まさおさまの 何でも倫理学

日々のささいなことから世界平和まで、何でも倫理学的に語ってしまいます。

奇菓子ミルクソープ

2010-07-08 23:27:33 | 人間文化論
先日、いつもの仲良しの高校教員、渡部純先生と古本屋に行きました。
古めかしいわりと大きな古本屋さんで、中にはけっこう雑然と本が並べられています。
あるところには雑誌がどっさり詰まった段ボール箱が置いてあったりします。
何気なくそれを見ていた彼が 「ああっ」 と叫んで上のほうに入っていた雑誌を取り出しました。
それは彼が高校時代に先生から借りたことのある雑誌だそうです。
この雑誌の中に載っていた論文をコピーしてもらって読んだことがあるそうです。
この雑誌というのは、ある研究会に所属している学者さんたちが、
ラジオ番組のなかで語った内容を論文化して掲載しているそうで、
そのラジオ番組は未だに続いているということです。

純ちゃん (と呼んでいるので以下、純ちゃんにしちゃいますが) が読んだ論文には、
ある国に昔から伝わるお菓子のことが書いてあったのだそうです。
それが 「ミルクソープ」 というお菓子なのですが、
皆さんは聞いたことあるでしょうか。
スペルは Milk Thoughp です。
私はまったく聞いたことがなかったので、帰ってからヤホーで調べてみました。
これがものすごいお菓子なんです。
写真も載ってましたがむちゃくちゃグロいです。
純ちゃんはなんでそんなものの論文を読まされることになったのか全然覚えていないそうですが、
とにかくインパクトがあったので忘れられなかったと言っていました。

ええ、どういうものかというと、セミのつららです。
え? なんのことかまったく意味がわからない?
セミというのは夏にミンミン鳴く虫のセミです。
それを、なんでできているのかわかりませんが、
一本の芯棒のまわりに何十匹もびっしりくっつけていきます。
その上に茶色っぽい色のヌガーだかシロップのようなものを塗って固めていきます。
そうするとセミのつらら (氷柱) のようなものができあがるじゃないですか。
それがミルク・ソープなのです。
ヌガーだかシロップのようなものは半透明なので、
中にいるセミはしっかり見えます。
芯棒のまわりにびっしりとセミをくっつけているのですから、
だいたい10㎝弱ぐらいの太さの立派なつららとなります。
これをバリバリと美味しく食べていくというお菓子なのです。
なぜミルクという名前がついているかというと、
芯棒につけられた時点でまだセミは死んでいないので、
なんとか逃げようと暴れながら、
お尻から白っぽいミルクのようなものを出すのだそうです。
それがまたセミを芯棒に固着させる役割と、
自然の甘みを付加する役割を果たしてくれるのだそうで、
ミルクソープの重要なファクターなので名前に取り入れられているそうです。
なんにせよセミのつららです。
私はウィキペディアに掲載されていた写真で見ただけですが、
こんなものは絶対に食べられないと確信しました。

その後、純ちゃんにも自分はあんなもの絶対に食べられないと思うと伝えましたが、
彼はその国に旅行に行ったときに食べてきたのだそうです。
見た目はグロテスクだけど、パリパリした食感でほどよい甘みが美味しかったと言っていました。
ぼくは君とは絶対に一生キスはしないと宣言しました。
また、thoughp という単語は2人とも初耳でしたが、
辞書で引いてみると、セミを表す古い単語らしく、
私は塾講師の頃の知識を総動員して予想して、
ough のところはオウではなくオーと伸ばすはずだと教えてあげました。






















という夢を見たのです (毎度の展開で申しわけありません)。
起きた瞬間、夢とはまったく思えませんでした。
純ちゃんとの会話も、自分でネット検索したことも、そこで見たはずの写真も、
すべてがあまりに生々しくて、まさか夢とは思えず、
前日に本当に経験したことだとしか思えませんでした。
夢だったのかどうかを本当に確かめるために、
すぐにパソコンのところに行ってネット検索してみました。
すると 「ミルクソープ」 で検索しても、「milk thoughp」 で検索しても、
セミのつららのことは出てきません。
牛乳石鹸のことがヒットしたくらいでした。
そこまで確かめてみてやっと、
ああ、あれはやっぱり夢だったのかと思えるようになってきたくらい、
あまりにもリアルな夢で、 個々のディーテールまではっきりと覚えています。
あれが全部夢だったなんて…。
確かにそのつもりで思い出してみると、純ちゃんとぽくの会話で、
国名や時代がはっきりしていないというのはおかしな話です。
論文がどういう趣旨の論文だったのかが話題になっていないというのも腑に落ちません。
とまあ、そういう若干の不審点が今にして思えば出てくるものの、
夢としてはひじょうに細部まで作り込まれていて、
完全に現実の話と騙されてしまいました。

ちょっと落ち着いてきたところで、なんでこんな夢見たんだろう、
この夢は何を象徴していたのだろうかと考えてみましたが、よくわかりません。
私の無意識はいったい何を考えているのでしょうか?
唯一思いついたのは、純ちゃんが最近ブログを始めて、
そのなかでサグラダ・ファミリアのことを取り上げていたのですが、
あのサグラダ・ファミリアの塔の写真が、ミルクソープに似ていたかもしれないなということです。
サグラダ・ファミリアもけっこうグロテスクな建物だと思いますが、
それが私の潜在意識に何ものかを訴えてしまったのではないでしょうか。
それにしてもセミのつららのお菓子の夢なんて見なくたっていいのに…。
でも、本当に夢でよかったです、セミをおやつに食べずにすんで。
そしてなによりも、純ちゃんがあれを食べたことがないということに本当に安心しました。
だったら、これからもずっと友だちでいようね。


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4 コメント

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あのね… (なべずん)
2010-07-09 07:00:02
さすがに今回は2行目でいつもの夢ネタかと気づきましたが、それにしてもそこに登場するのですかい!
どんだけ「食いしん坊」という僕のイメージが刷り込まれているのでしょうか(まぁ、そうなんだけど…)。
こうなったらmilk thoughpつくってやる!!

それにしても相変わらずディティールのはっきりした夢ですね。
最近は見た夢すら覚えていないのでうらやましいかぎりです。
ちなみに、最近最もはっきり覚えている夢は、清水ミチコそっくりの清水ミチコの息子に追いかけられた夢です。
お互い夢判断が必要かもしれません。

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食いしん坊嫌悪 (まさおさま)
2010-07-09 10:28:35
いやいや、他の人はともかく君は1行目で気づこうよ。
いっしょに古本屋に行ったことなんてないんだから。
それにしても起きてからしばらくは、ミルクソープの気色悪さが、
それを食べた人への嫌悪感を生みだしてしまい、軽蔑の念を禁じえませんでした。
勝手にわけのわからない夢を見て、勝手に嫌悪感を抱いてしまい、誠に申しわけない。
そして、頼むからミルクソープは作らないでください。
でも、ブロガーにとってたまに見るヘンな夢というのは大切なブログネタなので、
あんまり爆睡してないで、ちゃんと夢を見て覚えておいたほうがいいですよ (師匠の教え)。
返信する
発見!ミルクソープ (ぢゅん)
2011-06-15 09:46:39
ミルクソープはあった!!!
恐るべし、まさおさまの夢!
本日のヤホーニュースです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110615-00000015-jij-int

セミ入りアイス断念=衛生当局「食品基準ない」―米
時事通信 6月15日(水)5時35分配信

 【シカゴ時事】米中西部ミズーリ州では今年、セミが大発生する当たり年で、同州コロンビアのアイスクリーム販売店がこのほど、セミを食材として調理し、アイスクリームとして発売したところ、店の予想に反して初回製造分が数時間以内に売り切れた。だが地元衛生当局の勧告に従い、販売を打ち切ったため、つかの間の人気商品に終わった。
 地元メディアによれば、セミ入りアイスクリームの商品化を決めた同店では、従業員が店の裏庭でセミを捕獲。羽を取って煮た後、ミルクチョコレートと砂糖をまぶし、アイスクリームに練り込んで提供した。
 同店は念のため、地元衛生当局に新商品を連絡すると、「セミの(適切な調理法などの)食品基準はない」との回答があった。セミは13年周期で大量発生するため、同店入り口の張り紙には「セミ入りアイスクリーム、2024年まで品切れです」と書かれているという。 

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正夢? (まさおさま)
2011-06-15 18:39:43
うわー、気色わりぃ。
アメリカ人アホだ。
「セミの (適切な調理法などの) 食品基準はない」 ってそりゃ当たり前だよね。
別の情報源↓では、
http://netallica.yahoo.co.jp/collect/mark/193301
食べた人の感想も載っていました。
「セミ? まぁ、ピーナツとたいして変わらないよ」
ううっ
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