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『沈黙 サイレンス』(TOHOシネマズ1ヶ月フリーパスにて鑑賞の23本目@西宮)(完)

2017年02月08日 | 映画(た行)
『沈黙 サイレンス』(原題:Silence)
監督:マーティン・スコセッシ
出演:アンドリュー・ガーフィールド,アダム・ドライヴァー,浅野忠信,窪塚洋介,
   笈田ヨシ,塚本晋也,イッセー尾形,小松菜奈,加瀬亮,リーアム・ニーソン他

フリーパス有効期限の最終日に4本ハシゴの4本目。
これが今回のフリーパス最後の作品でした。

まず最初にどうでもいい話を。
去年、職場の隣席の同僚が、「沈黙のトレーラーを観ましたよ」。
トレーラーといえば予告編のことですが、私たちは普通に「予告編」と言います。
ちなみにその同僚は旦那さんがカナダ人だから、
トレーラーということのほうが多いのでしょう。
「沈黙のトレーラー」と聞いた私と別の同僚は、
スティーヴン・セガールの新作のタイトルかと思い、
へ~、セガール、今度は戦艦じゃなくてトレーラーで爆走かぁと。
ほなら本作のことで笑いました。

クリスチャンである遠藤周作の同名小説が原作。
監督はやはりクリスチャンのマーティン・スコセッシで、
セガールの“沈黙”シリーズとは対極にある作品です。

17世紀、江戸初期。
日本で布教活動をおこなっていたポルトガル人宣教師フェレイラ(リーアム・ニーソン)が、
キリシタン弾圧を進める幕府の拷問に屈して棄教したとの知らせがローマに届く。
神父ロドリゴ(アンドリュー・ガーフィールド)とガルペ(アダム・ドライヴァー)は
にわかにはその知らせを信じられず、真相を確かめるべく日本へ行くことに。

日本に密入国する船を探していたロドリゴとガルペは、
マカオで日本人のキチジロー(窪塚洋介)を紹介される。
キチジローの手引きでなんとか長崎の隠れキリシタンの村に潜入。
長老(笈田ヨシ)やモキチ(塚本晋也)をはじめとする村人たちは、
ロドリゴとガルペの到着に歓喜する。

しかし、幕府は冷酷非道な手段を用いてキリシタンをあぶり出そうとする。
長崎奉行の井上筑後守(イッセー尾形)からもたちどころに目を付けられることになり……。

観るべき作品だとは思いますが、宗教を題材にしたものはむずかしい。
異国のものを排除しようとする幕府のやり方にはもちろん疑問を感じるものの、
ロドリゴの言い分を聞いていると、キリスト教が一番、仏教は駄目。
お互いの宗教をよくよくわかって言っているとはとても思えません。
宗教者たるもの、相手に敬意を払ってほしいと思うのは誤りでしょうか。

ハリウッド俳優に混じり、日本人俳優が引けを取らない演技を見せています。
国際的に活躍する笈田ヨシ、世界中にカルトなファンを持つ塚本晋也。
イッセー尾形の狡猾なお奉行ぶり、通辞役でいやらしさ全開の浅野忠信
あっちこっちで要領よく立ち回る窪塚洋介の落ち着かないそぶり。皆よかったです。

本当は4本ハシゴした後で伊丹でもう1本観る予定だったのですが、
前週に風邪と結膜炎を併発して病み上がり。へろへろだったので止めました。
が、この4本ハシゴのせいで風邪がぶり返し、ツライのなんのって。
あぁ、もう体の無理が利かん。

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