2月6日、豊田市合併10周年記念イベント「いなかとまちのくるま座ミーティング」に参加した。
これは、10年前に合併した、「まち」と「いなか」が支え合う未来の暮らしを、参加者が車座になって頭を寄せ合い考えようというもの。
1部は基調講演があり、2部はテーマごとに分かれて講師の話しを聞き、参加者同士で語り合うものだった。
そして、2部の「次世代育成(子どもとともに地域を作る)」で、豊田市で母たちが作り上げている団体の事例として森のたまごを少しだけ紹介させてもらった。
内容はこんな感じ。
・・・・・・・・・・・・・
森のたまごは、自分の子どもを森のようちえんで育てたいと思った一人の母と、その想いに賛同した母たちが立ち上げ、運営している園。
この園の特徴は・・・
①自然の中で過ごすことを大切にしている・・・
人は、自然の中で多くのことを感じ、多くのことに気づき、多くのことを学ぶ。
幼児期の豊かな感性で、思いっきり自然を感じ、いろいろな気付きを体験して欲しいと考えている。
*雨上がりの散歩の様子。
雨でもカッパを着て雨を受けながら過ごす。
子ども達は、雨水の流れる様子やトタンを打つ雨の音に、夢中になる。
②子どものペースで過ごす・・・
カリキュラムは設けず、時間に縛られることなく、思う存分、やりたいことをとことんやりぬくということを大切にしている。
自分の中からわき上がるものを、手や足、体と頭、そして時間を目一杯使って形にする。そんな経験を積み重ねて欲しいと思っている。
*移動の途中で足を止めて何かをじっと見入っているところ。
大人が見過ごしてしまうことを、子ども達は目ざとく見つけ、ひたすら観察し続ける。
*穴を掘っている。ひたすら掘っている。
*掘った穴に入る。みんなで入る。
ただそれだけのために、こんなに大きな穴を掘り続ける。
③子ども同士で育ち合うことを大切にしている・・・
子どもは子ども同士の中で育つと考えている。
大人は見守り、必要な時に子どもの橋渡しをすることで、子ども自身、又は子ども同士で考え、解決するのを待つ。
*一輪車と、壊れた一輪車で押し合っている。
大人は離れたところで見守っている。
*なにやら相談でもしているの?
年長年中、男の子女の子、ごちゃまぜで頭を寄せ合っていまる。
*時には取っ組み合いのケンカもある。
④母が保育の場に入る・・・
母たちが雇った保育者を中心にして、母も保育の場に入る。
危機管理や、子ども達のやりとりなどに目を向け、気になったことについては保育者を含めて話し合いを持ち、より良い方法を探りながら進めている。
保育に入ることで、自分の子はもちろん、他の子の様子を間近に見ることになります。さらに、他の母と、子ども達の様子を共有することで、子ども達をより深く見つめることとなり、成長を自分の目で追うことができる。
*池に張った氷に興味を持つ子どもたちを見守る母。
子どもがどんな事をやるのか見ているのは、本当に面白い。
⑤母が運営している・・・
子どもの育ちや、園をどう進めていくかなど、その年に集まった母たちで意見を出し合い進めていく。
いろいろな意見が出る中、よりよい方法を見つけるために、みんなの話を聞き、じっくり時間をかけて決めていく。
その為、他の園以上に母同士の関わりが深くなる。
又、「母」ではない視点でも物事を考えること、みんなで話し合うこと、団体の中で自分の役割を果たすこと、これらの経験を重ねることで、母も大きく成長させてもらえる。
*月に一回の会議の様子。
未就園の子たちもいる中、おむつを替えたり、ぐずる子をあやしたりしながら話し合いを進めている。
森のたまごは、園が立ち上がって4月で6年目を迎える。
経験を積み重ねることで、いろいろなことが見えてきた。
今、5年、10年後の森のたまごを見据えて、大きく動き出している。
保育で見えてきたこと、そして、安定して園を運営していくために、今後も森のたまごは母たちの手でより良い園を目指して進んでいく。
・・・・・・・・・・・・・
多くの方が、写真やコメントを聞いて、うなずいたりほほ笑んだり、時には声をあげて笑ったりして聞いて下さった。
ここに集まった30名弱の皆さんは、放課後の子どもの居場所事業に関わっている方、いなかで保健士をしている方、子育て中のママさん、大学生や今後地域で何かをしたいと思っているおじいちゃんなど、幅広い。
森のたまごの他に、プレーパークと山っこくらぶの紹介の後、アルプス子ども会の代表の綾埼さんのお話を伺い、最後に小さな輪になってそれぞれのグループでお話しした。
地域で、こんなにいろいろ活動されている人がいる。
もっとお互いを知り、繋がって、影響し合えたらいいなと思う。
これからも、繋がりを大切に、いろんなところに顔を出していくぞ~!
(koma)
========================================
「森のたまご」お問い合わせ:morinotamago2010@yahoo.co.jp
代表:遊佐(ゆさ)080-5122-1052