今日は、終日「第8回国際地籍シンポジウム」への出席です。
基調講演 「津波災害後のインドネシア(アチェ)と日本(東北)における土地権利の擁護と回復」
アチェ。世界銀行、「土地台帳は復興のための最重要の資料。救出のために支援を惜しまない」。キーパーソンの重要性。
真空凍結乾燥法での紙資料の復旧。津波被害直後、「ゴミ」としての処分が考えられがちだが、救出ー復旧への取組が大切。一枚、一片たりとも捨てない。
IT情報化社会におけるデジタル・ジェノサイド=デジタル媒体の脆弱性、2-3週間で復旧不能。対策の必要性。
インドネシアーRALAS=全域での強権的な測量。土地所有証明書発行。それに伴う不正や結果への不服。境界の調整、確定。
続いて2×9の分科会があります。私が聴いたのは、以下のものです。
1番目は、韓国ソウル特別市土地管理課カン・サングさんによる「立体地籍基盤情報」創設作業の報告を聴きました。
これまでの地籍は平面的だったが、立体的土地利用が都市部を中心になされてきた。地下空間利用。地下空間台帳。20区分地上権に関する法整備が進められている現状が報告されていました。
2番目は、台湾のリさんによる「整合航測と3DGIS」についての報告です。
従来の紙地図では二次元での表示しかできないものを3Dで、地形や建物を含めて表示すること、それに関する諸規定の整備が進められていることの報告でした。
これに関連するものとしては、4番目の台湾の江さんによる「台湾3D地籍建物図の多目的利用」に関する報告もありました。これも、「建物登記」に関わるものとして私たちも考えるべきなのではないか、と思いました。
3番目も、台湾のツンさんで、「地籍簿と現地の不一致解決策の研究」報告です。
台湾では、2005年にデジタル化したが、古い成果も残っている、ということで、その不整合解決への方策に関する研究報告です。この点については、台湾の現状と課題は日本と共通のものがあるように思えました。
これに関連するものとしては、9番目の台湾の曽さんの「e-GPS方式を応用した台湾山岳区域の地積測量作業の研究」がありました。古い地籍図について、GPSで測量した点を基準に修正する、・・・という話なのかな、と思って聴きました。・・・というのは、全体を通じて同時通訳がとても難しかったみたいでほとんど機能しなかったので、正直なところ、他のも含めてよくわからなかったのです。台湾の発表については、スライドの漢字を頼りに推測し、韓国の発表については「韓国語学習歴10年」の「実力」?で推測をたくましくして「理解」したので、全くトンチンカンなことを言っているのかもしれません。そういうものとして割り引いて読んでください。
5番目は、岩手会の菅原会長による「災害復興に向けた地籍、政策、教育の促進ー被災地から感じたこと」です。
阪神と違って地籍調査の完了した地域における復興へ向けた「地籍」の課題として、「地図の質」「地図のメンテナンス」ということが、切実な現実として明らかにされました。「縦割り行政の弊害」といった構造的な問題をも含めて、考えていかなければならない問題だと痛感させられました。
6番目は、韓国の李範寛教授による「韓国地籍教育の動向と当面の課題に関する研究」です。
韓国では「地籍学」という分野が確立して、その教育についても実施されている、ということなのですが、今、曲がり角ともいうべき状態にある、ということでした。先行する韓国の背中を見ながら進む私たちとしても、その動向に注意を払わなければならない、と思わされました。
7番目は、岐阜会の今瀬勉さんによる「3D画像地図アーカイブによる災害対策」です。
特に液状化減少への対策という点で「3D画像地図」を作成・収集することの有用性が説明されました。私たちが日常業務の中で取り扱うものを、有効に活用して行くことについて(技術的によくわからないところも多々ありつつ)手際良く説明されていて勉強になりました。
全体を通じて、私たちの業務を、より社会的に有用なものとして発展せて行くための方向を示してくれるもので、いいものだったと思います。全国から若い調査士さんたちも来ていて、未来へ向けた業務の開拓を志していることも心強く感じました。
基調講演 「津波災害後のインドネシア(アチェ)と日本(東北)における土地権利の擁護と回復」
アチェ。世界銀行、「土地台帳は復興のための最重要の資料。救出のために支援を惜しまない」。キーパーソンの重要性。
真空凍結乾燥法での紙資料の復旧。津波被害直後、「ゴミ」としての処分が考えられがちだが、救出ー復旧への取組が大切。一枚、一片たりとも捨てない。
IT情報化社会におけるデジタル・ジェノサイド=デジタル媒体の脆弱性、2-3週間で復旧不能。対策の必要性。
インドネシアーRALAS=全域での強権的な測量。土地所有証明書発行。それに伴う不正や結果への不服。境界の調整、確定。
続いて2×9の分科会があります。私が聴いたのは、以下のものです。
1番目は、韓国ソウル特別市土地管理課カン・サングさんによる「立体地籍基盤情報」創設作業の報告を聴きました。
これまでの地籍は平面的だったが、立体的土地利用が都市部を中心になされてきた。地下空間利用。地下空間台帳。20区分地上権に関する法整備が進められている現状が報告されていました。
2番目は、台湾のリさんによる「整合航測と3DGIS」についての報告です。
従来の紙地図では二次元での表示しかできないものを3Dで、地形や建物を含めて表示すること、それに関する諸規定の整備が進められていることの報告でした。
これに関連するものとしては、4番目の台湾の江さんによる「台湾3D地籍建物図の多目的利用」に関する報告もありました。これも、「建物登記」に関わるものとして私たちも考えるべきなのではないか、と思いました。
3番目も、台湾のツンさんで、「地籍簿と現地の不一致解決策の研究」報告です。
台湾では、2005年にデジタル化したが、古い成果も残っている、ということで、その不整合解決への方策に関する研究報告です。この点については、台湾の現状と課題は日本と共通のものがあるように思えました。
これに関連するものとしては、9番目の台湾の曽さんの「e-GPS方式を応用した台湾山岳区域の地積測量作業の研究」がありました。古い地籍図について、GPSで測量した点を基準に修正する、・・・という話なのかな、と思って聴きました。・・・というのは、全体を通じて同時通訳がとても難しかったみたいでほとんど機能しなかったので、正直なところ、他のも含めてよくわからなかったのです。台湾の発表については、スライドの漢字を頼りに推測し、韓国の発表については「韓国語学習歴10年」の「実力」?で推測をたくましくして「理解」したので、全くトンチンカンなことを言っているのかもしれません。そういうものとして割り引いて読んでください。
5番目は、岩手会の菅原会長による「災害復興に向けた地籍、政策、教育の促進ー被災地から感じたこと」です。
阪神と違って地籍調査の完了した地域における復興へ向けた「地籍」の課題として、「地図の質」「地図のメンテナンス」ということが、切実な現実として明らかにされました。「縦割り行政の弊害」といった構造的な問題をも含めて、考えていかなければならない問題だと痛感させられました。
6番目は、韓国の李範寛教授による「韓国地籍教育の動向と当面の課題に関する研究」です。
韓国では「地籍学」という分野が確立して、その教育についても実施されている、ということなのですが、今、曲がり角ともいうべき状態にある、ということでした。先行する韓国の背中を見ながら進む私たちとしても、その動向に注意を払わなければならない、と思わされました。
7番目は、岐阜会の今瀬勉さんによる「3D画像地図アーカイブによる災害対策」です。
特に液状化減少への対策という点で「3D画像地図」を作成・収集することの有用性が説明されました。私たちが日常業務の中で取り扱うものを、有効に活用して行くことについて(技術的によくわからないところも多々ありつつ)手際良く説明されていて勉強になりました。
全体を通じて、私たちの業務を、より社会的に有用なものとして発展せて行くための方向を示してくれるもので、いいものだったと思います。全国から若い調査士さんたちも来ていて、未来へ向けた業務の開拓を志していることも心強く感じました。