新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

4月5日 その2 世の中とはこういうもの

2024-04-05 14:33:15 | コラム
大谷翔平が漸くホームランを打てた:

つい昨日、「大谷翔平のバッテイングのタイミングが狂いポイント前になったので」という事を,]無い知恵を詳しく解説して、何故ホームランが出てこないのかを語った。ところが、世の中という代物は上手くできていて、当方はその日の第2打席まで見て語ったのを見透かしたかのように、大谷は第4打席でやっと方々で待ち望まれていたホームランが打ってしまったのである。「世の中というものはこのように出来ている」と、改めて認識させて貰えた。

ところが、である。大谷翔平自身が、今朝程見ていたニュースでは「暫く風邪気味で体調が思わしくなかった事」をすらっと告白していたのだった。どうやら、Dodgersのロッカールームでは流行っていたというような話だった。大谷ともあろう者が言うべき事ではないと、冷静なる評論家は嘆き且つ怒っている。風邪を引くという事は「不摂生の塊のような事で、一流の選手としては健康管理の不行き届きを恥ずべき失態」なのである。

ズバリと言えば、1千億円超だったかの高額契約を結んだ世界最高の野球選手にあるまじき不注意である。恥さらしと誹られても抗弁できまい。一日に10時間も寝て体調の維持を図ると公言した大谷には、あってはならない事だ。今回は精一杯好意的に考えれば「ロッカールーム内に不注意な者がいて、何処かで風邪(感冒はcommon coldなどという)を拾ってきて、仲間に広めた一種の不可抗力だったかも知れない」と解釈しておこう。

それはそれとして、本心では「大谷が40打席もホームランを打っていないと騒ぎ立てるのも如何なものか」と非難したい。大谷が何時までも沈黙している訳がないと解っているだろうが。私はその原因を分析してから何時間も経たない所で、大谷が打ってしまうとは、矢張りこの世は上手くできているものだとつくづく実感している。

矢張り、英語の解説で締めくくれば「これが世の中というものだ」は“That’s the way things happen.”のように言うのだ。こういう発想が自然に出てくるようになるまで、模範的な英語の文章の音読・暗記・暗唱をお勧めする。


自由民主党政治は終焉を迎えるのか

2024-04-05 07:29:48 | コラム
今回の処分は論評にも値しない虚しさだけが残る処置だった:

東京の桜が満開となったのに、自由民主党という名の徒花は音を立てて散っていってしまう無残さを、昨日はこれでもかとばかりに見せつけられた。

当方はそもそも「政治家が何か自分以上の働きをしてくれると期待すべきではない」という説を信じているので、何かを成し遂げようと賞賛もせず、過失を犯しても敢えて真っ向から非難する気にもならずに過ごしてきた。この度の「収支報告書不記載問題」にした所で「彼等ならやってしまうだろうな」という程度に受け止めて「変わった形の内紛」に過ぎないと解釈していた。

だが、検察が安倍派幹部の議員を立件できないとしたにも拘わらず、野党の攻勢と輿論という名のマスコミ論調の激しさに圧されて、何らの処分無しにはこの事態を大過なく乗り切れないと判断したのだろう岸田総理は、党紀委員会に処分を審議するよう委任したのだった。だが、総理自身は麻生副総裁、茂木幹事長と何度も会合を重ねて苦心惨憺したのかも知れない、誰も賞賛せず歓迎もしない処分案を取り纏めていたようだった。

昨日の公表に至るまでの過程で、岸田総理は「自由民主党とは自浄能力すらもない議員党の集団であり、内輪の揉め事にも右往左往するだけで、速効で対応できかねている集団だった」と、自ら先頭に立って立証して見せたという印象を受けた。このような集団に55年体制以降国政を悪夢の民主党政権の3年間を除いて任せてきた我々国民が「彼等を選んだのは恰もオウンゴールの如き失敗だった」と反省すべきではなかったと、改めて虚無感に苛まれていた。

彼等を選んで任せていたが為に、国力があらゆる国際的指標で発展途上国並みの下位に低迷し、景気は回復せず、デフレ傾向は収まらず、人口減少が止まらず、円安の流れを阻止しかねて国際収支が悪化し、国民に物価高と増税の二重苦を強いているような状況に至ったのではないのか。政治の失態は口を極めて批判するが、彼等に任せる選択をした民度の劣化を、一国民としては反省させられるのだ。

処分案が昨日の党紀委員会が開催される前に、まるで公知の事実のように報道されていたのも奇観である。だが、総理・総裁である岸田文雄氏にはお咎め無しという事まで知れ渡っており、実際にその通りだったのは論外だったと思う。そのように決定した委員会は何の役目を果たしたのかと理解不能だった。Prime Newsの反町理は「総理は記者会見では解散で国民の信を問うと述べておられたとは・・・」と、その対処法に疑問を呈していた。

ここまでに至る過程を眺めていた感じた事がある。それは「岸田総理はかなりの確度で安倍派一掃を狙っておられ、不記載の過ちを犯した者たちは容赦なく処分する」と決めただけではなく「最高責任者である自分自身は処分しない」と上記の諮問機関のお二方(相談相手)も党紀委員会も押し切ってしまったという強権を発動?である。独裁的過渡すら見えた手法である。プーチン大統領や習近平主席には劣るだろうが、豪腕の持ち主かと見直している。

報道によれば「俺がやるっきゃないだろう」と漏らしておられたとかだが、断行された後のチリチリバラバラになってしまいかねない党内を、明日からどうやって纏めて率いて雑音を立てさせずに、9月まで総理・総裁を務めていく予定なのだろうか。しかも、来週にはバイデン大統領との現地での会談が待っているのではないか。それに向けての準備万端整えられる余裕があったのだろうか。

台湾の地震災害には救助/救援隊はもう派遣されたのだろうか。3.11の際には真っ先に派遣された外国は台湾だった。それを非礼極まりない事に突っ返した政権があった。今回は埋め合わせの絶好の機会ではないのか。ご自身の政権維持以外にも意を用いるべき案件が山積している時期ではないのか。岸田氏が全知全能ではないくらい国民は承知している。側近がキチンと支えているのだろうか。これ以上の醜態を国内外の衆目に曝さないで欲しい。