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厚木市内で走り始めたTwin Liner~概要・アクセスガイド編

2008-02-08 | 小田急グループ

  

連接バスといえば日本では非常に希少な存在の車両ですが、国内では現在幕張新都心(千葉市)を走る京成バスと、湘南台駅~慶応義塾大学間(藤沢市)を走る神奈川中央交通(神奈中)の首都圏2箇所で走っており、「MAKIKYUのページ」でも過去にこれらのバスを取り上げた事がありますが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中にも、これらの路線に乗車された事がある方も居られるかと思います。

この内前者は国産(富士重工)の車体にVOLVO製の下回りを組み合わせた2ステップ車となっているのに対し、後者はノンステップ車でドイツからの完全な輸入車となっており、内装や座席なども日本で走っている一般的な国産車両とは大きく異なりますので、連接バスという特殊性を別としても異色の存在ですが、Twin Linerという名前が付けられた神奈中の連接バスは、一般の路線バスとは全く異なる赤一色の塗装を纏っている事もあり、一目見ただけでもかなりのインパクトがあります。

藤沢市内で走るTwin LinerはNEOPLAN製が4台、茅ヶ崎営業所に導入されているのですが、神奈中ではこれに続いて厚木市内の厚木バスセンター(本厚木駅のすぐ近くです)~厚木アクスト(東名高速道路の厚木IC近くにあるオフィスタワーです)間を走る路線でも4日からTwin Linerが営業運転を開始しており、こちらはドイツ製でも茅ヶ崎営業所に導入された車両とは異なるベンツ製の「CITARO」と呼ばれる車両が4台導入されています。

真っ赤な外観でノンステップといった特徴をはじめ、神奈中の一般路線車とは異なり、24区間までの運賃表示+LED停留所案内(漢字・ひらがな交互表示)による運賃表示器ではなくLCDモニターが設置されている点も、藤沢市内を走るTwin Linerと同様ですが、茅ヶ崎営業所のTwin Linerとは製造メーカーが異なる事もあって、車両のデザインなどはまた異なるものとなっています。

神奈中ではこの新しいTwin Linerの導入を盛んに告知しており、厚木での運行開始を記念したバス共通カード(1000円券・台紙付き)の発売広告が車内に掲載されている程ですので、運行開始前からご存知の方も居られるかと思いますが、MAKIKYUもこのTwin Linerは運行開始前から非常に気になっており、運行開始から3日目の一昨日、厚木へ出向いて乗車する事が出来ました。

厚木アクストは東名高速道路の厚木IC近くにあり、方向的には本厚木駅から南側(平塚方向)へ向かいますので、この方面のバスは本厚木駅南口という感覚がありますが、Twin Linerは本厚木駅から少し歩いた厚木バスセンター発着となっていますので、乗車の際は要注意です。

またTwin Linerは2両で全長18m・定員130名強と非常に収容力のある車両で、車内の座席配置も一両目は立席主体、2両目は座席主体となっているのが特徴的で、一度に多くの乗客を運ぶのには適した車両ですが、車両の特殊性故に走行路も限られ、途中停留所での乗降が多い路線では乗降に要する時間も要します(特に神奈中の整理券車では一部の例外を除き、前乗り前降りですので尚更です)ので、特定時間帯に多数の需要が集中する施設と最寄駅を直行で結ぶ様な路線での運用が適している車両と言えます。

そのため藤沢市内を走るTwin Linerも、湘南台駅~慶応大学間は途中南大山(この停留所のすぐそばには大型スーパーがあります)のみに停車する急行運転となっています(余談ながら幕張を走る京成バスの連接バスも、朝ラッシュ時間帯は急行便として運行されます)が、厚木で走り始めたTwin Linerも殆どは急行運転となっており、それも通勤時間帯に重点的に運行されるダイヤとなっていますが、厚木アクスト→本厚木駅間の一般路線車使用の路線バス運行時間前に4本のみ、各駅停車(各停留所停車)で運行されるTwin Linerの運行が設定されています。

ちなみにこの路線の急行便は厚木バスセンター~厚木アクスト間を直行で結んでいますが、Twin Linerによる実車運行はその殆どが片道のみ(朝の厚木アクスト行きと、夜の厚木バスセンター行き)となっており、主に厚木アクストへの通勤客を対象としている事もあって、Twin Linerは休日全便運休となりますので、この記事を見てTwin Linerへ乗ってみようと考えている方は要注意です。

あとTwin Linerの運行は殆どが片道のみという事で、乗りに行きたいと考えている方は、もう片道の交通手段は…と思われるかもしれませんが、決して本数は多くないものの、Twin Linerの実車運行方向とは逆方面でも、厚木バスセンターor本厚木駅南口~厚木アクスト間を運行する一般路線車使用の路線バス運行は運行されています。

また平塚駅北口~本厚木駅南口間を走る路線バス(この路線は結構本数が運行されています)の「リバーサイド前」バス停から厚木アクストまで徒歩で移動する事も比較的容易(片道10分は要しません)ですので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も機会がありましたら、是非厚木市内で走り始めたTwin Linerへ乗車されてみては如何でしょうか?

写真はTwin Linerの外観と車内の座席(写真は2両目に設けられている向かい合わせ部分)です。

なおTwin Liner運行時刻は神奈中HPに掲載されており、HP内では厚木周辺をはじめとする各路線の時刻検索も可能です。