栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

「Hyperion的」ということ

2009-04-30 10:48:57 | 血統予想

春天にはジャガーメイル、ヒカルカザブエと2頭のジャングルポケット産駒が出てくるが、わりと父似で(父を少しサンデー柔くした感じ)東京をナタの斬れで追い込むジャガーメイルに対し、ヒカルカザブエは斬れるというより粘りや頑張りで走る感じで、これは血統表のあちこちに凝縮されたHyperion(とSon-in-Law)のクロスの影響だろう
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2005102454/

トニービンはHyperion5×3・5
NureyevはHyperion4×4
Skillful JoyはStardust4×4,Hyperion5×5・5
ジャングルポケットはHyperion4・6・6×6・6・7・7・7・8

これだけHyperionに偏った配合をしていると、産駒の代では少し配合の方向を変えたくなるが、ヒカルカザブエの場合は4代母Tudor GwenがTudor Minstrel≒Abernant2×3で、サンデーの祖母Mountain FlowerはHyperion3×4で、Kautokeinoの母CranberryはHyperion2×4と母からもHyperionの凝縮を受けており、全体に「HyperionとSon-in-Law」の組み合わせで塗り固めた配合になっている

一方でArgumentやヴァイスリーガルに入るフランスやカナダの異系血脈が、Hyperionが過剰なことの弊害を軽減しているといえるわけだが、いずれにしてもHyperion的な粘りや頑張りが伝わりやすい配合であることはたしかだろう

日経新春杯は後ろから行きすぎて凡走したが、阪神大賞典は早めに抜け出して直線でアサクサキングスと併せ馬になったのがよく、ああいう形になると「抜かせない」頑張りを見せるのがHyperionの真骨頂だ。スタミナは豊富だし、秋山が前走のような競馬でくるなら、G1でも相手なりに走れそうな魅力はある

コメント (1)
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