読者は安重根(アン・ジュングン)という朝鮮人を知っているだろうか。
伊藤博文の暗殺者である。
政治と歴史に関心持つ者なら基本常識だが、そうでない人も
いるだろうから基本形だけ書いておく。この機会に
外交と歴史の「いろは」なのでその名前と問題点を憶えていただきたいと思う。
というのは訪中の朴槿恵大統領が、習近平国家主席に
安重根の銅像を中国で建ててくれるよう持ちかけたという
報道を見て、今更ながら呆れたので。
韓国のやり口は承知はしているので、驚きはしないが
中国に出かけて銅像建設要請は度を逸して幼稚。
そもそも、安重根が韓国で英雄として扱われること自体が
矛盾である。
日韓併合を韓国の人たちは恨みに思っていつまでも
言い立てるわけであるが、伊藤博文公は日韓併合に対しては懐疑派、慎重派であった。
ということは、その論理的帰結は、その懐疑派へのテロ犯は
日韓併合推進派だということになるが、安重根は違うのだ。
むしろ逆。要するにとっちらかった頭のおかしい男の
犯罪である。昨今、妙な通り魔犯行が頻発しているが
あれらと同じレベル。
安重根は以前調べてみたことがあるが賭博で身を持ち崩し、小指を欠損
させているたぐいの、単なるチンピラ。とてものことに
高邁な思想を旗印にテロリズムを志す如きたぐいの男ではない。
韓国も整合性の整わぬ国なのであって、日韓併合への懐疑者を殺戮した
男を称揚するということは、日韓併合賛成ということに
なるのだが、そこらは曖昧に、適当な理由づけをして
スルー。要は「日本の最大の権力者をぶっ殺してくれたやつ、クール」
ということなのだ。民度の問題であろう。
それをわざわざ中国にまで出かけて披瀝してくることに
呆れたのだ、それも一国の大統領が。
朴槿恵氏の父上は親日派で、日本の軍隊に熱心な志願をしたような
若者であり、後に韓国の大統領になってからも漢江の奇跡と
呼ばれる韓国の近代化にあたっては、日本からの莫大な経済援助が
あったことはむろん承知、そばにいた娘である朴槿恵大統領も
当然見聞きしているであろうと思われるのだが、そこは
口をつぐんで語らない。
中国と手を組んで日本を打ち据えながら、排除の方向へ
行くのだろうが、それならそれで、筋を通して欲しいと思う。
まず日本からした借金の返済を。
それから今後、経済援助を仰がないこと。
叩きながら金出してくれ、ってそりゃあ一般の、人の世界でも通りませぬ。