仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

最高殊勲夫人

2018年08月16日 | ムービー
『最高殊勲夫人』(1959年/増村保造監督)を見た。
物語は、「三原商事の営業部長・三原二郎(北原義郎)と社長秘書・野々宮梨子(近藤美恵子)の披露宴。そこは三年前、当時の営業部長で現社長の三原一郎(船越英二)と社長秘書・野々宮桃子(丹阿弥谷津子)の披露宴が開かれた会場だった。同じ家の同じ兄妹同士の結婚だったが、まだ三原家には大島商事勤務の三郎(川口浩)、野々宮家には短大を卒業した杏子(若尾文子)がいる。長女・桃子はこの二人を結ばせ、野球に例えてトリプルプレイを完成させようと狙っていたが、三郎は大島商事社長令嬢の大島富士子(金田一敦子)からプロポーズされていて・・・」という内容。
新婦の父・野々宮林太郎(宮口精二)は、「姉さんばかりか妹まで売りつけたんだから上手くやった。定年退職してもこれで再就職は三原商事の嘱託ってわけだ」と出席者に陰口を叩かれるが、絶対にそんなことはしないと意固地になるし、三郎と杏子を結婚させようという桃子にも大反対だ。
杏子はとりあえず桃子の願いを聞いて三原商事の社長秘書に就職したが、たちまち言い寄ってきた野村(野口啓二)という若い社員を札幌支社に転勤させるし、桃子はやりたい放題。
三原商事の規模は分からないが、社長夫人が会社の人事に口を出すだなんて、これはどうにも先が見えている会社のようで、三原商事よりも随分と規模が大きいらしい大島商事に勤務し、社長令嬢と婚約をした三郎は正解だったかもしれない。
(^_^)
ただ、富士子の稽古ごとはフェンシング、ギリシャ語教室、鉄や木でオブジェを作る前衛生花、巨大な筆で習字をする前衛書道など、お嬢様とあって大胆で自由奔放だ。
本筋と関係ないところでは、ラジオドラマの三分前だというのにしゃっくりが止まらない役者が出てきたり、大島商事の社員の
「ねぇ今夜付き合ってくれない?」
「悪いわね。十日前から予約済みなの。明日は営業の横山さん。あさっては経理の中山さん。やのあさってなら空いてるけど、リザーブしておく?」
「うん。よろしく」
という会話のあと、かかってきた電話に「はい。やのあさってです」と出てしまったのには笑ってしまった。
なかなか良い笑いのセンスだ。
(^。^)

まめだ / 桂春團治(四代目)

2018年03月29日 | エンタメ
落語『まめだ』桂春團治(四代目)。
噺は、「大部屋の役者・房五郎は、三津寺(みってら)さんの前にある、びっくり膏という膏薬を売り物にしている薬屋の息子。トンボ返りが出来ることから重宝がられて良い役がつくようになってきた。ある雨の夜、傘をさしていると急に傘が重くなる。それが何度か続き、"まめだ"のいたずらだと直感した房五郎が、傘を差したままでトンボを切ると、何かが地面にたたきつけられて悲鳴が聞こえ、子犬のようなものが逃げて行った。しばらく経ち、店で母から"不思議やなぁ・・・"と銀杏の葉っぱの話を聞かされるのだが・・・」という内容。
"まめだ"とは、豆だぬき、豆のたぬき、小さいたぬきということなのだそうで、演者の春團治師匠は、代々続いている春團治の噺の中で「私の大好きな噺」と言っている。
"はめもの"も入るのだけれど、なかなかしっとりと聞かせる噺だ。
さて、演者の四代目桂春團治師匠は、三代目桂春團治(1930年~2016年)師匠の弟子。
1991(平成3)年に、乗車しようとしたタクシーと前の車との間に身体を挟まれ、脳挫傷や全身骨折などの傷を負い、一時は意識不明の重体、生死の境をさまよったという経験を持つらしい。
そこからの奇跡の復活を遂げたようで、何とも凄い人だ。

リターナー

2017年07月02日 | ムービー
『リターナー』(2002年/山崎貴監督)を見た。
物語は、「未来の地球は"ダグラ"と呼ばれる宇宙生物からの攻撃を受け、人類は絶滅寸前の状況だった。2084年、生き残ったわずかな人間はチベット高原の基地に隠れて生き延びていたが、ブラウン博士(ディーン・ハリントン)が発明した戦略時間兵器(タイムマシーン)を使い、ミリ(鈴木杏)が2002年の日本へとやって来た。目的は、地球に降り立った最初のダグラを抹殺するためだった。ミリが現れたのは、ミヤモト(金城武)が"人身売買の闇取引を妨害してブラックマネーを奪う"という裏世界の仕事をしている真っ最中だったことから、劉老板(高橋昌也)率いるチャイニーズマフィア"劉グループ"の溝口(岸谷五朗)らとの銃撃戦に巻き込まれてしまう。間違ってミリを撃ってしまったミヤモトは、彼女を自分の部屋へ連れて行き、休ませていたのだが、ミリが話す荒唐無稽な物語に、つきあいきれないとばかりに部屋から放り出してしまい・・・」という内容。
題名になっている"リターナー"とは、ミヤモトの闇稼業のことをさすらしいのだが、実は少しばかりのひねりも含まれているらしい。
へぇって感じだ。
(^。^)
溝口という人間は何とも残忍な男のようで、かつて、大陸(中国?)のマンホールチルドレンとして生活していた孤児のミヤモト(本郷奏多/少年時代)の仲間・シーファンを臓器売買のために連れ去り、殺害した張本人だった。
その男が"ダグラ"が乗ってきた宇宙船の超絶パワーを奪おうと画策するのだから、もしそれが成功すれば、未来の地球が宇宙人の攻撃を受けて人類壊滅寸前になってしまうという展開も充分納得できる仕立ての物語になっていた。
ただ、"ダグラ"のデザインや、「あれ!?この感じは何かの映画で見たことがあるな」という場面がいたるところに出てきて、その演出には「おいおい・・・」とも思ってしまう。
(^_^;)
日本に渡ってきた男に"ミヤモト"という名前を与えたのは、情報屋の謝(樹木希林)とのことだが、このばあちゃんが海千山千のつわもののようで、「人間は平気で嘘をつく生き物だよ。特にやましいことをした奴等はね」との台詞には、充分に納得させられる気がする。
表家業の店構えといい、絶妙な存在感が溢れる登場人物だった。
それに対して、少し残念だったのが国立宇宙開発研究所の第2研究所所属の科学者・八木(岡元夕起子)。
密かに劉グループと繋がっていて、機密情報を流出させる存在として描かれていたのだが、まだまだ悪人として活躍できる余地があるように思えた。
日本映画にしては珍しく、見ている側が恥ずかしくならない、まともなSFアクション作品だった。
(^_^)

MISTY

2017年03月20日 | ムービー
『MISTY』(1997年/三枝健起監督)を見た。
物語は、「平安時代。由緒ある家柄の青年・武弘(金城武)の所へ嫁入りすることになった真砂(天海祐希)は、二人で都へと向かっていたのだが、その途中、森の中で野獣のような男・多襄丸(豊川悦司)に襲われる。多襄丸は武弘を縛り上げ、真砂ににじり寄った。夜が明けて、森の中に武弘の死体と切り落とされた男の腕が発見され、調査に当たった検非違使たちは、真砂と多襄丸、そして事件の目撃者である盗賊のミミズ(小西杏奈)という子供から証言を得たものの、3人の証言はそれぞれに食い違っていて・・・」という内容。
これは『藪の中』(芥川龍之介/作)を映画化したもので、同短編小説では武弘が26歳、真砂が19歳と書かれていたのだが、本作品ではもう少し上の年齢に設定されているような配役だった。
現場検証をした白河(小日向文世)、紺野(六平直政)、赤堀(篠井英介)といった検非違使によると、多襄丸は懸賞金が掛けられているほどの悪党なのだそうで、広い森の中でそんな男に出くわしてしまった2人の運の悪さには同情してしまうものの、キッカケは武弘と真砂が盗賊の子供達に荷物を盗まれてしまったこと。
「あの男さえいなければ」という真砂の台詞があったのだが、そもそも、大事な物を置きっぱなしにしてその場を離れるような油断がこの事件を引き寄せてしまったのだから、人のせいにばかりはできないだろうとも思う。
それぞれの証言時には再現映像が同時に写し出されるのだが、その証言によって、土砂降りだったり、雨上がりだったり、風が強いだけだったりと、いろいろと状況を変化させているのが面白かった。
さて、今時の"藪の中"といえば、学校法人森友学園(大阪市)への国有地売却に関する問題だろう。
同法人が国有地を評価額より大幅に安く取得できたことに関して、国会議員の関与があったのか。
疑惑とされる指摘がどんどんと広がり、現職防衛大臣稲田朋美氏と元理事長籠池泰典氏との接点、現職の内閣総理大臣である安倍晋三氏と同氏の接点、さらには、開設が予定されていた森友学園運営による小学校の名誉校長に一時期就任していたという安倍首相の配偶者・昭恵氏と同氏の接点等についてが、テレビのニュース番組やワイドショー等でほぼ連日取り上げられている昨今だが、3月23日(木)には参議院(午前10時)と衆議院(午後2時50分)の予算委員会において籠池泰典氏の証人喚問が行われることになったようだ。
証人喚問で虚偽発言があれば偽証罪に問われることになるので、その場で何の根拠もない話がでっち上げられることもないだろう。
果たして、つついた"藪の中"から一体何が飛び出してくるのか。
疑惑と言われているものの何かが解消されるのか。
3月17日(金)の東京株式市場で小幅に反落した日経平均株価(前日比68円55銭安の1万9521円59銭)を受け、ついに「森友学園への国有地売却を巡る問題で政局の停滞が懸念され、小口の売りが優勢だった」とも分析され出したようであり、単なる馬鹿げたゴシップでは済まないような状況になってきた。
この証人喚問は、目下、世間の大注目である。

つやのよる

2016年12月26日 | ムービー
『つやのよる/ある愛に関わった、女たちの物語』(2013年/行定勲監督)を見た。
物語は、「伊豆大島。ペンションを経営している松生春二(阿部寛)の妻・艶は、島の病院で人生を終えようとしていた。春二は家から持ち出した包丁で意識がない状況の艶を刺そうとするができない。帰宅後、義母に電話を入れ、艶の従兄・石田行彦(羽場裕一)の連絡先を聞き、艶が危篤であることを知らせる。その後も、離婚後24年経つという元夫・太田(岸谷五朗)など、縁のある男達に艶の危篤を連絡し続けるのだが・・・」という内容。
痩せこけて無精ひげが伸び、尋常ではない表情の春二が自転車で病院へと向かうのだが、着いた病院の廊下は照明が消され、どうしようもなく寂しい雰囲気で、看護婦・芳泉杏子(田畑智子)も恐る恐る春二に声をかける。
楳図かずお(1936年~)の漫画を実写化すると、こういう描写になるのではないかと思える、何だかおどろおどろしい演出だ。
(^_^;)
春二が家で電話を掛ける際の話し方も、まるで何かに憑りつかれたかのようで、この雰囲気も尋常ではない。
艶が亡くなってしまうことへの恐れが、彼をそうさせるのか。
しかし、電話を受けた側にとって艶の存在はすでに過去の人だったり、行彦の妻・環希(小泉今日子)など(家族にとって)は初めて聞く名前。
死にゆく艶の存在を知って、そこから新たな展開が生まれることになるのだが、それが春二の目的だったのか!?
それほど面白いと思える物語ではなかったので、オカルトチックに演出したほうが面白かったのではないかと思う。
「昏睡状態にある艶の思念がそうさせるのか!?」等というふうに。
(^_^)
アパート経営をしているという太田の風変わりな容姿だけでは、退屈さを払しょくできなかった、少しばかり残念な作品。

劇場版タイムスクープハンター

2016年10月11日 | ムービー
『劇場版タイムスクープハンター/安土城 最後の1日』(2013年/中尾浩之監督)を見た。
物語は、「タイムスクープ社は、タイムワープ技術で過去にジャーナリストを派遣し、人々の営みを映像で記録・アーカイブする計画を推し進めている機関。第二調査部に所属している沢嶋雄一(要潤)は、"本能寺の変"直後の1582年6月13日の京都にいた。彼は、禁裏(京都御所)で難民救済活動を行う織田家家臣・矢島権之助(時任三郎)の密着取材を行っていたのだが、その矢島は商人・島井宗叱(上島竜兵)を博多まで送り届けることになり、沢嶋もこれに同行する。しかし、京都を出てからの山中で、未来の武器を持った謎の山伏の襲撃を受けた際、島井が持っていた茶器"楢柴"を紛失してしまった。本来の歴史だと"楢柴"は博多に持ち帰られた後、豊臣秀吉、徳川家康の手に渡り、江戸時代に消失したことになっているので、このままでは歴史が変わってしまう。そのため沢嶋は"歴史修復作業"を行うことになったのだが・・・」という内容。
題名に"劇場版"とあるのは、元々NHK総合テレビで放送されていた番組(2009年~2014年)であるかららしいが、画面にネット情報のような表示がされたりするのは、やはりいかにもテレビ的な演出のように思えて納得した。
(^_^)
また、余計なデフォルメが施されず、壮大なスケールで描かれるわけでもなく、さほどの盛り上がりがないまま事件がすーっと解決してしまうのでは、劇場版を制作した甲斐がないような気もしたが、時代考証がいきとどいた(!?)NHK制作の歴史ものには、それなりの熱心なファンがいて、"劇場版"の制作はそれなりの気運の高まりがあったのかもしれない。
(^_^;)
時間を遡った沢嶋や細野ヒカリ(夏帆)、古橋ミナミ()は、過去の時代の人間と関わらなくてはならない。
そうしなければ彼らの仕事にならないわけだが、ただ、未来の人間が過去の歴史に関わったことで世の中が変わってしまうなどということがないように、そこは細心の注意が払われているようだ。
その方法については、「彼らに取材を許してもらうためには、特殊な交渉術を用います。それは極秘事項となっており、お見せすることは出来ませんが、今回も無事密着取材することに成功しました」とのナレーションで片づけられてしまっていて、詳細が不明なのが残念だ。
(^。^)

君が愛したラストシーン

2016年07月21日 | ムービー
『君が愛したラストシーン』(2013年/佐藤吏監督)を見た。
物語は、「交通事故で妻(宮地真緒)を亡くした佐伯浩介(窪塚俊介)は3年経った現在も喪失感から抜け出せず、失意の日々を送っており、仕事にもまったく身が入らなかった。"一緒にいるような気持ちになれるから"と、2人のお気に入りの映画"マイエンジェル"のDVDを1人で見るのが日課になっていた浩介だが、ある日、いつものようにソファーに座って見ていると、劇中の医者(川崎麻世)と同僚の看護師・島崎杏子(朝倉えりか)と会話をしている場面のヒロイン・北条美波(吉井怜)と目が合った。美波が笑顔で"また見てるのね"と言うと突然画面が乱れ、テレビの画面から彼女が飛び出してきて・・・」という内容。
画面から出てきた美波と中に残された2人が「どうやって出たんですか!?」「分かんない‼」「すぐに戻ってこい‼」「いやよ。せっかく出られたのに」などと会話するのが妙に面白い。
(^_^)
彼女はいつも一人で悲しそうに映画を観ている浩介のことが気になって画面の中から出て来たらしく、熱を計ったり脈をとったり、看護師そのものという仕草で、「沢山の患者さんの死を見てきましたけど、元気出さなきゃ駄目ですよ」などと励ますのだが、浩介は「君には分からないよ。君の存在も全部作り物でしょ」と、彼女の言葉には耳を貸そうとしない。
やがて美波という不思議な存在を知ることになった(彼女を演じた)現実の女優・吉田亜希(吉井怜/二役)も、「あの子は人間じゃないのよ。私が演じたんだもの。ただビデオに収まった私よ。エイリアンとかゴーストみたいなものじゃない」と美波の存在を真っ向から否定するのだが、しかし、美波は亜希には到底作ることができない美味しい料理を作ることができ、頑張り屋でもあるし、何より性格が良い。
(^。^)
これは美波という人格を尊重するしかないとも思うのだが、誰にもそう言ってもらえないし、亜希の言葉を聞いて涙を流す美波の姿がどうにも可哀想に思えるのだった。
さて、この美波と亜希を演じた吉井怜(1982年~)という女優さんのことを知らなかったので、少し調べてみると、14歳でデビューした随分キャリアの長い人らしく、自身の闘病生活を綴った『神様、何するの…白血病と闘ったアイドルの手記』(2002年刊)は、『神様、何するの』(2003年/フジテレビ)としてドラマ化されているようなのだが、その際に吉井怜を演じたのは、本作で浩介の妻を演じた宮地真緒とのことらしい。
この『君が愛したラストシーン』はショボく思えるところもいくらかあったのだが、なかなかに面白い作品だった。

第三の影武者

2014年08月01日 | ムービー
『第三の影武者』(1963年/井上梅次監督)を見た。
物語は、「戦国時代の飛騨。二宮杏之助(市川雷蔵)は父・三右衛門(浅野進治郎)、兄・竜平(伊達三郎)と共に百姓をして暮らしていたが、二宮は系譜をたどることが出来る地侍の家系であり、杏之助は常日頃から一国一城の主になることを夢みている若者だった。ある日、訪ねてきた篠村左平太(金子信雄)によって召抱えられることになったのだが、それは三谷城の城主・池本安高(市川雷蔵/二役)の三番目の影武者としてだった。元々顔かたちが安高に酷似している杏之助に3ヶ月ほどの間、厳しい訓練が課せられた結果、ついには安高の側近すらも見極めがつかぬほどにまでなり・・・」という内容。
影武者の存在は、軍監と限られた世話係の数人にしか知られていない存在のようだったが、流石に側室である小萩(万里昌代)に知られないようにすることは無理があるだろう。
(^_^;)
また、安高は左足が幾分不自由なので、多少足を引きずるように歩く様や、肘掛に手をついて立ち上がる仕草等、影武者達は殿の立ち居振る舞いをすべて完璧に習得しなければならないので、大変だ。
さらには、合戦の最中に流れ矢が安高の左眼に突きささり失明すると、影武者達の左眼を手術によってつぶさなければならないという話になってしまうのだから、そうなると幾ら待遇を良くしてあげるから等と言われても逃げ出したくもなるだろう。
召抱えられた時にはそこまでの覚悟はもっていなかったはずだ。
さて、市川雷蔵(1931年~1969年)という人の名前は聞いたことがあったものの、出演作品はこれまでマッタク見たことがなかった。
随分と昔に亡くなった人のようだったので調べてみると、元は歌舞伎役者・八代目市川雷蔵として活躍し、その後映画俳優に転身した人のようだった。
主演男優賞等若くして随分と沢山の賞を受賞してもいたようなので、37歳というまだまだこれからの年齢で亡くなってしまったのは残念だ。
そして、今年は市川雷蔵映画デビュー60周年なのだそうで、CSテレビ局ではやたらに出演作品を放送していることから、最近何となく気になって数作品を見ているという次第なのである。
(^_^)

ハンサム★スーツ

2010年06月25日 | ムービー
『ハンサム★スーツ』(2008年/英勉監督)を見た。
物語は、「母から"大衆食堂こころ屋"を継いだ大木琢郎(塚地武雅)は、自分の容姿にコンプレックスを持っていた。ある時、"着るだけでハンサムになれるスーツ"を手に入れた琢郎は、その"ハンサムスーツ"を着た姿でモデル光山杏仁(谷原章介)としてデビューし、大人気を得てしまう。食堂の主人とモデルの忙しい二重生活が始まり、杏仁の姿で店のアルバイト店員・星野寛子(北川景子)に声をかけた琢郎だったが・・・」という内容。
琢郎は、店で食い逃げをしようとした人を「うちの飯食って不幸になる人なんて出したくないねん」と簡単に罪を許してしまう、とても心優しい男なのだが、いつも人前で鼻をほじったりしてしまうので、どうしてもモテない。
(^_^;)
そして、タイトルにもなっているこの"ハンサムスーツ"の見た目は、マシュマロマンの着ぐるみのようでヘンテコなものなのだが、着た人の人生を変えてしまう何とも不思議なスーツ。
170センチ足らずの身長が180センチほどにまで伸びてしまうし、実に都合の良い設定だ。
(^o^)
しかし、「人の幸せ見つけて家に帰ろうゲーム」等、ほのぼのとしたエピソードは見ていて楽しくなってくる。

44歳の誕生日

2006年06月08日 | じもてぃーライフ
今日、6月8日で仁左衛門は44歳になった。
『論語』に残されている孔子の「四十にして惑わず。」は、あまりにも有名だが、仁左衛門は相も変わらず惑ってばかりだ。
そもそも、「十有五にして学に志していない。」のだから、それも仕方が無いところか・・・。
さて、NORTH WAVEもAir-Gも騒がしいばかりで良い曲がかからないので、ラジオのチャンネルをNHK-FMに変えたら、仁左衛門好みの曲がたくさんかかった。
【部屋とYシャツと私】(平松愛理)、【フォーエバー・ロマンス】(岡村孝子)、【サマー・キャンドルズ】(杏里)、【君がいるだけで】(米米クラブ)、【私がオバさんになっても】(森高千里)、【ゲット・アロング・トゥゲザー】(山根康広)などなど。
『あなたにラブソング』という特集だけあって、聞いていると、とても心が穏やかになっていった。
いかんいかん。
男たるもの、昼のこんな時間帯は【戦闘モード】でいるべきである。
では、そろそろ【戦闘モード】に入ろうか。

ぽぽっぽ と ぴぴっぴ

2005年07月02日 | エンタメ
『知るを楽しむ/日本語なるほど塾〜ヒット曲でつづることば物語』の第3回を見たら、その中の『言葉探偵金田一秀穂(杏林大学外国語学部教授)のこれ何ですか?』というコーナーで興味深い話をしていた。
というのは、
「問題です。【ぽぽっぽ】と【ぴぴっぴ】、これを人の名前とします。片方は男性の名前、片方は女性の名前だとすると、女性らしいと感じるのはどちらでしょうか?」というもの。
えっ?【ぽぽっぽ】と【ぴぴっぴ】、どっちが女かって?
んー、目を閉じて考えちゃったよ。
番組では、街頭で100人の人に訪ねてみたところ、回答は81対19に別れたということだった。
金田一教授によると、言語学では音と意味は全然関係がないといわれているが、この問題の場合はおそらく初めて聞く【ぽぽっぽ】と【ぴぴっぴ】という言葉なのに、何となく意味が分かってしまっている。
い段(i音)で始まる言葉には可愛らしさ・小ささを感じ、あ段(a音)とお段(o音)で始まる言葉には落ち着き・大きさを感じてしまう。
そのように、日本語(日本人)には音で何らかの印象を持ってしまうという傾向があるのだそうだ。
面白い。
そういえば、確かこの番組の第2回も録画してあるはずなのだが、まだ見ていない。
きっと面白い話題だろうから、あとで探して見てみよう。