厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
1日2,000PVの仕事力を上げる書評ブログ。

2023年55冊目 『問題発見の教科書』は、重要なのは問題〝解決〟ではなく問題〝発見〟

2023-01-02 15:05:40 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

著者の高岡浩三さんは、ネスレ日本にいた37年間、常に新しい問題を発見し、それをもとに企画を立てて、仲間とともに数々のビジネスを成功させています。

本書では、そんな高岡さんが問題発見のために実践してきた方法が語られています。

 

「新しい問題」とは、自分の顧客が諦めている問題であり、なおかつ、顧客は気づいていない問題です。

新しい問題を発見すれば、2発目3発目のヒットを出し、持続可能なイノベーションが可能です。

 

問題発見力を身につける方法として「NRPS法」が紹介されています。

ステップ1 顧客は誰か?

ステップ2 新しい現実(New Reality)は何か?

ステップ3 顧客の問題(new Problem)は何か?

ステップ4 問題の解決策(Solution)

 

多くの人は、問題の存在自体に気づいていません。

新しい問題=イノベーションの芽、それを見つけようとする意欲と、見つけたら実現させるまで諦めない粘り強さが重要ですね。

 

【my pick-up】

◎「問題発見」に会議はいらない

私の今までの経験からも、問題を見つけられれば、その解決策はおのずと見つかります。そのためにもみんなで意見を出し合いながら進めるのではなく、自分一人で脳に汗をかきながら問題を見つけるしかありません。

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2023年54冊目 『超一流の会話力』は、コミュニケーションの悩みを解決する「相手にたくさん話してもらう」コツ

2023-01-02 14:51:36 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

著者の渡部健(芸人コンビ・アンジャッシュ)さんは、芸能活動自粛期間に入ってしばらくしてから、企業に向けてコミュニケーションをテーマにした講演をする機会が増えたそうです。

 

この本では、超一流の芸能人たちのコミュニケーションのコツがまとめられています。

 

そのポイントは「自分はできるだけ話さず、その代わり、相手にたくさん話してもらう」こと。

これができるだけで、コミュニケーションや人間関係にまつわるあらゆる悩みが解決し、うまくいくようになると言います。

 

渡部さん自身がコミュニケーションをテーマにした本を出して、世間に受け入れるだろうか・・・という不安があったそうですが、活動自粛を機に「会話術」「雑談力」「要約力」「説明術」「伝え方」「語彙力」「インプット」「アウトプット」「ユーモア」などの本を100冊近く読んだという努力もされています。

 

【my pick-up】

◎アドバイスは基本的に「余計」なもの

たとえばあなたも、ちょっとした世間話のつもりで自分の失敗談を話したら、マジメに説教されたり注意されたりして、おもしろくない気持ちになったことがあるのではないでしょうか。アドバイスは、よほどハッキリ相手から求められない限り、こちらから口にしないほうが無難でしょう。アドバイスを受けた相手も、心の中では「うぜー」と思いながら「なるほど、勉強になります」と反応しがちです。年配の方や立場が上にある方は特に注意するべきポイントでしょう。言いたいことが出てきてもグッと我慢する。それがコミュニケーション上達の第一歩です。

◎コミュニケーションの源泉は相手への「興味」

「相手(の話)に興味がない」のは、そもそもコミュニケーションの根幹に深くかかわります。相手への興味がなければ、コミュニケーションは絶対に上手くいきません。そもそも相手に興味がなければ、別に聞きたいこともないわけですから、質問が思い浮かぶはずもないのです。プライベートであれば、そもそも興味のない人とは付き合わなければいいわけです。でも、仕事関係の相手など、良好な関係を築いておきたい相手であれば、「まずは相手(の話)に興味を持つ」ことがもっとも大切です。

◎よく笑うだけで、心理的安全性は高まる

ハッキリ言って、この本に書かれているほかのテクニックはすべて忘れてもいいから、「とにかくよく笑う」ということだけは覚えておいてほしいくらいに重要なことです。極端な話、相手の発言に対してよく笑ってさえいれば、だいたいの会話はそれだけでうまくいくと言っても過言ではありません。

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2023年53冊目 『解像度を上げる』は、解決すれば大きな影響のある課題を特定するために必要な明晰な思考

2023-01-02 14:34:05 | おすすめビジネス書

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評価 (4点/5点満点)

「解像度が高い」=明晰な思考ができている状態のこと。

 

解像度の高い起業家の思考と行動にはパターンがあり、それをまとめたのが本書です。

 

起業家や新規事業担当者に限らず、ビジネスパーソンなら誰でも、解像度を上げる必要に日々迫られると思います。

製品やサービスを改善して売上を上げたり、業務の生産性を上げたりするには、解決すれば大きな影響のある課題を特定しなければなりません。そのためには、現在携わっている顧客や業務の解像度を上げる必要があります。

 

課題や解決策、さらに未来の解像度を上げる4つの視点(深さ・広さ・構造・時間)と48個の型が紹介されています。

また、行動することの重要性も強調されています。

 

【my pick-up】

◎基本的には「深さ」が足りない

まずは「深さ」から始めることをおすすめします。起業家を目指す方の中でもよく見られるのは、深さの不足でした。海外のスタートアップの表面的な真似はできているし、ビジネスモデル自体はありえるかもしれないものの、目の前の顧客の課題についてはほとんど掘り下げられておらず、解決策となる製品の内容もふわっとしている。そんなアイデアの提案はかなり頻繁にあります。起業の初期に受ける相談は、8割以上がそのような深さの足りないアイデアです。逆に言えば、「深さ」に注力することで、頭一つ抜けることができる、ということです。

◎分からないところが、分かっているか

分からないところが分からない、つまり、疑問がない、質問ができないのは、解像度が低いときに典型的な症状です。学校で先生に質問を求められたときに、「何を聞けばいいのか分からない」という状況を経験したことがある人は多いのではないでしょうか。物事をある程度深く理解できていないと、疑問は持てないものです。逆に、研究者のように特定の分野を突き詰めた人ほど、「分からないこと」や「まだ分かっていないこと」を多く言える傾向にあります。

◎未来を描くために必要な「分析」と「意思」

経営層に近くなればなるほど、課題を設定するために、理想の未来を描くための意思や、会社の存在意義をどう定めるかが問われます。経営とは分析や予測だけではなく、意思の要素も強いのです。大きな時代の流れに逆流することはできませんが、強い意思を持って取り組めば、行き先を選んだり、流れを少し変えることはできます。理想の未来を定めるときには「予測を半分、意思や願いを半分」になるでしょう。

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