MAICOの 「 あ ら か る と 」

写真と文で綴る森羅万象と「逍遥の記(只管不歩)」など。

見事な山藤、山早苗、菅葉虫など

2023年04月15日 | 大町公園(市川市動植物園)にて


桜は終わったが、大町公園では山藤が見頃になってきた。巻頭の写真のように、大木の先端から流れるように地表近くまで咲いている。西側の斜面林の山藤はまだだったがまもなく見頃となることだろう。
ただ、残念ながら谷津湿地の西側の遊歩道(旧木道)は、禁止されている「狸への餌やり」が今なお行われるとのことで柵が設けられ半分以上が立ち入り禁止になっている。

閉ざされた分、様々な自然との出会のチャンスはやや少なくなってしまったが、14日に訪問したところ様々な昆虫や野の花に出会うことが出来た。

下の写真は今年初見の人気者「山早苗蜻蛉」


園内を散策中に友人と出会い紹介していただいたのが珍しい瑠璃色の「菅葉虫(スゲハムシ)」でした。


同じ菅葉虫の紅色の個体も見られました。で、帰宅後調べてみると、6色以上も掲載されていました。ただ肉眼的に確認出来るのは茶(光線によっては金色に見える)、青、赤、緑の個体程度と思われます。


菅葉虫と同じ葉の上で、虻の仲間を捕食していた「若葉蜘蛛」も見られました。


亀虫の仲間も現れています。下の写真は「黄腹縁亀虫(キバラヘリカメムシ)」


今が花の最盛期の「春紫苑(ハルジオン)」の花の上では「黄腹木目切蛾(キバラモクメキリガ)」の幼虫と思われる虫が、花弁を食べていたが、食べた後に残った短かな花弁には、美しささえ感じてしまいました。
自然界は不可思議ばかりです。


蒲公英の花弁を食べていたのはキリギリスの仲間の「薮螽斯(ヤブキリ)」で、個体数が多いため彼方此方で見られました。


産卵中(尻尾を若草に伸ばしてます)の「北黄蝶」も見られましたが、春はさまざまな昆虫の子孫繁栄の「世継ぎ」の季節でもあります。


下の写真は和蘭辛子(オランダガラシ=クレソン)の花で吸蜜している「筋黒白蝶」で、私にとっては今季初見でした。


今春は天候が安定しなかったり、大規模な黄砂がやってくるなど、自然界に遊ぶにはやや大変なこともありますが、やはり春が一番楽しい時期と思って行動したいものです。
コメント

雛罌粟、菊桃、花梨、瑠璃唐草などの花

2023年04月07日 | 21世紀の森と広場で(松戸)


花見の季節だというのに春嵐の到来で、当地の桜は散ってしまったことでしょう。一昨日(5日)はやや風があったものの松戸市の「21世紀の森と広場」で、春の花を楽しんできました。

巻頭の写真はアングルを地上近くにして撮った雛罌粟(ヒナゲシ、別名ポピー)越しの山桜。

下の写真は、園内の「つどいの広場」に向かう途中の「みどりの里」付近の遊歩道からで、名残の桜が連なっていました。


満開だったのが「霞桜(カスミザクラ)」で、見ごたえのあるボリュームでした。


霞桜の花の芯がやや赤みを帯びていましたが、これは花の終期で間もなく散り始める前兆です。今日の強風によって相当に散らされたものと思われます。


八重桜が2分咲き程になっており、今週末が見頃になることでしょう。花色や雌蕊の形から「普賢象」のようです。


園内で最も目立っていたのが、満開の紅色の花「菊桃(キクモモ)」でした。


下は茨城県の「国営ひたち海浜公園」で有名になった「ネモフィラ(別名、瑠璃唐草・ルリカラクサ)」の満開の姿も見られました。


「みどりの里」の梅林では可憐な花梨の花が咲いていました。実をリカー酒に漬け花梨酒にすると喉の良薬になるようです。


満開の花梨の花数も多く、豊作が予想されます。


下の写真は「山猫柳(別名バッコヤナギ)」の花です。バッコヤナギは「婆っこ柳」と書くようで、白い綿毛がお婆さんの白髪に似ているから付けられたという説がありました。


春はさまざまな花の盛りであり、その花の名の由来なども調べてみると面白いものです。また、句歌の世界でいう花鳥風月の世界がそこにはあります。
コメント

褄黄蝶、糸蜻蛉、一人静、梨の花など

2023年04月06日 | 大町公園(市川市動植物園)にて


野山や公園の散歩には絶好の季節となった。
いつもの公園も春に現れる様々な花や、昆虫、或いは樹木の若葉や葎の早緑など、写真の材料には尽きることがありません。

巻頭の写真は散華を迎えた公園北口の駐輪場の染井吉野です。桜の下の自転車はネットで購入した私のママチャリです。

公園に入るや否やすぐに目の前に現れたのが「褄黄蝶♂」で、姫踊子草で吸蜜中でした。白地に黒いハート模様が美しかったです。


褄黄蝶は二コマしか撮れなかったが、ピントがぴったりで毛むくじゃらの頭部も・・・


稲作が行われているビオトープでは、シオヤトンボの雄にも出会いましたが、やはり春は動植物にとって繁殖の時期でもあるのです。


時期的にはやや早いと思ったが、「金蘭」や「銀欄」の開花が見られるのではと園内の自生地に向かったが、まだ早く、久し振りに出会ったのが蜻蛉に博識なM氏。

金蘭の自生地は糸蜻蛉の越冬地でもあり、越年蜻蛉(オツネントンボ)や、細身越年蜻蛉、細身糸蜻蛉などが越冬を終え、繁殖期に入っていました。
下の写真は細身糸蜻蛉♀で、M氏から案内を受け撮りました。


同じくM氏から珍しい花があると案内されたのが、初見の「一人静(ヒトリシズカ)」で、独特な花の形に魅了されました。紫褐色の茎や、茎の先端の4枚の葉の間から白いブラシ状の花序が1本伸び、もう少し伸びるようです。


ビオトープでは開花の時期には早すぎる「黄菖蒲」の花も見られました。谷津状の湧水の多い公園の為、真冬でも暖かな環境が影響しているのかもしれません。


桜も梨も同じバラ科なので、花の時期も似ており満開を迎えていました。下の写真は満開の梨畑と、畑越しの公園北口の染井吉野です。


梨の花も品種によって花の色がやや異なるようですが、この花は豊水の花かも知れません。


染井吉野や山桜の季節の後には、大島桜から人工的に開発されたサトザクラの「八重桜」の季節に入りますが、その仲間でも代表的な大型の八重桜の「関山(カンザン・セキヤマ)」です(下の写真)。結婚式場などで供される桜茶の原料でもあります。


都心周辺の染井吉野は散りましたが、これからの八重桜に期待しましょう。私のお勧めは「新宿御苑」になります。
コメント

今季初撮りの褄黄蝶など

2023年04月01日 | 大町公園(市川市動植物園)にて


春の花の時期は何処に行っても楽しく、先日は久しぶりに東松戸駅近くの「ゆいの花公園」を散策。この公園は樹木や花などに名札が付いており調べる必要がないのが素晴らしい。

帰宅してからKUSAMAKURA様のSG投稿写真を拝見すると、いつもの公園で撮ったという「褄黄蝶」が載っていました。
やはり「春一番の蝶美人(超美人?)」と言えばこの褄黄蝶で、早速昨日31日にその公園を訪問してみました。

公園を一周しても見つからなかったが、帰りがけの午後1時過ぎに雌の褄黄蝶に出会うことが出来た(巻頭の写真)

下の写真は「紫華鬘」の花蜜を吸っている褄黄蝶。


花から花へ給餌を続けていたが、やはり姫君らしく「姫踊子草」で吸蜜していることが多かった。


だが、名前の元になった翅の先端の黄色い雄に出会いたいもので、30分以上その場に居ると雌蝶を追いかける雄蝶が現れた。その姿を撮ったのが下の写真で、左側が雄蝶。
その後二頭とも消えてしまったので交尾が成立したのかもしれない。


近くでは生まれたばかりのナナフシが、錆びついた鉄管の手摺の上を闊歩していた。


また遊歩道のコンクリートの上では数頭の塩屋蜻蛉の雌にも出会うことが出来ました。


色合いと模様の美しい「シャガ(別名・胡蝶花)」も公園北口直ぐの場所に咲き初めていました。


蒲公英もあちこちで咲いており、その一部を撮っていると右端の花に・・・


紋白蝶が給餌にやってきたので、パチリ!。


大町公園では時折狸に出会うことがあります。写真は昨年の夏に生まれた三頭のうちの一頭のようで、子の頃に人から餌をもらっていたとの情報があり、やや人慣れしていました。めったに出会ないので出会えたらラッキーです。
コメント