並ぶ、チェスターの街でもそう。

        

こんな感じ。南の空と違い、いつもグレーがかった空模様の下にいるせいか、花の色が一段と輝いて見えるのだ!

   

街の中心にある、時計台の装飾の美しさにもうっとり。昔、プラハで見た時計も綺麗だったけど、こうしたものは、いかにもヨーロッパの美意識を感じさせる。ところどころに施された金の装飾が、華麗さを倍増させています。

    

橋の上から、見るチェスターの街。建物は、少し重苦しい? しかし、ストリートの向こうからやって来るのは、車ではなく馬車の方がぴったしという感じであります。

このストリートの一角にある、スタバで、カプチーノを飲みました。イギリスへ行って、驚いたことの一つは、日本以上のスタバ率の高さ。この国では、パブが愛されているのと同様、昔懐かしのティールームが健在とばかり思っていたのに……これも、実地に行って見ねば、分からないことの一つだったよ

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英国の旅 その1

2019-07-24 09:35:27 | 旅のこと

ぶらり、夏のイギリスを旅行してきました。

まず、ロンドンに着いてから、いきなり北部へ――この移動の長さが、ちょっとこたえたわ……。ブラックバーンというところで宿泊したのですが、泊まったホテルの部屋は、こんな風。

    

天井、高いです。

そして、翌日は、以前からずっと行きたいと願っていた、ハワースへ! ここは言うまでもなく、エミリ・ブロンテの名作「嵐が丘」の舞台となった場所であります。

ところが……私も現地にやって来て、初めて知ったのですが、想像以上に陰気臭い。いかにも、北部イギリスの寒村といった場所です。空は、鉛色に重く垂れこめているし、建物もどこか侘し気。

ああ、せっかく憧れのイギリスにやって来たのになあ――と、思わず、こちらの気持ちもトーンダウン気味だったのでありますが、ここではブロンテ一家が暮らした牧師館が、「記念館」となっているじゃないか!

これは、ぜひ観ねば。

 

これが、かつての牧師館、というかブロンテ家。内部は、入り口の扉をノックして入れてもらえる、小さな記念館となっており、かつてエミリーやシャーロッテが暮らした様子が、そのまま展示されています。

けれど――、思ったより、ずっとちっちゃい家なのですね。日本にある、昔外国人が住んだ洋館(例えば、神戸の異人館など)も、そのこじんまりした住居や天井の低さに驚きますが、ここも同様です。

19世紀の頃は、欧米人と言えど、身長が低かったのか??

部屋も小さく、長女のシャーロットの部屋だけやや大きく作られているものの、ガラスケースの中に展示された、彼女のドレスなどを見ていると、やっぱり、ずーっと昔の時代の人なんだなあ、という実感がこみ上げてきました。

シャーロットが描いたという、植物画も、使った絵具と共に展示されていましたが、それほど上手じゃないような……「ジェイン・エア」の作者と言えど、絵は文と同じようにはいかなかったようです。

隣りには、ショップも併設されていて、「せっかく、ここまで来たのだから」と、カードを三枚買いました。初老のイギリス人女性が、店番をしていましたが、とても親切で感じのよいお方でした。

記念館の入り口のドアで応対してくれた、地元の若者らしき少年も、そこはことなく感じが良かったし――これが、土地の陰気臭さを、少しだけ吹き飛ばしてくれました。

 

 ハワースの町は、いかにも小さな田舎町という感じでしたが、ただ一軒、薬屋が面白かった!

 

石鹸も、こ~んなスカルの形をしているの。棺おけの石鹸というか、入浴剤もあるしね。しかし、こんな髑髏の入浴剤を使ったら、お風呂に入っているうち、自分の体が溶けて骸骨💀になってしまわないのかな?

  

これが、店内。過去の時代から、立ち現れたかのような店構えでしょ? おまけに、よ~く見ると、奥には小さな骸骨がぶら下がっている……こんな調子で、イギリスの旅は、北部から南へと続くのであります。

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