ニックス(8)~「フジキセキ×タイセイカグラ」を掘ったらビービーガルダンが出てきた

2014-03-24 16:20:24 | 配合論

先ほど「重賞の見どころ」の原稿を入稿したところですが、ストレイトガール、フェノーメノ、ジェベルムーサと、今週も各場のメインで「サンデー×デインヒル」が注目を集めることになりそうです

両半球でリーディングサイアーとなり子孫を繁栄させ続けるデインヒルの凄いパワーと、サンデーサイレンス系の過去に類を見ないような独特のしなやかさ、この全く相反する要素がうまく噛み合うと、ナカヤマフェスタやエイジアンウインズのようなちょっと違う馬ができるのだ…ということは以前から書いてきたし、エイジアンウインズとストレイトガールの配合の類似点についても度々指摘してきましたが、そういえばどちらも藤原英厩舎なんですね~

ここではしかしサンデー×デインヒルやHaloクロスの話ではなく、「フジキセキ×タイセイカグラ」のニックスにスポットを当ててみようと思います

輸入牝馬ラバテラはノノアルコとの間に京都記念のカシマウイングを出し、ラバテラの娘ミリーバードはリアルシャダイとの間に桜花賞馬シャダイカグラを出しましたが、そのミリーバードにモーニングフローリックが配されて生まれたのがタイセイカグラで、9戦2勝の戦績を残して繁殖入りすると、ラストタイクーンとの間にオースミブライト(神戸新聞杯、京成杯、皐月2着)、フジキセキとの間にオースミコスモ(関屋記念、福島牝馬S、中山牝馬S)を産みます
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1988102965/

このタイセイカグラの繁殖としての成功は、Bold Hour≒Buisson Ardentのニアリークロス3×4にあるのではないかと考えられます

 ┌Nasrullah
┌○
Bold Hour
│┌○─○─Black Toney
└△
 └Time to Dine

 ┌War Relic
┌○┌Black Toney
│└△
Buisson Ardent
│┌Pherozshah
└△

Bold HourとBuisson Ardentは下図のように、Nasrullah≒Pherozshah、Time to Dine≒War Relic、Black Toneyが共通するのです

 ┌Pharos
┌○
Nasrullah
└△
 └Mumtaz Mahal

Pharos
Pherozshah
└△
  └Mumtaz Mahal

┌○┌Fair Play
│└△┌Rock Sand
│ └△
Time to Dine
│┌○─○─Commando
└Dinner Time
 │ ┌Fair Play
 │┌Man o'War
 │││┌Rock Sand
 └△└△

 ┌Fair Play
Man o'War
││┌Rock Sand
│└△
War Relic
│ ┌Rock Sand
│┌○
└△┌○─Commando
 └△

そしてここにフジキセキが配されて生まれたオースミコスモは、フジキセキの母母Marston's MillがおなじみのWar Relic≒Eight Thirtyのニアリークロス4・4×4なので、War Relic≒Eight Thirty≒Time to Dineの継続クロスになるだけにとどまらず、下図のようにCornish Prince≒Bold Hour≒Buisson Ardent5×4・5という面白いニアリークロスができ、タイセイカグラのBold Hour≒Buisson Ardent3×4をMarston's Millが全て継続クロスしていることに驚かされます
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1999101368/

Bold Ruler
Cornish Prince
└△
 └△
  └Dinner Time

Bold Ruler
Bold Hour
│┌○
└△└Dinner Time

ちなみにDinner Timeの父High TimeはDomino3・3×2で、母SeaplaneはWar Admiralと父と母母が同じ3/4同血

そしてストレイトガールは父フジキセキで3代母がタイセイカグラですから、Marston's MillとタイセイカグラがもつCornish Prince≒Bold HourやWar Relic≒Eight Thirty≒Time to Dineが再び脈絡するという点に大きな意味があり、しかも母父タイキシャトルからもBuisson Ardentの血がもう一本入るので、Cornish Prince≒Bold Hour≒Buisson Ardent5×6・7・7と表記できます
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009100301/

調べてみると「父フジキセキ、牝祖タイセイカグラ」の組み合わせはこれまで中央には4頭が出走、上記2頭の他はワキノキルシェ(2勝,母母タイセイカグラ)とゴールデンアスク(未勝利,ストレイトガールの全姉)がいます

タイセイカグラ(モーニングフローリック)
├フューチャハッピー(デインヒル)
│└ネヴァーピリオド(タイキシャトル)
│ ├ゴールデンアスク(フジキセキ)未勝利
│ └ストレイトガール(フジキセキ)
├マイカグラ(ノーザンテースト)
│└ワキノキルシェ(フジキセキ)2勝
オースミコスモ(フジキセキ)

ストレイトガールのあの牝馬とは思えない手先の強い走りは母方のデインヒルやLa Troienneのクロス譲りだろうと書いてきましたが、このMan o'War的な血のニアリークロスが伝えるパワーに因るところも大なのだろう…と、ここまで書いてふと浮かんできたのがビービーガルダンの血統表
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2004106583/

父チーフベアハートの母父がBold Hourで、母オールザチャットはスイートエンブレスS(豪G3・芝1200m)勝ち、そしてその母Rory's HelenがBuisson Ardent4×4を持ち、つまりビービーガルダンはBold Hour≒Buisson Ardent3×6・6

こういうのを発見するとNETKEIBAの原稿をほったらかしてどこまでも掘りつづけたくなりますが、ストレイトガールはその配合からエイジアンウインズに重ねてみることもできるし、キンシャサノキセキとビービーガルダンのあの高松宮の叩き合いにも重ねてみることができるわけで、さて今週の「血統クリニック」はもちろん高松宮記念です


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5 コメント

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じゅべる、ではなく (Unknown)
2014-03-24 20:25:48
じぇべるムーサですね~
返信する
Unknown (MJ)
2014-03-24 21:51:40
すいません、また同じミスを犯してしまった(^ ^;)なおします
返信する
Unknown (メテオ)
2014-03-24 23:49:49
文中、オースミコスモの配合解析のところ、
× Wild Risk≒Eight Thirty≒Time to Dineの継続クロス
○ War Relic≒Eight Thirty≒Time to Dineの継続クロス
ですよね。
返信する
Unknown (MJ)
2014-03-25 00:23:40
すいません…私が「wr」とキーを叩くと、Wild RiskとWar Relicとワイルドラッシュが出てくるのです…
返信する
fep短縮 (ケヤキの向こう)
2014-03-27 12:10:44
>私が「wr」とキーを叩くと、Wild RiskとWar Relicとワイルドラッシュが出てくるのです…

やっとりますなあ。尾林君みたい・・w
私は1文字変換もしますから、いっぱい出てw
よう間違えますわ
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