大分の土地家屋調査士ブログ

「土地家屋調査士の業務と制度」を中心に、それに広い意味で関連する様々なことについて一人の人間として思うところを書きます。

今日は理事会・支部長会

2011-11-30 06:11:02 | 調査士会

今日は、理事会です。支部長会と同時に開催し、終了後支部長会としての会議も持つ形になります。

今日の会議での議題は結構盛りだくさんです。まだ、本格的にやらねければならない課題に手を着けるところまでは至っていないのですが、その前に最低限整理しておかなければならないことを片付ける、という段階を経なければなりません。今日の会議で、そのステップを終わらせて、次に進めるようにしたいと思っています。

話は変わりますが・・・・、先日の大阪府知事・大阪市長選挙を見て強く感じたのは、大阪府民・大阪市民の「このままではやっていけない」という強い危機感です。インタビューに答えていた大阪のおっちゃんが、「今までみんな長~いことやってきて、何も変わってないやないか!」と怒気を吐くように言っていたのが印象的でした。「このままではやっていけない」「変えなければならない」ということが、選挙の結果となって表れたようです。

しかし、考えてみれば、これは全国の政治状況としても全く違うわけではありません。「小泉構造改革」を熱烈に支持したことや、「政権交代」に望みを託したことによって「このままではやっていけない」「変えなければならない」という意思は、はっきりと示されてきたわけです。それが、「こんなはずじゃなかった」「結局、何も変わらない」という閉塞感に包まれるに至ってしまったわけですが、「このままではやっていけない」全体状況そのものが変わったわけではありません。

ここで話は戻って・・・・、土地家屋調査士の世界においても、「改革への対応」を迫られてきた数年を経て、今は「小康状態」にあるかのような意識が多くあるように思えるのですが、「全体状況は変わっていない」ということを強く意識しなければならないと思います。「改革」の動きは、今後もいくつかの紆余曲折はあるにせよ確実に進んでいかざるを得ないのであり、それに対応しきれなければ衰退の道が待っている、ということを、大阪の人たちの危機感を見ながら、もう一度考え直す必要があるように思えます。

もちろん、今言われている「改革」のすべてが正しいとはとても思えません。そうであればこそ「正しい改革」へ向けて進んでいくことが必要であり、そのために今できることを着実に行っていくことが必要なのだと思います。今日の会議で、一歩でも前に進めるようにしたいと思っています。

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境界ADRの設立について

2011-11-28 08:15:40 | 調査士会

 

11月12日の全体研修会の私の報告の中で、境界ADRの設立へ向けて弁護士会と協議を進めており、11月24日の弁護士会の会議で協定締結が決議され年内には協定締結-設立に至る予定、ということをお話ししました。

・・が、11月24日の弁護士会の会議では、その結論が出ず、1か月先延ばしになってしまった、ということですので、お詫びとともに報告しておきます。

結論が出なかったのは、「昨年の協議不成立との関係について不明」という、弁護士会の前執行部からの疑問表明があったから、ということです。去年のつけがまだ払い終わっていない、という感じですね。

そこで、もう一度「去年の協議」の経過と内容について、見直しておきたいと思います。

今回、調査士会が弁護士会に協力依頼しているのは、調停によって境界紛争の解決を目指すADR機関としての「境界紛争解決センター」への弁護士会の協力、であり、それ以外のものではありません。

ところが、昨年の協議においては、調査士会が、会内に設置を計画している「境界問題相談センター」についても、弁護士会の協力を要請したかのような説明を行ったため、不要な混乱をまねいてしまいました。

調査士会に限らず各資格者団体がその専門領域に関して広く国民の相談を受けて解決へ向けた判断のために必要な材料を提供するための相談機関を設置することは、資格者団体としての責務です。したがって、相談機関としての「境界問題相談センター」は、あくまでも調査士会の責任において、調査士会内に設置すべきものです。

その上で、「境界問題相談センター」で相談を受けた事案に答えるためには、法律問題に踏み込む必要があることも予想されることから、弁護士法72,74条に抵触することのないよう、相談事案に関する弁護士との連携や引継ぎの必要性が予測されます。このことから、昨年の協議において、この連携・引継ぎに関して弁護士会法律相談センターとの連携として行うことに関するお願いをしたわけですが、前執行部におけるそのことへの理解の不足から表現が曖昧になってしまったため、あたかも「境界問題相談センター」自体について弁護士会と共同で設置するかのような誤解を生み、不要な混乱をもたらしてしまったわけです。

今年度における調査士会から弁護士会への協力要請は、昨年度のこの混乱を踏まえて、あくまでもADR機関としての「境界紛争解決センター」への協力をお願いしたものですので、その趣旨をしっかりと説明したうえで、弁護士会との協議の成立を目指していきたいと思っています。

また、それぞれの団体が、それぞれの内部の手続きを経て進めていくことですから、調査士会の希望するような形で物事が進められるとは限らない面もあります。そのような場合にも、調査士会として自分の責務は果たしていけるよう、さまざまな方法・道を考えていかなければならないのだと思っています。<o:p></o:p>

 

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民法総則-未成年者の契約の取り消しvs信義誠実

2011-11-26 06:05:54 | インポート

昨日は、日調連の「web研修試行」があり、大分会でも受講しました。急なことであり、翌日の今日には「第3回境界鑑定講座」がある、というタイトなスケジュールの中、十数名の方が受講してくださいました。

「web研修」の「試行」という意味では、途中何度かの音声・画像の停止がありましたが、たぶん今後改善されていくのだと思います。その上で、適切な課題について、適切な利用がなされれば、全国の調査士にとって有用なものになっていくのだろう、と思われますので、期待したいと思います。

昨日の講義は「民法総則」でした。なかなか興味・関心のわかない課題で、「web研修」のむずかしさを感じさせるものでしたが、内容に関連して思い出したことがあるので、ちょっと書いてみます。

うちの娘が、高校を出て初めて一人暮らしを始めた時のことです。アパートに引っ越した直後、NHKの「勧誘」(?)が来ました。高校時代何も勉強せず、右も左もわからないまま、ただ遊びたい一心で一人暮らしを始めた娘にとって、まったく理解不能なことだったのだと思いますが、言われるがままに「受信契約」を結んでしまいました。

それを聞いて、私としては、NHKの受信契約は結ばなければならないものだとしても、この「契約」の仕方はあんまりなのではないか、と思い、NHKの「お客様窓口」みたいなところに電話をしました。

はじめでてきた女性に話したところ、「上司」と思しき結構年配の男性に代わります。事情を話したうえで、相手の対応があまりにもひどいので、「未成年者がおこなった契約なので親権者として取り消す」旨を伝えました。そうすると、NHKの人が言うのは、「そういうことは認められない。なぜなら、一度契約を結んだのにそういうことを言うのは信義誠実の原則に反するからだ。」ということでした。うーん、いきなり一般条項かよ?

結局、その後別の人から、「契約の取り消しについては了解しました。あらためて受信契約の案内を送りますので、よろしくお願いします。」という連絡があり、それとしては決着したのですが、考えさせられました。

まず、「公共放送機関」としてのNHKの「お客様窓口」の担当者にしてこの法律知識、という問題です。民法の第1条を読んでおしまい、みたいな話で、ちょっとひどいのでは、と思います。

大体NHKとしては、未成年者の新入生が大量に一人暮らしを始める時期に、それを対象として「契約促進」を行っているわけですから、当然にこのような問題が発生することを予想すべきであり、このような類型の事案に対する対応方針を徹底させておくべきです。

これは、私たち調査士にとっても他人事ではありません。依頼者は、私たちにそれなりの法律知識があることを前提に依頼してきているものと考えるべきであり、あんまり的外れのことを言っていると信頼を失います。また、問題になるような事案の類型、ということを考え、それへの対処方針を考えておく、ということにも努めなければなりません。

・・・そう考えると、「研修」の課題は重く、多い、ということをあらためて感じさせられます。退屈さに負けず、時間をかけて積み重ねていくしかないな、ということを「web研修」を受けて考えました。

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昨日のラジオ-福島会会員ご夫婦出演

2011-11-25 05:41:56 | インポート

昨日、NHKラジオの番組に、福島会の会員(志賀正弘さん)ご夫婦が出演する、ということを宮城会鈴木会長のブログで知り、聴きました。知ったのが直前だったので、皆さんにお知らせすることができなかったのは、残念だったのですが・・・。

志賀さんは、ご自身、急性白血病で骨髄移植を受けられた、ということです。2001年に、同じように骨髄移植を受けたことをきっかけに知り合ったとしえさんと結婚。昨年には、児童養護施設にいた3歳の男の子を「里子」として家族の一員とし、3人で暮らしています。

以上、私の表現力の乏しさからわずか3行でにあっさりと書きましたが、ここまでの二人(三人)の人生というのは、実に大変なものだった、と言えるでしょう。さらにそのうえに、としえさんは、今年の東日本大震災で、ご両親等を喪った、ということです。

しかし、ラジオから流れてくるお二人の声は、とても明るく、やわらかいものでした。病気や災害といった苦難を前に、それにたじろぎ、負けそうになりながらも踏みとどまり、打ち勝っていく人間のしなやかな強さを感じさせてくれるものです。感動しました。

「土地家屋調査士」ということに関してはほとんど触れられませんでした(アナウンサーさんに「土地家屋測量士」と間違われたりもして)が、このような人生を支えるものとして「土地家屋調査士」という資格業があることを誇らしく感じさせてくれました。お二人の人生が示しているように、経済的な効率性や豊かさといったものだけが「幸福」の基準ではない、ということをあらためて考え直す必要のある今、ひとりの土地家屋調査士の人生を通じて、「土地家屋調査士」の今後のあり方をも考えさせてくれたような気がします。

 

 


 

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「土地家屋調査士」11月号(№658)

2011-11-22 08:25:28 | 調査士会

日調連の会報「土地家屋調査士」の11月号が届いています。何度も同じことを言いますが、この日調連の「会報」は、毎月調査士をめぐる状況を知らせてくれる、貴重な情報源であり、ずくなくとも全国の調査士が共有化しているはずの情報の基礎をつくるものです。届いたら、ぜひ目を通してくださいね。

今回は、その中の、七戸先生(九州大学大学院法学研究院教授。昨年大分会の研修会にも来ていただきましたので、皆様ご存知だと思います)の「地籍学と水」について、非常に大雑把にではありますが、ちょっと紹介しておきます。

すぐ前に、「目を通してください」と言った舌の根も乾かぬうちにこういうことを言うのもなんですが、私としては、正直この「地籍学と水」というタイトルには、あまり魅力を感じず、読むまでにはしばらくの時間を置いてしまいました。まったく見る目がないな、と反省です。私の第一印象とは違って、非常に勉強になる、面白いものでした。

「水」に関する問題というのは、「水」そのものの問題と言うより「水に覆われた土地」の問題なんですね。そしてそこから、「土地」とは何なのか? 特に「登記制度における土地」とは何なのか?・・・そうすると「登記制度とは何なのか?」ということが問われなくてはならなくなります。

わが国の登記制度、特に私たち調査士が取り扱う表示に関する制度は、わが国特有のものですが、その歴史的な事実として、急速な近代化の中における「やっつけ仕事の積み重ね」としてできている面があるようにも思えます。必ずしも合理性のない規定・取扱い、というものが結構あるんですね。七戸先生が、紹介してくれている「土地の滅失」「土地の形成(表題登記)」をめぐる問題は、まさにそういう問題なのだと思います。

そのような制度を、現実の諸問題に対する現実的な解決能力を持つ制度にあらためていくこと、が私たち実務に携わる者にとっても課題です。

その意味で、「地籍問題研究会」を通じて、実務家と研究者の交流がなされることの意義は非常に大きいと思います。・・・が、私が少し気がかりなのは、「地籍(制度)」という用語で語られることによって、何か「登記制度」と別の問題であるかのようにとらえられる向きがあるように思えることです。あくまでも、これまでの「登記制度」、その問題点に正面から取り組まなければならないのだと思いますので、その意味でも「台帳制度」の母斑を残した「登記制度」の問題点を指摘し、考えさせてくれる七戸先生の論稿は、勉強になる、意義のあるものだと感じました。

同じ号の「土地家屋調査士」誌には、宮城会会員からの3.11震災レポートも掲載されています。まさに、九死に一生を得た報告です。被災地からのレポートは、今後も連載されるようですので、それを読むところから、もう一度私たちのなすべきことを考えていくことが必要でしょう。

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