まさおさまの 何でも倫理学

日々のささいなことから世界平和まで、何でも倫理学的に語ってしまいます。

2世嫌い

2009-10-22 20:12:31 | 人間文化論
先日 『ライオン・キング』 のテーマやストーリーが好きではないと書きました
どこがキライかというと、そもそも2世とかジュニアというのがキライなのです。
『ライオン・キング』 というのはまさに世襲の物語、ジュニアの物語です。
その手の話はどうも最初からカチンと来てしまうんですね。
自分がバリバリのプロレタリアートの出で、
親から受け継いだものが何もなかったというのが原因でしょうか。
王位争いなんてホントどうでもいいと思ってしまいます。

自分の中で2世嫌いが明確化してきたのは、
長嶋一茂がスワローズに入団してきた頃からでしょうか。
その翌年には貴花田、若花田も角界でデビューし、話題になっていました。
全体に日本人は血のつながりに弱いというか、
ジュニア好きな人が多いように思います。
歌舞伎とかの伝統があるからでしょうか。
だから芸能界でも昔から2世タレントは多いですね。
政治の世界でも最近問題になっていますが、
世襲政治家ははるか昔からたくさんいて、もはや3世、4世の時代になっているようです。
こうした風潮には反発を感じていたと思いますが、
やはり私の世界にズカズカと入り込んできたのが長嶋一茂で (私はスワローズファン)、
1987年がターニング・ポイントだったと言っていいでしょう。

一茂があまり活躍しなかったのは、私にとって幸いでした。
むしろ一茂入団によって、一茂ばかりが取材されるのに選手たちが発奮して、
その後の1990年代のスワローズ黄金時代が築かれていくわけですから、
やはり血統なんか関係ない、野球は実力じゃあ、という気分を高めてくれました。
スポーツの世界は本当に冷徹に結果が出ますから、
その意味でははっきりしていていいですね。
一茂とは反対に貴乃花、若乃花はけっきょく大成功を収めましたが、
もちろんそういう人たちがいてもかまわないし、それはそれで実力なわけです。
スポーツの世界が2世の成功者ばかりになってしまったら、
そうとう気分悪くなりそうですが、今のところそうなる気配はありません。

それに比して、芸能界や政治の世界は、
何が実力で何が実力でないかというのがはっきりしませんから、
おかげさまで2世が跳梁跋扈するという事態になっています。
まあ、このところ2世議員 (首相や大臣クラス) の失態が続いていますので、
今後少しはこの傾向に歯止めがかかってほしいところです。
格差社会というのは有利な環境に生まれた者がより恵まれていき、
不利な環境に生まれた者がどんどん落ちていく社会です。
2世好きの日本人はそんな社会を望んでいるのでしょうか。
私はそんな社会はまっぴらごめんです。
なので 『ライオン・キング』 を見ていると、
シンバ (王の息子) とスカー (王の弟) のどちらが王位を継ごうがどうでもよくて、
それよりも、ハイエナたちがまるで動物以下みたいに差別されているのはいいのか、
シェンジ・バンザイ・エドよ、今こそ立ち上がれ! と応援したくなってしまうのでした。

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