新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

不行き届きなマスコミ報道

2024-04-13 07:16:26 | コラム
マスコミ報道は不親切ではないか:

水原一平元通訳の問題:
既に取り上げた事で、YM氏は「大谷が知らなかったと言うのは不自然だ。自分の預金口座に移動があったと知らないはずはない。それは10日毎に銀行から文書で明細の通知が来るの。如何に大谷が10時間も寝るのであっても、その通知を見る時間くらいは取れたと思うから」と指摘していた事は取り上げたし、「ではあっても、水原がその郵送されてくる通知を握り潰していたのだったら、話は変わるが」と語り合ったことも取り上げた。

今になって連邦捜査局の捜査の結果で判明した事は「水原が口座の電話番号その他を彼の名義に変更していたし、大谷になりすまして資金を引き出していた」のだった。マスコミがここまで取材し切れていなくても不思議ではないにしても、駐在員は上記のYM氏が語ったアメリカの銀行の高額預金者への対応の仕方くらいは取材できていて、報道できたのではなかったのと私は思っている。不行き届きではないか。

不正に送金した金額の重み:
6億円が24億円になってしまった。この額を「多額だ、多額だ。驚け」とでも言うような報道の仕方では、私は不親切だと看做している。何故そう言うかと言えば、為替相場は日に日に円安に転じているのだから、円換算された金額は増えても減る事はないのだ。現時点では1,600万ドル(約24億円)に達していたと報じている。

24億円は兎も角、1,600万ドルがアメリカ国内ではどれ程の大きさになるのかと見当が付けられる人が何人いるだろうか。私でも「凄く多額だな」という程度の感覚。ふと思い浮かんだのが、ウエアーハウザーの第10代CEOの2000年当時の年俸が200万ドル($1=¥100)で2億円だった事。これを現在の¥150で換算した所で3億円にしかならない。1,600万ドルが如何に凄いかの見当が少しは付けられただろうか。

私が在職中の1990年代末期の事で、シアトル市の北側にある湖水に浮かんでいるクルーザーや水陸両用機を持っているような豪華な水上住宅でも100万ドル(=1億円)だった。インフレが進んだアメリカでその相場が倍に上がったとしても2~3億円に過ぎない。

大谷夫妻のLA近郊の新居として推定されているのが、6~7ベッドルームで1,500万ドル(=22億5,000万円)だそうだから、大谷がどれ程の資金を失ったかが解るかと思う。これくらいの譬え話をしても良かったのではないか。


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