これは、かのじょが「月の世の物語」の後に準備していた、ファンタジー長編である。構想のみだが、これも頭の中に秘めておくには惜しいアイデアなので、あらすじのみで発表する。できるだけおもしろく書いてみる。
舞台は、ティルチェレ村と言う、山と森と湖に囲まれた、静かな田舎の村である。ヨーロッパのどこかにある、不思議な国の小さな村と言う設定である。
登場人物
ヨーミス・ティケ……ティルチェレ村の郵便配達人。曲芸師の父を持つ。得意技はフリークライミング。21歳の、陽気な青年。
アメット……村の小学校の新米女性教師。23歳。
ノーラ……村の郵便局の局長。女性。56歳。
エシカ……村の果樹園のおばさん。お客を呼んでお茶会をするのが趣味。57歳。
ティペンス……村の医師。58歳。
タッペル……ティルチェレ村の村長。村に別荘地を作り、観光開発に熱を入れている。62歳。
ヴィダル・ベック……人気ファンタジー作家。ティルチェレ村の別荘を買う。60歳。
クリステラ……58歳になる女性。祠の管理人。
グスタフ……村の教会の牧師。クリステラを心配している。36歳。
コム……村の小学校に通うガキ大将。12歳。
ファンタン……椎の木の森に住む妖精。ティルチェレ村の守り神。
ビル・トッケ……いつも就職に失敗している青年。25歳。
明日から13日間にわたって、一章ずつ発表する。