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揖斐川町コミュニティバス~2つのローカル線を移動するにも有用なコミュニティバス

2008-08-26 | バス[東海]

  

「MAKIKYUのページ」ではここ最近、何度かに渡って樽見鉄道に関する記事を公開しましたが、MAKIKYUが樽見鉄道に乗車した際には、終点の樽見駅まで乗車した後、来た道を谷汲口駅まで折り返す行程で移動しました。

その後は同駅から揖斐川町コミュニティバスに乗車し、谷汲山で乗り換えて揖斐駅(養老鉄道:旧近鉄養老線)へ抜けたのですが、今日はこのコミュニティバスに関して取り上げたいと思います。

揖斐川町コミュニティバスは、かつて名阪近鉄バスが路線バスとして運行を行っていた揖斐川町内の路線(現在揖斐川町に合併された旧谷汲村などを含む)を、コミュニティバスとして再編したバスです。

かつて名阪近鉄バスの一般路線が幾つも発着していた揖斐駅前を発着する各路線をはじめ、旧谷汲村内を走る名阪近鉄の路線バスなども全てこのコミュニティバスに移行していますので、このエリア内で一般路線バスの運行が存在しない状況(不定期運行の岐阜乗合・岐阜~谷汲間を除く)となっており、名鉄揖斐線代替路線の揖斐~黒野方面行きですら一般路線として成り立たない状況(それどころか名鉄谷汲線代替の黒野~谷汲間は、バス路線そのものが消滅しています)ですので、このエリアにおける公共交通を取り巻く状況が芳しくない事を実感させられます。

その上旧谷汲村の中心部では名鉄谷汲線はおろか、その代替バスですら廃止となっている状況ですので、樽見鉄道谷汲口駅と、近鉄揖斐駅へ抜けるこのコミュニティバスが、現在岐阜市内や名古屋など、他エリアへ抜ける唯一の公共交通と言っても過言ではない状況となっていますが、どちらも本数は決して多いとは言えず、岐阜・名古屋方面への現行アクセスはコミバス+複数社の鉄道乗換えという状況ですので、所要時間や運賃をはじめ、運行本数などの利便性も、今世紀初頭までの名鉄の鉄路が通じていた頃に比べ、大幅に低下している事は否めません。

ただ揖斐川町コミュニティバス自体は、一般路線からの移行によって、運賃の大幅値下げが断行されており、エリア別ワンコイン(エリアは合併前の旧自治体区分)となっており、MAKIKYUが乗車した谷汲口駅~谷汲山間は100円(旧谷汲村内)、谷汲山~揖斐駅は200円(旧谷汲村~揖斐川町跨ぎ)と非常に割安な運賃設定となっているのは有難いものです。

一般路線時代と同様に、揖斐川町コミュニティバスは名阪近鉄バスが引き続き運行しており、車両もMAKIKYUが目撃した限りでは、コミバスでは一般的なマイクロなどではなく、経年車(見た目はさほど古さを感じませんが、写真の車両も既に大都市圏では退役している平成5年式です)ながらも比較的グレードの高い日野製中型車を使用(名阪近鉄に限らず、この一帯の一般路線車は比較的高グレードな車両が多数走っています)している点などは評価できるものです。

とはいえ見た目は行先表示に「揖斐川町コミュニティバス」表示が出ているだけで、外見は名阪近鉄の一般路線と何ら変わりない車両を用いているにも関わらず、同社の回数券は使用不可能(金券式:大垣などでは現在でも引き続き通用)となっている点は要注意(車内放送でも案内あり)です。

この揖斐川町コミュニティバスは先に触れた通り、本数の少なさは難点で、谷汲山で乗り継いで樽見鉄道~養老鉄道間を移動するにも、時間帯が限られますが、現在はどちらも一本線となっている2つのローカル線を乗り歩く際には利用価値があります。

また谷汲(谷汲口駅からのバスで谷汲山の一つ手前に「谷汲」停留所があり、「谷汲山」から徒歩でも至近です)では旧名鉄谷汲線駅舎と、かつて活躍していた車両が保存されていますので、コミバス乗換えの合間にこれらを見物し、かつて谷汲の中心部に通じていた鉄路を偲ぶのも悪くないものですが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も樽見鉄道や養老鉄道に乗車する機会がありましたら、是非もう一歩足を伸ばして揖斐川町コミュニティバスにも乗車してみては如何でしょうか?



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