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国宝 「曜変天目茶碗」

2014-05-24 | アート
国宝指定の陶磁器を訪ねる旅、今回は思い切って遠くまで足を伸ばしました。
同じ時期にまだ見ていない焼き物が関西の2つの美術館で特別公開されると知ってからは、
是非ぜひ見に行きたく、松尾芭蕉の
「…そゞろ神の物につきて心をくるはせ、道祖神のまねきにあひて、取るもの手につかず…」
の心境になり、いざ大阪へ!

一つ目は大阪市の「藤田美術館」で公開中の「曜変天目茶碗」、国宝指定の陶磁器14点中9点目です♪
この美術館には明治時代に活躍した実業家藤田傳三郎と息子平太郎、徳次郎が収集した東洋古美術品が、
国宝9点、重要文化財45点を含む数千点もあり、
今年、昭和29(1954)年の開館から60周年を迎え、その特別展示として画像の曜変天目茶碗が展示されておりました!

 

国宝 南宋時代(12~13世紀)中国・建窯(福建省)
高:6.8㎝ 口径:12.3㎝ 高台径:3.6㎝

解説してくださる学芸員のお話を聞きながら、しっかりと目に焼き付けました。
冒頭画像は青い斑紋が光っていますが、学芸員の方がLEDライトで照らしてくれないとこのようには見えません。
学芸員による解説のある時間に訪問するのをお勧めします♪

この美しい茶碗は中国からやってきて、徳川家康そして水戸徳川家へ伝えられたものです。
現存する曜変天目は世界でわずか3点しかなく、そのすべてが日本にあり、3点すべてが国宝に指定されています。
(私はこのうち最も色鮮やかだと言われている静嘉堂の稲葉天目と、今回の藤田美術館のものを見ました)
黒い釉薬は静かな夜空を思わせ、青や緑に光る斑文が美しく、小さい茶碗の中にはるかな宇宙を感じます。
4点の曜変天目のうち、この茶碗だけ外側にも銀河星団のような斑紋が散りばめられております!
この輝きを生む製法はいまだ謎、破片もないので調査が出来ないのだそうです。
ミステリアスで、ますますこの茶碗が謎めいた美しさを持って迫ってきます!

 

藤田美術館は蔵を改造した展示室で展示ケースも木枠、建物はこじんまりとして落ち着いた感じです。
敷地内にはお茶室もありましたが、案外小さいのね、と思ったら大間違い!
隣接する「藤田邸跡公園」は7,000坪の敷地、だれでも自由に入れて池や橋もありその広さにビックリしました!
なんと、藤田伝三郎の大阪本邸は太閤園、東京別邸は椿山荘、箱根別邸は箱根小涌園、京都別邸はホテルフジタ京都なんだそうです。
ひゃぁ~、さすが大阪商人!

まだ時間があったので、近くの大阪市立東洋陶磁美術館へ。
ここにも国宝指定の陶磁器があるのですが、それは以前、六本木のサントリー美術館で見ました。

 
国宝の「飛青磁花生」と「油滴天目茶碗」に再会です。

心が満たされて、夕暮れの中之島の公園を散歩しながらホテルへ到着しました。
気分が良かったので、何となく勢いでホテル内のエステでオイルマッサージをしてもらっちゃいました♪

 
終わった後にアロマティーを出していただいて、最高の気分。
翌日は、もう一つのお目当ての国宝を見に大阪市に隣接する和泉市へ。。。

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