東京11Rヴィクトリアマイル
◎ショウナンパンドラ
○ヌーヴォレコルト
▲ディアデラマドレ
△スマートレイアー
ヴィルシーナとホエールキャプチャが引退、メイショウマンボはなかなか調子が戻ってこないので、充実ディアデラマドレと4歳勢の争いか。ヌーヴォレコルトは前で受ければここもまず勝ち負けには加わってくるだろう。しかし切れ味鋭いマイラーではなく粘着力とパワーに長けた中距離馬だから、東京マイルの良ならば、10回やれば3~4回はショウナンパンドラが斬れ味で先着する目はあると考える。前売りではヌーヴォが単勝2.5倍、ショウナンが18倍だが、良の東京マイルならばこのオッズほどの実力差はないと思うのだ。ディアデラマドレとレッドリヴェールは配合的にもピッチで加速するタイプだから、東京だとスローになったほうが差しやすいイメージがある。
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昨日もヤンチャ馬券の同級生と競馬場で打ってたんですが、「こういうわけのわからん前残りこそ、俺が獲らなアカンのやけどなあ…。1着も2着もあるけど、ミナレットがどうしても買えへん…」と帰り道すがらずっと悔しがっていて、藤の森駅ぐらいまでずっと悔しがってました(^ ^;)
「まあでもベルルミエール陣営ですらケイアイが逃げるから番手でマイペースでと言ってたぐらいで、あんなロケットスタートからピュンピュン逃げるとはちょっと想像できんわなあ…」
「そやなあ…だからこそシンガリ人気なんやけど」
これまでミナレットは5回逃げたことがあるんですが、それぞれの1000m通過は59.2、58.7、59.4、59.3、58.3、ここで56.9で逃げるという想定は誰もが難しかったわけで、それをやってのけるのが大穴男・江田照男の真骨頂
ヴィクトリアマイルはここ3年は1000mを58秒でいって34秒で上がる競馬で、1800mベストのヴィルシーナやホエールキャプチャがフワッと抜け出して押し切る決着、そもそも過去9回で1000m通過が58秒を切ったのは11年と10年だけ
牝馬限定の芝重賞は2000mの愛知杯とマーメイドS、1800mの府中牝馬Sと中山牝馬SとクイーンSと福島牝馬S、1600mの京都牝馬S、1400mの阪神牝馬Sと明らかに中距離偏重で、京都牝馬Sなんてここ5年の1000m通過が59.7、58.9、59.6、58.9、59.7とマイルにしては緩いペースばかりで、そりゃあ普段1800mや2000mで手合わせしていてお互いの手の内を知り尽くしている連中が舞台を京都外1600mに移してまた手合わせするわけですから、ペースなんて上がりようがないのです
ヌーヴォレコルトは59.0-33.5、ディアデラマドレは59.7-32.8、昨年のストレイトガールが59.2-33.2で差し込んで際どい3着ですからあれぐらいは走っているというべきですが、今年は過去3年とは違って道中12秒近くまでラップが緩むことがなく、ずっと11秒台前半を刻んだまま直線まできたので、1800mや2000mベストの中距離馬たちは思ったよりも脚が貯まらなかったというか、直線入り口でストレイトガールとカフェブリリアントは持ったままでうなっているのに、ヌーヴォレコルトとショウナンパンドラは追い出しているのに手応えが悪かった
「マイラーとか中距離馬とか関係おまへんがな。みんなサンデーの血を引く似たもの同士ですやん。1600mでも2200mでも、いつもの1800mのノリで仲良くやりましょうや」
古牝馬路線はこの世界が出来上がっていたはずなのに、突然エダテルとミナレットが「真のマイラーとは何ぞや?1000m57秒のペースをうなりながら追走して、うなりながら抜け出す、これこそが真のマイラーではないのか?」という逃げを打った
中距離馬のレッドリヴェールとヌーヴォレコルトとショウナンパンドラが伸びあぐみ、ピッチ走法のカフェブリリアントとディアデラマドレは直線が長いので伸びあぐみ、先行したマイラーの行った行ったかと思われたところに矢のように伸びてきたのが、昨年の3着馬でスプリントG1で惜敗をつづけてきたストレイトガールでした
最近は年のせいかズブさが出てきたので1400mぐらいが一番レースがやりやすいのかもしれないなあ…とは思っていたんですが、この緩みのないペースを好位でうなりながら追走できるのはさすが一流の短距離馬
1400mベスト(と私は思っている)のロードカナロアがHペースの安田でマイラーや中距離馬に競り勝ったのを思い起こすゴール前でしたが、結果としてケイアイエレガントとミナレットはマイラーとしての資質を存分に発揮したけれど、G1級のマイラーではなかったのでG1級の1400m馬に差されてしまった、というヴィクトリアマイルではなかったかと
ケイアイエレガント、リトルゲルダ、レッドリヴェール、ストレイトガールと、ヌーヴォの前にいた馬はみんな前走1600m以下を使っていた馬たちで、マイラーとしての“追走能力”がまず問われるレースになり、「マイラーとは何ぞや」というミナレットの問いに、中距離馬たちは満足な解答を出すことができなかった
ここでまたオッサン血統屋の懐古主義に付き合っていただきますが、タイキシャトルやアグネスデジタルやエアジハードといったひと昔前のマイル王たちは、今より時計がかかる馬場において57秒-35秒の息もつかせぬ流れの中で、「マイラーとはなんぞや」という問いに、4角でうなりながら満点の解答を出しつづけたもんです(だからマイルCSなんて一番堅いG1と言われたもんです)
フェブラリーSに桜花賞とレース史上に残るスローペースが連発する春のG1ですが、「マイラーとは何ぞや」を問う逃げがもっと出てくれば、香港マイルでAble Friendと伍せるような馬が出てくる時代もまたくるかもしれません
ストレイトガールの配合については何度か書いてきましたが、オースミフライトやオースミコスモの近親で、母ネヴァーピリオドはタイキシャトル×デインヒルで
Northern Dancer5×4
Herbager4×5
Buisson Ardent≒Bold Hour6×5・6(Pherozshah≒Nasrullah、War Relic≒Time to Dine、Black Toneyが共通)
Flaring Top6×6
という父母相似配合で、現役時代は1200mで3勝
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009100301/
ストレイトガールも主に母のスプリンター資質で走っているというべきでしょうが、母がパワー体質で典型的な夏馬だったのに比べると、こちらは父フジキセキやHalo3×4から柔らかさも受け継いでいます
また母がデインヒルとNijinskyとThatch(Special)を使った相似配合で、そこにフジキセキという図式は同じ藤原英厩舎のエイジアンウインズとよく似ていて、そして同じようにヴィクトリアマイルで悲願のG1タイトル奪取とは
「父フジキセキ×牝祖タイセイカグラ」という組み合わせは本馬とその全姉ゴールデンアスク(未勝利)、オースミコスモ(重賞3勝)、ワキノキルシェ(2勝)と抜群の相性ですが、このニックスについては以前ブログで詳しく説明したつもりなので下記リンクを参照してください
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/772f8a57713dfa5c47f18219d80cdd88
ヌーヴォレコルトはハーツクライ×NureyevのHyperionらしさがますます発現してきているところで、そのHyperionらしさを活かすには中山記念やエリザベス女王杯のように前で運ぶのがベターで、もちろん岩田ももう少し前で運ぶ頭はあったんでしょうが、マイラーとしての追走能力はG1級ではなかった
ショウナンパンドラは無駄肉がそぎ落とされて実にしなやかな身のこなしで、このデキならヌーヴォを差せるんじゃないかと思いましたが、中距離馬のしなやかさで差せるレースにはならなかった
レッドリヴェールは古馬になってノーザンテーストとDixieland Bandの頑強さがONになってきたのか馬体充実、一方で体型に伸びも出て、今は本来の血統どおりの内2000mに向いた中距離馬、“女ナカヤマフェスタ”的キャラに完成しつつあるように見えるので、パドックを観たときに「今の馬体だと東京マイルじゃない気がする」とつぶやいたんですが、マーメイドSやクイーンSあたりで真価を問いたいですね
東京芝は例年通りというか、夏が近づくにつれて高速馬場になってきたという見方でいいのかな、オークスも色々と頭を悩ませそうです( ノД`)…
漠然と普段イメージしてる要素なんですけど、ダブルクオーテーションで括られこの結果を見ると色々考えなきゃいけない要因なんですね~
当り前なんでようけどね^^;
去年から朝日杯まで大箱になったので今後もその傾向に拍車が掛かり、そして忘れた頃にまたこんなレースを見せられ、悔しがる。その繰り返しなんでしょうね~。
ストレイトガール
1'31"9=58"9-33"0
ケイアイエレガント
1'31"9=57"9-34"0
ミナレット
1'32"2=56"9-35"3
この3頭が各々力を出し切れる流れの三分戦だった…
というのがありました。
さっさんはこれで納得していたんですが、もっさんの回顧も、さすが血統屋の力点でなるほど合点がいきました。ガッテンガッテン。
…そんなレースでディアデラマドレに◎を打つセンスないさっさんも再認識
(^_^;)。
さぁ、オークスですね!頑張りましょう。
唸りながら抜け出してくるタイキシャトル
どちらも大好きな馬です(・Д・)
ハイペースではスタミナと考えがちでしたが、追走能力と相互関係があって短距離適正のある馬が上にくると…ストレイトとケイアイは買えませんでした。
競馬が今まで続いてきた意義を目の当たりにするレースで、オルフェーヴルのダービーで初めて競馬を観て以来、一番勉強になりました。
岡部さん「うなって行っちゃうからダメ!」
見てみたかったですけどね(・∀・)
前駆がかなり強く、後駆普通だと、坂のあるコースは、いいのでしょうか?秋華賞1着は、京都ですし、平坦、中距離がベストなんで、しょうか?調教などみると、前駆が強いのが、わかります。今回は、残念でしたが、エリザベスは、注目してみます。
下手な長文すみません!