評価 (3点/5点満点)
高齢化問題とAIの進化、この2つだけを取っても、これから先、社会は大きく変化し、雇用のあり方や働き方にも、影響を及ぼすであろうことが見て取れます。
そんな厳しい時代をどうやって生き抜いていけばいいのでしょうか。これが本書のテーマです。特にエンジニアや研究開発者などの理系に比べ、文系はつぶしが効きません。
人工知能(AI)の発達により、これから先、文系学部出身者の多くが、いまとは違った職種に就くことを求められる可能性が高い。高齢化が進み、人口も減って、国内市場が縮小するなか、企業にとって、いまや終身雇用制が足かせになっている。社会や産業の構造、雇用の状況が著しく変わってきているにもかかわらず、日本の文系教育はそれについていけていない。生徒は早くから「文系」「理系」を選ぶようにいわれ、大学の文系学部では単位が取りやすいとの理由で選択科目を選ぶ学生もいる。教える側も、授業プリントを棒読みする先生がいて、クリティカル・シンキングを養うことが軽視されている。(P.168)
不確実な未来を生き抜くためには、近距離ゴール設定型思考から脱却し、文系・理系の枠を超える強い意思が必要だと思います。そのためにも、「三種の神器」(英語、ファイナンス、プログラミング)を身につけ、論理的思考力を養いましょう。