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JR身延線・列車代行バスの様子~主に観光タイプの車両が用いられるものの…

2011-10-12 | バス[甲信越]

現在JRでは、青春18きっぷの秋版と言っても過言ではない「鉄道の日記念・JR全線乗り放題きっぷ」が発売され、もうまもなく販売・利用期間共に終了となりますが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中にも、この乗車券を利用された方が居られるかと思います。

MAKIKYUもこの乗車券を購入し、泊りがけの旅行で2回分を利用しており、この旅行の関係で今月上旬は「MAKIKYUのページ」更新もやや滞りがちになったのですが、残る1回分も消化を兼ね、昨日利用して3回分を使い切ったものでした。

昨日の旅行は急遽思い立って実行したもので、山梨方面へ日帰りで足を運んだのですが、その際にはJR身延線を利用する機会もありました。

JR身延線は先月の巨大台風襲来時に、台風の中心が富士川沿いに北上し、沿線で土砂災害等が発生したほか、身延線自体も身延以南を中心に大きな被害を受け、県境を跨ぐ西富士宮~身延間は、未だに列車の運行が不可能な状況となっています。

このため現在特急「ふじかわ」号の全列車と、一部の普通列車が運休となっているほか、西富士宮~身延間では概ね身延での甲府方面普通列車に接続する形態で、2時間に1本程度の割合で代行バス輸送が実施されています。

MAKIKYUが身延線を利用した際には、甲府から静岡県内へ向かう行程を取った事もあり、現在不通となり代行バス輸送が実施されている区間にも乗車したものでしたが、今日はこの代行バスに関して取り上げたいと思います。

身延線の代行バスは主にJR東海バスが担っており、同社は現在一般路線の運行からは撤退して高速・貸切専業状態になっている事もあってか、同社の代行バスでは、高速や貸切で用いられる観光バスタイプの車両が活躍していました。


MAKIKYUが乗車した便では、三菱ふそうエアロバスに当り、この車両は運賃箱や降車ブザーなどが設置されていない貸切用の車両で、トイレの設置も無い一般的な観光バスといった雰囲気の車両でした。


ただ途中で目撃し、逆方向の便に充当されていた日野セレガは、運賃箱や降車ブザーを装備し、トイレも設置されている東名ハイウェイバス用の高速車でしたが、こちらはトイレが使用可能なのか否かも気になる所です。
(余談ながら現在身延線では、身延以北の山梨県内を走る列車では各車両共にトイレが使用中止となっていますので、乗車の際は要注意です)

代行バスは基本的に1便に付き1台運行の様でしたが、学生の通学などでバス1台で捌けない事態を想定してか、身延駅では途中の内船(Utsubuna)までの区間便用に一般路線車を用いた2号車を待機させていました。


こちらは地元身延の駅前に拠点を構える山梨交通の子会社・山交タウンコーチ身延営業所が担当しており、この2号車は輸送力確保を目論んでなのか、それともたまたま空いていた車なのかは分かりませんが、親会社の国際興業から移籍した古参の大型車が用いられていました。

このバスは途中の内船までの運行と言うだけでなく、1号車だけで足りてしまう際には運行せず、1台だけでは輸送力が確保できない時だけ運行している様でした。

そのため残念ながら乗車機会には恵まれませんでしたが、バスは観光タイプよりも路線車の方が好みなMAKIKYUとしては、このバスで身延~西富士宮間を通して乗車できたら…と感じてしまったものでしたが、代行バスの運行経路は幹線道路から外れ、所々で狭い箇所もあるだけに、長尺の観光バス車両では乗客としては乗り応えはあるとはいえ、大型2種免許持ちのMAKIKYUが見ても、運転の負担は相当と感じたものでした。

ちなみにJR代行バスは現在本州旅客3社全てで運行が行われ、この様を見ると今年は災害が余りに多い年である事を実感させられますが、今年は東日本大震災関連のJR東日本代行バスにも乗車しています。

 
この身延線の代行バスは、復旧に向けて動くこともままならない東日本大震災関連の代行バス運行区間に比べると、長期化しないと見込んでいる事も影響しているのか、バス停や停留所の案内、行先表示などもJR東日本の代行バスに比べると簡素な印象に感じたものでした。


また身延線代行バスに乗車した際には、途中身延町と南部町の境界地点で、大規模に山肌が崩壊して軌道が損壊した箇所がバスからも眺められ、その後線路上を走る復旧工事のトラック(仮設の車輪を装備)も目撃していますが、被災規模は結構大きく、鉄路の復旧までどの程度の期間を要するのかも気になる所です。