3月8日晴れ。建物が古くなり建て替え・移転となった広島安佐市民病院。28年前、広島安佐市民病院へ搬送され、命を繋いでいただきました。いろんな思い出が詰まったレンガ造りの広島安佐市民病院、5月ついに移転です。今日はこの建物での最後の受診でした。2階は私の原点、集中治療室。
入院中hideさんと院内を散歩して、hideさんはベンチに座りお花見した桜。枝は28年でずいぶん大きくなりましたが、蕾はまだ固い。院内をぐるりと囲む桜。今年は一層あたたかな満開の桜が見送ってくれることでしょう、“お疲れ様でした”と…。
28年、大変お世話になったリハビリ科の医師も、30年勤め3月いっぱいで退職。受診に通い続けたこの診察室も、医師ともお別れとなりました。感謝と切なさで胸がいっぱいです。その後、2階リハビリ室の前を通りながらあの頃を思い出しお辞儀。毎日のように外を見て癒された、廊下の突き当たりにある大きなガラス扉からの風景は、随分変わっていました。
同じ階にある集中治療室。
1ヶ月近い昏睡状態から約5ヶ月、あたたかく見守っていただいた私の原点の場所。寄ってみると、入り口扉は完全に開いていて、看護師さんのあたたかい笑顔が迎えてくれるようでした。
ふと思い出したのですが、何と今日の服の色、搬送された時と全く同じ色の組み合わせなのです。あの日は、白い綿シャツに茶系のベストとスカートのスーツ、こげ茶のスエード靴。たまたまなのですが、不思議な気がしました。
何度もストレッチャーや車椅子で通ったこの扉。毎晩仕事帰りに来てくれたhideさん、付き添ってくれた母、落ち着いてからは顔を見せに来てくれた娘達や友達や叔母…。思い出扉ですね。エレベーターまで、心の中でありがとうをいいながら、何度も振り返り歩きました…。
人気のない静かな夕方や休日、この前で休憩。
このコスモスの絵が大好きで、今でも通る度に診てしまいます。いつも温かく迎えてくれてありがとう。新しい病院にも展示されるといいな…。
とても名残惜しくて、この場所にずっといたくて、しばらく病院を眺めていました…。
帰りは遠回り。天気がいいので安芸高田市千代田を通って、八千代町土師ダムへドライブ。道の駅で春"ふきのとう"を見つけました。さっそくふき味噌に。
土師ダム。桜はまだだけど春の風を感じます。
サイクリングロードがあり、いろんなスタイルの自転車の貸し出しがあります。娘達が小さい頃、お弁当を持ってよく訪れました。
湖畔沿いにあるサイクリング道路。
途中、長い藤棚ロード。
甘い香りを潜り抜けながらのサイクリングは、気持ちいい~。娘達はかわいいけれど、時代を感じる私の写真(笑)。
何度か走ったマラソン大会。春と秋に開催。春は3キロ・5キロ・10キロ、秋は20キロコースがありました。春は毎年10キロ、秋は20キロ。春は桜の季節で、桜のトンネルを走って気持ちがいい。
土師ダムではないけど、走っていた頃の私。風を切って走るって最高ですね。
土師ダムマラソンコースの桜のトンネル。
上り坂もしんどさを忘れさせてくれる桜。1ヶ月もすれば淡くやさしい桜のトンネルになりますね。もう一度、この土師ダム湖畔とこのトンネルを、ジョギングシューズで走りたいなあ…。
今日の広島は、桜の咲く頃の陽気。もう少しすれば、今年も会えるね。