井沢満ブログ

後進に伝えたい技術論もないわけではなく、「井沢満の脚本講座」をたまに、後はのんびりよしなしごとを綴って行きます。

原発にミサイルが打ち込まれたら?

2015年08月02日 | 歴史・政治

原発にミサイルが打ち込まれたら? ということを提示して

話題になっている議員がいるそうで、苦笑しています。

というのは、私は拙速な脱原発は国を損なうし現実的ではない、

という意見ですが、原発自体に対しては30年前からの

廃止論者です。その頃、原発の危険性を言っても、皆さん

「薪の時代に戻すのですか」というふうで、真剣に

耳を傾けてはくれませんでした。

そんな頃、私が口にしていたのが「原発にミサイルを打ち込まれたらどうするの」

でした。昔の自分の稚拙さを思い出して苦笑するわけです。

今なら言いません。なぜなら、核と同じで核を持っている国には核が

使われないように、原子炉を備えている国は相手国の

原子炉を攻撃などしません。やったら、自分もやられるからです。

ただ、特殊な過激派のテロにそういう手段が用いられる可能性は

ゼロではありません。

そういう意味でなら、攻撃を受けた時のシミュレーションは

してもいいかもしれません。どの程度の放射能漏れが予想されるのか、

その場合の避難態勢は・・・・と。

それは必要ですが、確率論として、だから原発は廃絶せねばならぬ、

という論拠としては弱いでしょう。

過激派テロが狙うのは原発のみではなく、ありとあらゆる方法を

考えます。オウムは空からサリンをまこうとしていましたね。

くだんの議員は「国際紛争は、軍事力でなく外交力で対処すべき」

とも述べたそうですが、矛盾しています。

原発がミサイルで攻撃される事態をどう「外交力」で対処できるのでしょう。

そのリスクを軽減させるための安保法制案であろうかと思います。

原発攻撃による被害を食い止めるに必要なのは、ミサイル防衛網の拡充、

攻撃能力の向上、テロ要員の摘発可能な法案なので、その議員の主張とは

真逆の対策が必要となってくるので、やぶ蛇でしたね。

中国、北朝鮮、ロシアの弾道ミサイルによる原発攻撃を想定しての

意見だったようですが、

「軍事力ではなく外交で対処しろ」

と中国やロシア、北朝鮮に出かけて、演説して欲しいものです。

痛いほど激しいハグで歓迎されるでしょう。

ちなみに、原発を遠距離からピンポイントで狙ってミサイル着弾させる技術を

持てるかもしれない技術を有するのは、日本ではないでしょうか。

はやぶさ、あの技術はピンポイント攻撃武器の開発に

転用出来るような気がしています。