以前にご紹介した、福島大学の有志で作った放射線の副読本が公刊されましたっ!
後藤忍著、福島大学放射線副読本研究会監修
『みんなで学ぶ放射線副読本 : 科学的・倫理的態度と論理を理解する』 です。
初版は印刷して配布しましたが (非売品)、改訂版はウェブ上でしか見られませんでした。
それがこの度、誰でも書店で買えるようになったのは素晴らしいことだと思います。
(一般の書店にどれだけ並べてもらえるかよくわかりませんが、少なくともアマゾンで買えます。)
もともとのタイトルは 『放射線と被ばくを考えるための副読本』 でした。
さらに副題は 「”減思力”を防ぎ,判断力・批判力を育むために」。
「減思力」 という造語なんてよくぞ考えついたなあと感心してしまいますので、
私のように偏向した人間にはオリジナル・タイトルのほうがしっくり来ますが、
多くの人に手に取っていただくためには、今回の改題は正解だったのだろうと思います。
アマゾンでは、本書のポイントを次のように簡潔にまとめていました。
「本書で学ぶ5つのポイント
1 人工的な放射線は身近にあるべきではなく、管理されるべき対象です。
2 無用な放射線は浴びないに越したことはありません。
3 低線量被ばくの影響は完全には解明されていません。
4 情報を鵜呑みにしない判断力や批判力を育むことが大切です。
5 放射線被ばくによる健康リスクの公平性について考えましょう。」
安全厨と危険厨の無益な対立や情報操作から一歩身を引いて、
放射線問題に対して公平かつ粘り強く思考し続けていく知性を育てるために、
この本が一役買ってくれることを期待したいと思います。
放射線被爆のことは福島に在住していても
すでに日々の生活や経済不安定な時代での将来の不安な
どに気を奪われ、すでに認識が薄れ始めています。
今回のような地元発信の放射線についての認識や考え方などについての内容が本になって目にする事で認識や意識の風化に歯止めがかかる気がします。
一度、読んでみたいですね。
たしかに 「風化」 というのは大きな問題だと思います。
実際に私も福島に生きていて、そうそういつまでも放射線のことばかり考えていられませんし…。
しかし、考えたくない、考えてばかりいられないということと、
考えなくてよいということはまったく別のことですので、
こうした本を手にすることによって、いつまでも考え続けていかなくてはと思います。
特に、若い人たちには辛いかもしれないけれど、考えることから逃げてほしくないと思います。
家庭用プリンタでは水に濡れるとぶじるので、有難いです。
アマゾンは在庫切れ入荷未定とのこと。注文が殺到しているのでしょうか、関心ある方がいっぱいで嬉しいです。
たしかにどこのオンライン書店でも手に入らなくなってしまっていますね。
まさかどこかから圧力がかかったりしたのでないといいのですが…。
この本、まだ出版されていないんだそうです。
アマゾンでは出版日が2013年1月18日とまで細かく書かれていたので、
てっきりもう出版されたものとばかり思っていました。
まだ鋭意仕上げ中とのことで 「3.11」 には間に合うのではないかとのことでした。
出版まで今しばらくお待ちください。
出版されたら再度告知させていただきます。