桜は終わったが、大町公園では山藤が見頃になってきた。巻頭の写真のように、大木の先端から流れるように地表近くまで咲いている。西側の斜面林の山藤はまだだったがまもなく見頃となることだろう。
ただ、残念ながら谷津湿地の西側の遊歩道(旧木道)は、禁止されている「狸への餌やり」が今なお行われるとのことで柵が設けられ半分以上が立ち入り禁止になっている。
閉ざされた分、様々な自然との出会のチャンスはやや少なくなってしまったが、14日に訪問したところ様々な昆虫や野の花に出会うことが出来た。
下の写真は今年初見の人気者「山早苗蜻蛉」
園内を散策中に友人と出会い紹介していただいたのが珍しい瑠璃色の「菅葉虫(スゲハムシ)」でした。
同じ菅葉虫の紅色の個体も見られました。で、帰宅後調べてみると、6色以上も掲載されていました。ただ肉眼的に確認出来るのは茶(光線によっては金色に見える)、青、赤、緑の個体程度と思われます。
菅葉虫と同じ葉の上で、虻の仲間を捕食していた「若葉蜘蛛」も見られました。
亀虫の仲間も現れています。下の写真は「黄腹縁亀虫(キバラヘリカメムシ)」
今が花の最盛期の「春紫苑(ハルジオン)」の花の上では「黄腹木目切蛾(キバラモクメキリガ)」の幼虫と思われる虫が、花弁を食べていたが、食べた後に残った短かな花弁には、美しささえ感じてしまいました。
自然界は不可思議ばかりです。
蒲公英の花弁を食べていたのはキリギリスの仲間の「薮螽斯(ヤブキリ)」で、個体数が多いため彼方此方で見られました。
産卵中(尻尾を若草に伸ばしてます)の「北黄蝶」も見られましたが、春はさまざまな昆虫の子孫繁栄の「世継ぎ」の季節でもあります。
下の写真は和蘭辛子(オランダガラシ=クレソン)の花で吸蜜している「筋黒白蝶」で、私にとっては今季初見でした。
今春は天候が安定しなかったり、大規模な黄砂がやってくるなど、自然界に遊ぶにはやや大変なこともありますが、やはり春が一番楽しい時期と思って行動したいものです。