長期在庫から目覚めて以来、走行フィーリング向上のためいろいろと作業を施してきたDL1000。
まずは早朝ツーリングに使ってみて、そこそこ高いペースで走らせるには何の問題も無く
このバイクなりの動作を気持ちよくこなし楽しませてくれるのですが…
低回転と言うか極々小さなスロットル開度で一定の速度で流そうとすると時折りエンジンが「パスパス」と
燃焼状態のよろしくない症状を見せ、ちょっと不愉快な気持ち。
前オーナーさんもそこは感じていらっしゃったようなのですが、購入時から販売店さんから
おおむね「このバイク特有です」とのコメントにより容認されていたようです。
僕も初代TL1000Sから現行Vストロームまで多くのスズキ製1000cc90度Vツイン
モデルに乗ったことがありますから
旧いこの世代にこのようなちょっとしたネガティブがあっても
確かにこんなものかもしれないなぁ~ と受け入れることも出来ないわけではないと
ウチに来た直後、まだ車検が残っているうちに試運転しながら思いました。
新車から関わっている機体ではないのでもともとのフィーリングがどうだったのかはわかりませんが
故障なのかどうなのかを知りたかったのと、もう少しでも良い方向に向かわないものかと
時間も無いのにいろんなことを試しました。
SPⅡを装着したのは、まずは点火系に異常が無いことを確かめたかったので
イグニッションコイルから先の点火系を交換したいと思い、どうせならハイスペックなものをと言うことで
故障探求と性能向上を一石二鳥をねらったわけです。
残念ながらその願いは半分しか叶わず、この回転域のクルージングが快適になることはありませんでした。
誰から望まれているものでもありませんが、自身の引っ込みがつかなくて
金銭感覚が冷静ではなくなってしまい、遂にスロットルボディーを交換してしまいました。
これにより、ボディーの清掃と調整を越えて、ひょっとしたら誤作動しているかもしれないスロットルポジションセンサーと
セカンダリースロットルバルブのサーボモーターへの疑いが晴れることになります。
折角ですからスロットルケーブルとマニホールドのゴム部品も交換。
交換後の試運転は大きな部品交換のためそれなりの変化はあるけれど、根本的な解決には至りません。
となると、ますます引っ込みがつかなくなり
さらにインジェクターまで交換することに…
もう完全なる消去法 (^_^;)
このDL1000にはエキゾーストパイプにO2センサーさえ持たない頃の燃料供給システムですから
まだ現行モデルのように高度な空燃比のコントロールではなかったと思われ、
その上、仕向地の国によって排ガスの規制が異なるのに全ての仕様で同じ性能を担保するのは簡単なことではなかったのだとすると
現行モデルのような秀逸なコントロールを期待してはいけなかったのかも… とこれまで注込んできたことに後悔しながら
最後にやってみようと思っていたことに取り掛かりました。
スパークプラグのエアーギャップの変更。
スタンダードではやりませんが、SPⅡの2次側電圧の増大によりエアーギャップを広げる根拠ができます。
どうすればどうなると言ったことも言えませんが、これによりなにがしか変化を持たせることができることは経験的に知っているので
やってみることにしました。
標準指定の接地電極が2極のものと1極のものをそれぞれエアーギャップを何通りか試してみて
プラグ交換と試運転の繰り返し。
最終的には2極のものをギャップを広げた状態が最もフィーリングが良く、
これにより不快なパスパスも大幅に減少し、これなら絶景に見とれながら先を進むのがもったいないくらいのペースも
全く愉快でいられるようにまでになりました。
何はともあれ結果オーライ。
これから夏を迎えようと言うのに、先を見越してグリップヒーター
まだまだ長期在庫は続きそうですから (^_^;)
あとはUSB電源ソケットでいつでもツーリングに活躍できることになりました。
直前のお知らせになりますが、7月11日(土曜日)から26日(日曜日)までのほぼ2週間お休みします。
正月明け以来、ゴールデンウイークの1日に続く2回目のお休みですが
1年分の大半をここで取らせていただきます。
作業の受け入れをお待ちいただいております皆様にはなんとも心苦しいお知らせになってしまいますが
何卒、ご理解とお許しをいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。