いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

元号と恩赦。 gengo and amnesty

2017-08-15 20:11:39 | 日記
 (1)平成30年末に現天皇が退位して皇太子が天皇に即位し、その翌年正月から新元号となることが自民党の考えとして報道されている。
 元号は時代を映す、象徴するものとしてそれぞれの時代に合った特徴を示すから不思議だ。

 西暦からみれば同じ時間の推移、継続にすぎないのに、明治、大正、昭和、平成といえばそれぞれの時代のひとくくりとしてそれまでと違う歴史観をそれぞれに感じさせてくれる。

 (2)明治といえばそれまでの徳川武家支配の政権崩壊により日本近代文明の夜明けであり、またアジア(日清戦争)、ロシア(日露戦争)との拡張主義による戦乱の時代でもあった。
 大正はロマンとしての西洋文明、文化の影響が社会に根付いて、昭和は世界大戦の敗戦と戦後復興、日本が高度経済成長によりGNP,GDP世界第2位の経済国として経済発展した時代であった。その反動としての世界経済恐慌にも見舞われた激動の時代でもあった。沖縄返還もあった。
 平成はグローバル社会のなかで国際社会との経済協調主義が求められて世界的な政治の劣化のなかでISなど国際テロ、北朝鮮の挑発など世界が抱える恐怖との闘いの時代でもある。

 (3)予定されている平成30年翌年初頭(2019年)からの新元号により日本、世界がどんな時代、社会、世相をもたらすのか、迎えるのか、あたらしい時代を迎えることになる。
 2020年には東京五輪開催も決定し、電気自動車(EV)、自動運転車(AC)、リニア中央新幹線の時代でもある。

 (4)政府は現天皇の退位、皇太子の即位に合わせて恩赦(amnesty)の検討(報道)に入った。天皇が政治的影響力、実権があった時代の産物のようにも思える恩赦制度で、現在の民主的法治国家、法にもとづく刑罰主義、罪刑法定主義の時代、社会ではなじまない制度である。

 これまでも沖縄返還、天皇の逝去、即位、皇太子の結婚などで実施されてきた。その恩赦内訳(報道)によると公選法違反対象者が全体の74%と多く、政治的救済意味合いの強いものとなっている。

 (5)今日的社会において恩赦で減刑、執行免除、復権などが実施されるというのもどうも割り切れない、法律理念、理屈に合わないものだ。
 もちろんそれなりの更生、社会復帰相当が見込まれるものが対象となるものだが、実際は政治的救済意味合いの強い対象者(公選法違反)となるとますます理不尽さ(unreasonableness)が募(つの)る。

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