京都府・兵庫県巡拝の旅その2は、兵庫県香美町の「大乗寺」を採り上げます。
「大乗寺(だいじょうじ)」は、兵庫県美方郡香美町にある高野山真言宗の寺院で、山号は亀居山、本尊は聖観世音菩薩。天平17年(745)の創建で、開基は行基。西国薬師四十九霊場第28番札所。
寺伝によれば、行基が創建後戦乱を受け寺勢は衰退するも、江戸時代後期の寛政年間に当時の住職である蜜蔵らにより再興。
住職の蜜蔵は京都訪問の際に苦学中の円山応挙に銀三貫目を与えましたが、応挙は大成したのち、蜜蔵の恩に報いるため、弟子12名とともに客殿襖絵・屏風などに取り組み多数の作品をこの寺に残しました。
現在、客殿の大小十三の部屋に障壁画165面あり、応挙絵画の思想完成の場として多くの文人や参拝者の訪れを受けています。
さすが「応挙寺」と言われる所以でしょう。
* ↑ 「山門」
* ↑ 「方丈と客殿」
* ↑ 「観音堂」
* ↑ 「薬師堂」(西国薬師四十九霊場)
* ↑ 「円山応挙像」
* ↑ 「くすのき」(右)(推定樹齢800年超、町の文化財)
< 兵庫県美方郡香美町 「大乗寺」 / 2017.8.18 >