たにしのアブク 風綴り

86歳・たにしの爺。独り徘徊と追慕の日々は永い。

冬の薄日が差す、誰もいない休日の校庭

2016-12-10 10:28:43 | 散策の詩

いつもの道野辺の徘徊道を行くと、
小学校の脇を通ります。
学校のある日は通りません。



休日には誰も遊んでいません。
ときたま、少年野球チームが練習しています。
子どもたちはみな、ユニホームをつけています。
見守る親御さんたちも何人かいます。

たにしの爺、しばし立ち止まって見物します。
そして記憶は70年も昔にタイムスリップします。
放課後でも、休日でも小学校の校庭が遊び場だった。



やることは大体、野球、とはいっても10人足らず。
試合などできないので、三角ベースです。
じゃんけんの順番で打者になります。
アウトになると野手になる。
投手も順番で、上から投げないで、下から投げる。



本物のグローブなんて、誰も持ってない。
自分で縫ったものとか、素手で捕球していた。
バットは棒切れで間に合わせる。
ボールはいま軟式テニスで使うような軟球でした。



そのうちに、ボールも固いものになって、
ときには教室の窓ガラスを割ったりする。
その度に日直の先生が飛び出してくる。
みんなで平謝りして事を納めてもらう。

あちこちに厚紙を張った窓ガラスがありました。
大人は誰もいません。みな田畑に行っているのです。
暗くなると家に帰ります。
学校から家まで6分くらいの所にありました。



徘徊の道で通る小学校も6分くらいの距離です。
子どもたちが卒業して30数年、
以来、小学校の校庭に入ったことがありません。