いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

18才成人。 eighteen years old is adult

2016-09-07 19:50:14 | 日記
 (1)成人、大人の定義は何かといえば「自立」(self support)だ。精神的なものから経済的、能力的なものまで定義はあるが、それから見ると現在の成人年令「20才」というのはよほどのことがない限り成人、大人のふさわしい年令とはいえないことになる。

 精神的自立を問題にするなら成人、大人の中でどれほどふさわしい人がいるのかは大いに疑問で、現代社会でも特異な社会事件、親子関係、子育ての不安定によくあらわれている。

 (2)大変失礼な使いまわしでいただけないのはよくわかっているが、ペットで人気の犬、猫は早くから親から離されたものは問題行動を起こすといわれて、法律でも49日未満の出荷は禁止(報道)されている。

 子どもは自覚が芽生えるまでは親の手元でスキンシップで育てることが将来の人格形成には大事だと考える。それが生命体の本能、本来的な血のつながり、関係といえるのではないのか。

 (3)現在の法律上の成人年令20才は、精神的成長、能力をいえば人それぞれなので、普遍的、論理的な見方でもなくてとりあえず置くとして、経済的に自立、独立している人はまだそうはいない。

 本来「成人」概念でいえばもっと高い年令が想定されるものだ。しかし、世界の成人概念の潮流はもっともっと低い年令に向かっている。16才を成人として選挙権を与える国もあり、早くから自覚(self consciousness)を植えつけて社会性を備えて労働生産性を高めようという国策も十分考えられる成人年令の低年令化傾向だ。

 (4)日本も平均寿命が40~50才代の武家制度時代では男子は15才を元服として実質成人として扱われていた。部族、武家戦争の中で早くから戦力として自立して、自らの生命と家を守る社会的自覚、必要があったことが考えられて、現代の少子化に対応する成人年令の低年令化と理念、概念は共通するところがある。
 日本も今夏の参院選から選挙投票権を18才に引き下げた。

 (5)世界的な潮流の中で日本は世界に類のないスピードでの少子高年令化社会を迎えて、少数派の若年層の意見、意思を拡げて反映して社会的バランスをとろうとすることは必要だ。

 それにあわせて成人年令を18才に引き下げることが自民党内で検討されて、法案国会提出の動きもある。

 (6)世論調査では成人年令を引き下げることには反対意見も多く、動向が注目される。精神的、能力的側面から見れば、成人年令引き下げに反対するいわゆる大人たちにも未熟ものは目につく時代なので、何をかいわんやではあるが、社会的自立、自覚を促す方法論(methodology)として成人年令を下げる、さらに少子高年令化で何かと負担が大きい若年層を厚くする社会的構造論の背景を考えるならば、すでに実施した選挙投票権にあわせて成人年令も18才に下げるのは社会要件の整備からも考えられていいことだ。

 (7)制度というものは施行されれば自ずと自覚、認識を持たされるのが習性(いいか悪いかは別にして)で、定着していくものでもある。
 むしろ普遍的、論理的に未熟な成人、大人たちの存在の方が気がかりだ。

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