栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

秋華賞馬ジェンティルドンナは「父中距離×母父スプリンター」

2016-10-12 10:12:07 | 血統予想

「ジェンティルドンナメモリアルは京都内回り2000mだから、ジェンティルのように父中距離×母父スプリンターの配合形で、小脚のきいた走りで機動力があるステイインシアトル(ステイゴールド×Belong to Me)が◎」として、武兄弟がまんまとスローに持ち込んだこともあってうまくいきました

月曜の内2000mの新馬戦の予想も、ルーラーシップ×マンハッタンカフェでいかにもストライドで走りそうなアディラートよりも、ハーツクライ×Smart Strikeで母系にDanzigやRobertoが入るレッドコルディスのほうが小回りがききそうだと書きました

ここ5年の秋華賞の連対馬10頭のうち、ミッキークイーン(ディープインパクト×Gold Away)、クイーンズリング(マンハッタンカフェ×Anabaa)、ショウナンパンドラ(ディープインパクト×フレンチデピュティ)、ヌーヴォレコルト(ハーツクライ×スピニングワールド)、ジェンティルドンナ(ディープインパクト×Bertolini)、ヴィルシーナ(ディープインパクト×Machiavellian)、キョウワジャンヌ(ハーツクライ×Seeking the Gold)と、7頭が「父サンデーサイレンス系中距離型×母父マイラーorスプリンター」の組み合わせ

母父中距離型の3頭にしても、メイショウマンボ(スズカマンボ×グラスワンダー)とスマートレイアー(ディープインパクト×ホワイトマズル)は母自身がマイラーでした

今はサンデー系中距離型種牡馬全盛期ですから、そもそも母父に頑強マイラーをもってくる配合が成功しやすいという背景があるとはいえ、これはやはり京都内回りというコース形態にもとづく傾向でもあると思うのです

過去10年の秋華賞で1人気は[3-1-3-3]、この連対を外してしまった6頭のうち、デニムアンドルビー(ディープインパクト×キングカメハメハ)、ホエールキャプチャ(クロフネ×サンデーサイレンス)、ブエナビスタ(スペシャルウィーク×Caerleon、2着入線も降着で3着)、トールポピー(ジャングルポケット×サンデーサイレンス)と、4頭が「父中距離×母父中距離」の配合なのも偶然ではないでしょう

今年の秋華賞は、ジュエラー(ヴィクトワールピサ×Pistolet Bleu)、ビッシュ(ディープインパクト×Acatenango)、ミエノサクシード(ステイゴールド×A.P.Indy)、カイザーバル(エンパイアメーカー×サンデーサイレンス)と、上位人気に「中距離×中距離」が多く、いずれもどちらかといえば大箱向きの走りをする

血統予想の入口はここでしょう

たとえばミッキークイーンなんかはディープにMr.ProspectorとRivermanが入って大箱向きの斬れを武器とするのですが、浜中が絶妙なコーナリングで立ち回らせたのと持続戦になったことでストライドでねじ伏せられたわけで、秋華賞が必ずしもピッチ>ストライドという結果になるとは限らない

でも血統という道具を使って秋華賞を予想するのならば、上記のようなことも頭に置いておくべきではないか、とは思うのですよ

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする