暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

大文字・夕去りの茶事を終えて・・・(2)

2019年08月27日 | 茶事・茶会(2015年~自会記録)

    「四国八十八ヶ所札所御宝印」の掛軸を掛けました

(つづき)
手づくりの懐石をお出ししましたが、何度も火を入れたので柔らかくなりすぎたり、冷たいままの方がよろしいかと煮込みが足りなかったり・・・頭も身体も働かず、失敗ばかりでした。
「あっ!八寸を作るのを忘れていた・・・ど、どうしましょう?」
言い訳をすれば、台所の蒸し暑さは頂点に達し、頭が朦朧としていました。
茹でた枝豆(山の物)と、山芋を短冊に切りサーモンを巻いて海の物を急いで作り、何とか・・・ふぅ~。
・・・と言うわけで、思い出すのも怖ろしく汗びっしょりの懐石でした。 
それでもお客さまは文句も言わずに召し上がってくださって、ただ感謝でございます。
主菓子は蓮根餅「西湖(せいこ)」(老松製)をお出ししました。


      中立の露地の灯火

中立になりました。
19時をとっくに過ぎて、真っ暗闇の中、灯火が露地を美しく照らしています。
夕去りの茶事のハイライト、手燭交換をして後座の席入りです。
吹き戻しの風が強かったので、半東N氏がお正客さまの手燭を電池式蝋燭に交換してくれました。
亭主の手燭は電池式がなく、蝋燭に火をつけたのですが、風ですぐに消えてしまいました。
もう一度火をつけ直しましたが、蹲踞の所で消えてしまい、そのまま手燭の交換をしました。
とても残念ですが、これも仕方の無いこと・・・良きも悪しきも淡々と受け入れるのが茶事の心得でしょうか。


後座の床に、10年前に結願した記念の「四国八十八ヶ所札所御宝印」の掛軸を掛けました。
5月に車で四国遍路をしたせいもあり、今年のお盆に久しぶりに掛けました。


       短罫のあかりと点前座

点前座の棚は桑の三重棚、水指は備前、薄器は夕顔大棗です。

茶道口で身なりを正し、心を鎮めて、席入りの衣擦れに耳を澄ませます。
襖を開けると、短罫と燭台だけの茶室はほの暗く、お客さまが何処かのお堂の仏様の様にも思われます。
茶碗を持ち、すっくと(気持ちだけ)立って、ゆっくり歩き(緊張で少しよろめきながら)点前座に座りました。
水屋に戻り、建水と手燭を持って入り襖を閉め、再び点前座に座りました。
(ふうっ~、たったこれだけの初期動作が大変でした )。

お客さまが静かに見つめる中、濃茶点前が始まりました。
暗さを味わいながら帛紗を捌き、茶入、茶杓、茶碗を清めていきました。
床(亭主床)に影が映り、もう一人の自分が一緒に点前しているような不思議な光景です。

茶碗は白楽茶碗(染谷英明作)、銘「小鷺」です。
5人分の濃茶を回し出し、湯を1杓半汲み入れて心を込めて練りました。。
さらに湯を足して薄めに練り上げ、5人様一碗でお出ししました。
「お服加減いかがでしょうか?」
濃茶は「慶知の昔」(鵬雲斎大宗匠好、小山園)です。


      白楽茶碗  銘「小鷺」  染谷英明作

続き薄茶で点前は半東N氏にお願いしました。
干菓子は煎餅(老松製)と「暑気ばらい」(豊島屋製)を蛍籠炭斗に、薄茶は金輪(小山園)です。
亭主も席中に入り、皆様といろいろお話をしながら楽しい時間を過ごさせて頂きました。

薄茶の茶碗は、半東N氏と相談して横浜に因む作家さんの2碗をお出ししました。
主茶碗は絵唐津、横浜市日吉に窯を構えた加藤土師萌(はじめ)作です。
替茶碗は銘「うずまき」(十五世市村羽左衛門追憶) 横浜市南区に窯を構えた神奈川焼・三代井上良斎作です。


         絵唐津      加藤土師萌作


      銘「うずまき」(十五世市村羽左衛門追憶)  井上良斎作


         陰翳礼讃の世界    夕顔棗


茶入は薩摩(帖佐)焼、銘「翁」、仕服はシマモールです。
茶杓は大徳寺聚光院先住の雪山(随応戒仙)作、銘「雲錦」です。
以前にH氏の茶事で、雪山和尚の茶杓「幾千代」を拝見し、その時のお話で雪山和尚の人となりに惹かれ、茶事の3か月後に縁あって入手した茶杓であることをお話ししました。
「そのお話を伺って、もう一度茶杓を拝見したくなりました」とH氏。
 
H氏に今日の茶事のきっかけになったメールのことをお尋ねすると、某茶人の魅力ある茶杓にご縁があったとのこと。
座が騒然となり、ぜひ拝見の機会を・・・と異口同音です。
筒に穴があるそうで、「三溪の美術」展で展示されていた佐久間将監作の茶杓が頭を過ります。筒の左側に寸松庵作とあり、右側に瓢みたいな穴が開いていました。

茶事の楽しさの一つは、こうしたご縁が繋がっていろいろな広がりになって行く事にあるので、拝見できる機会を大いに期待しています。

・・・こうして素敵なお客さまに見守られ、半東N氏とツレに支えられながら大文字・夕去りの茶事が無事(?)に終わりました。
心から感謝でございます。ありがとうございました! 


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大文字・夕去りの茶事を終えて・・・(1)

2019年08月26日 | 茶事・茶会(2015年~自会記録)

   どっぷり暗くなった露地に灯火が道を照らして・・・中立にて


8月16日(金)に大文字・夕去りの茶事をしました。

折しも大型台風10号が襲来する予報があり、どうなることやら?と心配していましたが、幸い関東地方は直撃を免れたのでした。
当日の朝、雨が小降りになり、午後には上がりましたが、台風の吹き戻しの風が強く、夜まで続きました。

そんな中で行われた大文字・夕去りの茶事へお客様が遠くから馳せ参じてくださって、もうもう感謝でございました。

お正客は数年前捨意菴(しゃいあん)の茶事へお招き頂いたH氏です。
突然に「閑翁宗拙の茶杓」のことでお尋ねのメールが舞い込み、ご縁を感じてお招きしました。
それに、素晴らしいお茶人さんなので暁庵の拙い茶事にお出まし頂くのは・・・と気が引けて、茶事にお呼びしていなかったのが気になっていました。

次客はM氏。親友Oさまの茶友で、いろいろな茶書の古典を研究している方です。
この機会に古典に精通しているH氏にぜひお引き合わせしたい・・・と思いました。
三客はOさま。暁庵の茶事の常連さんですが、Oさまが居るだけで席がふんわり和やかになります。
四客はPさま。昨年悟朗軒の月釜を主宰され、暁庵は2回も伺ってお心こもるおもてなしを受けました。いつかお招きしてもっと親しくなりたいと思っていたのです。
詰はHさま。お互いに茶事が好きで、今までに何度もお招きし合って切磋琢磨しています。今回はあちこち故障がちだったので、Hさまの存在が頼もしく支えになってくださいました。

迎え付けで、枝折戸のところで座られたお正客様に合わせて、座って一礼を交わしました。
久しぶりに他流(表千家流)のお正客さまをお迎えして緊張感がつのります・・・・。


     待合の短冊 「千本鳥居」 市川団十郎画

最初から失敗話で恐縮ですが、いつも迷う夕去りの茶事の花。
夕去りには白い花を・・・前回も書きましたが、16時の席入りから17時の椅子席への動座の間に開花している花を見つけるのが難しく、失敗ばかりしています。
今回は台風のため、当日の朝に採取に出かけたのがまずかったようです。
白い芙蓉が強風に吹かれながらも凛として咲き誇っていました。
2本だけ採取して、すぐ根元を焼き、深水に養って水揚げしました。
もう一つはイタドリ(虎杖)、こちらも白い花でとても地味ですが、大きな花瓶に沢山活けるとステキな味わいになります。
芙蓉とイタドリを1本ずつ桂籠に活け、初座の床の中釘に掛けました。
・・・でも、席入りの16時には凛としていた芙蓉が少ししぼんでしまって・・・・こちらもショボンでした。
(優しいお正客さまは慰めてくださいましたが・・・)


     茶事の数日前に八ヶ岳から吾亦紅がたくさん届きました


気を取り直して、初炭は炭所望です。
どなたに所望したらよろしいか・・・悩みましたが、正客は表千家流でしたので、次客M氏にお願いしました。
M氏が炭を置いている間に正客H氏から炭道具についていろいろお尋ねがあり、炭道具の拝見がかかりました。
炭道具の拝見が掛かるのは初めてです。
ちょうどS先生から炭道具の拝見の出し方を教えて頂いた直後でしたので、嬉しい所望でした。
もう一つ、糸目桐文車軸釜がお目に留まり、作者の長野新氏が同門社中とのことで、釜師・長野新氏の応援団としては嬉しいご縁が繋がりました。

灰器を下げ、風炉中を拝見すると、それはそれは美しく炭が置かれていて・・・Mさま、ありがとうございます。
香を焚き、釜を引きつけ、鐶を置くと、H氏から
「風炉中の拝見をお願いします」と声が掛かりました。
置いた炭の美しさと共に灰形二つ山の大文字を皆様に見て頂きましたが、灰形は冷や汗ものです・・・。


        拝見に出した炭斗


     灰器(古染付盤)と灰匙(韓国製スッカラン)


    能画の敷き布団(?)(リバーシブルで裏は黒布です)

鵜籠の炭斗に羽根、火箸1本、鐶1つを入れて拝見にお出ししました。
灰器の古染付盤は、古染付コレクターの半東N氏のお持ち出しで、じっくりお客さまに見て頂けてヨカッタ!です。
鵜籠の炭斗の中に手づくりの敷き布団(?)を敷きました。布は春の三溪園の茶会の折、Eさまから頂いた贈り物に包まれていたもので、能画がプリントされています。

炭斗  鵜籠  淡々斎好  竹宝斎作
羽根  白鳥
鐶   高橋敬典作(だと思う?)
火箸  岡山城大手門古釘を以て造る
香合  屋形船(浮見堂古材を以って作る)  誠中斎作
灰器  古染付盤
灰匙  韓国製スッカラン


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お盆の独り言・・・夕去りの茶事支度

2019年08月12日 | 暮らし



お盆休みの大型連休に突入し、大型台風10号の動向が気になるところです。
毎年8月16日に京都・大文字送り火をしのびながら夕去りの茶事をしています。今年で3回目になります。
暑い中の茶事は今年で最後にしようと、毎年思うのですが・・・気が付いてみると、いそいそと汗をかきながら茶事支度をしている自分がいます。
不思議と、ぽちぽちと茶事支度している方が身体と頭が活性化するのか、元気で夏を乗り越えられる気がします。


理想の「夏の過ごし方」(納涼図屏風(部分)久隅守景 国宝)

この暑い時期に懐石をお願いするのもはばかられ、手づくりで頑張っているのですが、お盆ならではの悩みもあります。
お盆休みで休業する店が多く、休漁の影響もあり、お目当ての魚介類を入手するのがとても大変になります。
1週間前から魚屋さんの品揃えが気になり出し、ついに早目にゲットしようと重い腰を上げました。

向かった先は車で約20分の大型スーパーマーケット。
連休初めなので買い出しの親子連れで車も人も溢れているのですが、スーパー内は寒いくらい冷房がきいていました。
メモを片手に魚介類や季節の野菜を買い込み、家に帰り冷凍庫や冷蔵庫に収納すると、やっと一安心です。
真夏なので作り置きは難しく、前日夜から集中して調理に取り掛かる段取りです。



     ペルシャ紋燭台  (鈴木盛久工房)

気になる灯火と庭の手入れを少しずつ始めました。
先ずは灯火、短罫1つ、床の燭台1つ、手燭2つ、膳燭2つ、足元行燈4つ、水屋用行燈(電気)2個などを用意しました。
今年は、懐石中も電気をつけずに移り変わる夕暮れの障子の色を楽しんでもらえたら・・・と思うのですが、途中で膳燭をお出しすることになると思います。
16日の横浜の日の入りは18時31分(毎日1分ずつ早くなります)、中立する45分頃は薄暮ですが、19時の後入りの頃には真っ暗になります。
後座の迎え付けですが台風の影響で雨だったら喚鐘、晴れていたら手燭交換の予定です。
手燭交換は夕去りの茶事一番の心躍る瞬間でして、想像するだけで今から胸が高鳴ります・・・。



  お盆と言えば「ミソハギ」

庭ですが、7月初めに植木屋さんに入ってもらったので、草を少々抜くくらいかしらと思ったら、あちこちで葉が枯れています。
茶色の葉を落とし、掃除していると、植物たちの声が聞こえてきました。
「もう少し風通しが良くならないかしら?」
「この暑さだもの・・・もっともっと水が欲しい!」
茶色の葉の原因は日焼けもありますが、ほとんどが水不足です。
先ずはたっぷり水を上げて、伸びすぎている枝や密集しているところを整理しました。雨が欲しいです。



夜になって、久しぶりに炭手前と濃茶の稽古をしてみました。
・・・う~ん! これが一番大変で、問題なことがわかりました。
自分の意識と実際が乖離しているのです。 

背筋を伸ばしてスックと立てないんです・・・ど、どうしよう! 
茶碗や建水を持って立ったり座ったりがとても大変でした・・・。
とりあえず、毎日1回だけお稽古してみようと思います。
無理をすると、また膝が取り返しのつかないことになってしまいそうで慎重に・・・難しいですね。


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「原三溪の美術展」応援のお気楽茶会・・・つづき

2019年08月09日 | 茶事・茶会(2015年~自会記録)


(つづき)
8月2日、3日の2日間、夏休み中に珍しく頑張って開催した茶会ですが、無事楽しく終了し安堵しています。
お客さまやスタッフの皆様から頂戴したメールや手紙を何度も読みながら、茶会の余韻に浸っています。
読み返すたびにふんわりと「極楽の余り風」が吹いて来て、疲れをやさしく癒してくれました。
ありがとうございます! 
いくつかを紹介させて頂きますね。


 8月2日のお客様Yさまより

暁庵さま、こんにちは。
先日は、「原三渓の美術展」応援のお気楽茶会にお招きくださり誠にありがとうございました。
美味しい点心にお心尽くしのお茶席。それでいて、堅苦しさの無い和やかな席で、心より堪能致しました。お菓子も美味しかった‼︎
小堀遠州流のお点前を拝見する貴重な機会を頂きました事感謝いたします。いつか最後の仕舞のお点前まで拝見する機会を持てたら・・と思いました。

原三渓さんの事、4月のお茶会で初めて三渓園に伺うまで、詳しいことは殆ど存じ上げませんでした。
知れば知るほど、立派で魅力的な方だと、興味が尽きません。
展覧会の後半日程にも、是非伺いたいと思っております。

私事ですが、会社の仕事の状況が中々改善せず、鬱々とした気持ちが続いていたのですが、おかげさまでとてもリフレッシュさせて頂き、気持ちが晴れました。
五体満足に感謝をし、また頑張ろうと思いました。

酷暑の日々が続きます。くれぐれもご無理をなさらないよう、ご自愛くださいませ。
またの機会を楽しみにしております。    Yより




林床に群生するキツネノカミソリ (季節の花300提供)

 8月3日のお客様Tさまより

昨日はお心のこもった「原三溪美術展応援茶会」にお招き頂き、ありがとうございます。
春のクロスロード茶会に続いてのお招きに感謝いたします。

お待合での冷たい梅ジュースに緊張がほぐれ、ほっと致しました。
点心の美味しかったこと、暁庵様のおもてなしの心に皆さんと感激し、打ち解けてお話もはずみました。
和室でのスイカのお菓子に思わず笑みがこぼれました。
それぞれのお道具とのお出合いのお話、お茶に寄り添う思い入れがやさしいお話からうかがいしれました。
お薄器の化粧壷にいにしえのお姫様の姿が想像できました。

テーブル席での立礼、形式ばらずに季節に応じた組み合わせで、
皆さまとご一緒に美味しいお茶をいただき、幸せな一日となりました。

暑い中、私達を楽しませて下さったこと、ほんとうに有難く感謝申し上げます。
お社中の皆様、ご主人様にも心よりお礼申し上げます。

まだまだ暑さが続く様でございます。くれぐれもご自愛下さいませ。
又、お目に掛かれますのを楽しみにさせて頂きます。 かしこ    Tより





  八ヶ岳の高原では吾亦紅が咲いているとか・・・秋が近づいていますね

 社中Sさんより(8月3日)

吹く風も暑い毎日ですね。
お手伝いとは名ばかりで何もせずじまいで・・・お点前も失敗ばかりで申し訳ありませんでした。
しかしながら気持ちはとても楽しんでしまいました(お手伝いもせず、すみません💦)。
お茶会経験まだ3回目で色々なお茶会があるのだなぁ・・・と、先日のお茶会は温かなおもてなしの心を見た気がします。

お部屋のしつらえからお食事、お菓子、そして色々なお話し…あっという間に時間が経っていました。
最後のお片付けをしなかったのも本当に申し訳なく自分に腹立たしい気持ちですが、本当にありがとうございました。
あの美味しいお料理から膨大な量のお片付けまでをされ大変お疲れになられたと思います。
どうぞお身体充分休めてご自愛下さい。
8月○○日のお稽古宜しくお願いします。しっかり練習していきます。    Sより



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「原三渓の美術展」応援のお気楽茶会

2019年08月07日 | 茶事・茶会(2015年~自会記録)



8月2日(金)と3日(土)に我が家で「原三渓の美術展」応援のお気楽茶会をしました。

横浜美術館で開催中の「原三渓の美術展」をささやかながら応援したいと思い立ちました。
「原三渓の美術展」へいらっしゃる方々に我が家へ寄って頂き、薄茶一服と点心でおもてなしできたら・・・と思ったのです。

梅雨明けと共に猛暑が襲来、横浜でも珍しく連日35℃近くまで気温が上昇しました。
そんな中での茶会なので、普段とは違うことを心配しました。

暑い中を我が家まで辿り着けるだろうか?
熱中症にならないように冷房と水分補給をしっかりしなくては・・・。
着物は嬉しいけれど、どうぞ無理をなさらずに・・・。
一番、注意を払ったのは点心でした。
前日(夜)作ったものは冷まして冷蔵庫に保管し、翌日火を入れて再び冷やしたり・・・とにかく安全第一を心がけました。

予期せぬ失敗や計画変更もたくさんありました。
2日のこと、冷たいお絞りをお出ししようとしたら、冷凍庫に入れたまま忘れていました(トホホ )。
コチンコチンのお絞りを流水で溶かし、搾りなおしてお出ししました[汗)。さすがに3日は失敗なし・・・。
当初、点心を食べて頂いてから中立(休憩)、その後蹲踞をつかって席入りの予定でした。
当日、庭を見ると陽がカンカンに照り付け、日陰もなく、見ただけでクラクラするような露地でした。
急遽、蹲踞は使わず、茶道口から席入りして頂きました。
3日は、玄関先に蹲踞を用意し、こちらを使って茶道口から席入りして頂きました。





 オレンジの清楚な花がキツネノカミソリ、玉紫陽花は水揚げが悪く・・・(3日の夜に撮影)

茶室の床には「白雲抱幽石」の御軸、前大徳 明道和尚の御筆です。
2日の花は、ピンクの木槿、糸ススキ、金水引、紅水引を鉄製灯明台(白洲正子氏好み)に、
3日の花は、キツネノカミソリ、玉紫陽花、金水引、紅水引を有馬籠に生けました。
キツネノカミソリと玉紫陽花は2日のお客様MYさまが大事に持参してくださった花です。
炭手前がないので、床に独楽香合を荘りました。



2日のお客さまはスタッフ(社中)を含めて10名になりました。
お気楽茶会なので、初めて御目文字の方、再会が嬉しい方、親しい茶友など素敵なお客さまと会話が盛り上がりました。
小堀遠州流のお点前を拝見する事が出来たり、お点前をお願いしたお客さまが美味しい薄茶を点ててくださったり、席中では皆様にお助けいただき、和やかに茶会が進行していきました。
薄茶の後、再びテーブル席へ戻ると、図録を引っ張り出して「原三溪の美術」展のお話に花が咲きました。
横浜美術館の関係者が参席していたので、いろいろな苦労話や展示品の解説なども伺うことが出来て、皆、一層「原三溪の美術」展に興味をつのらせ、いつまでも話が尽きない勢いでした。



     茶会で使った虫明焼の三碗・・・エピソードをご披露しました


     茶会で使った茶碗です

3日のお客さまはスタッフ含めて7名様でした。
2日とほぼ同じなのですが、点心の時に差し入れのスパークリング・ロゼワインをお出ししました。
そのせいもあり、点心中にお客さま同士の会話が進んだかもしれません。
点心後、茶室へ席入りし、スタッフ(社中)のお点前で薄茶を差し上げました。
お菓子は銘「夏の思い出」、かわいらしい西瓜の練り切りです。石井菓子舗(旭区都岡)製。
2つに割ると中身が赤と黄色の2種類の西瓜があって種はごま塩、これがインパクトになって美味しかった!
薄茶は江雲の白(柳桜園詰)です。


    薄器の1つ、秋草花文化粧壷

薄茶の2服目は元のテーブル席へ戻って頂きました。
魔法をエイッ!と掛けて・・・・立礼席に変身です。


    立礼席の設えです

立礼席で茶友Yさんにお点前をお願いしました。
膝を痛めてもう1年位お点前をしていないというので、是非とも・・・と思いました。
なんか水を得た魚のように嬉しそうでした。
久しぶりとのことですが、しっとりと落ち着いた所作は健在で、暁庵も嬉しく薄茶を頂きました。

暁庵社中Sさんの点前デビューがあったり・・・こうして応援のお気楽茶会は愉しく終わり、安堵と共に「もう終わってしまったのね・・・」
お客様、スタッフの皆様のおかげで、ささやかながら応援の茶会ができて嬉しいです!  

     「原三渓の美術展」応援のお気楽茶会・・・つづき へ続く