草笛といえば島崎藤村の「歌哀し佐久の草笛」が私の頭を
よぎる。
この句は何んのかかわりのないユニークなフレーズを取り
合わせて、ひびきあっている。花嫁修業の一つとして草笛が
あったのであろう。自在に音色を操るのは、かなりの技術を
要し誰にでもすぐに、できるわけではないらしい。どんなに
か時間をついやしたことであろう。それが吹けるようになっ
たのである。「やっと結婚ができる・・」という二重の喜び
が1句となった。
余談だが、先ごろある公園での吟行の時、大変未熟な草笛
の童謡が流れて来た。投句の刻がせまり来ても句作に集中が
できず「やめて!やめてよ!」と何度か心の中で叫んだので
ある。つい未熟なメロディを頭の中で追ってしまうのである。
樹上のカラスは最後まで合唱していたのには驚いた。
(庄子紀子)
よぎる。
この句は何んのかかわりのないユニークなフレーズを取り
合わせて、ひびきあっている。花嫁修業の一つとして草笛が
あったのであろう。自在に音色を操るのは、かなりの技術を
要し誰にでもすぐに、できるわけではないらしい。どんなに
か時間をついやしたことであろう。それが吹けるようになっ
たのである。「やっと結婚ができる・・」という二重の喜び
が1句となった。
余談だが、先ごろある公園での吟行の時、大変未熟な草笛
の童謡が流れて来た。投句の刻がせまり来ても句作に集中が
できず「やめて!やめてよ!」と何度か心の中で叫んだので
ある。つい未熟なメロディを頭の中で追ってしまうのである。
樹上のカラスは最後まで合唱していたのには驚いた。
(庄子紀子)