クニの部屋 -北武蔵の風土記-

郷土作家の歴史ハックツ部屋。

それでも午後はやってくる

2024年01月10日 | コトノハ
浮き沈みの激しい1日。
動くと凶が出る。
やることなすこと裏目に出る。
そんな日がある。

だから、じっと静かにしようと思う。
なのに、向こうから電話が鳴り、よくない知らせを伝えてくる。
聞きたくない情報を伝えてくる。
こんな日は、人里離れて電話も何もないところに籠っていたい。

が、全て沈んでいたかと言えば、いくつかの“浮き”があった。
昼休み、たまたまそば屋の「よしの」へ行くと、下羽生のS君とばったり会った。
息子と二人で食べに来たらしい。

会うのはいつぶりか。
息子さんはだいぶ大きくなっていた。
来年は中学生らしい。
S君の姪っ子は今年二十歳になったというし、「じい」「ばあ」と呼ばれる日もそう遠くないのかもしれない。

思わぬ対面に、ぎりぎりまで「よしの」で過ごす。
議員になったという同級生、自分も何度か顔を合わせたS君のコミュニティがいまも続いていること、自転車を買ったこと、単管パイプを7本買ったことなど、“今”と“昔”が交錯する。
道路交通法が適用されるのかわからぬ道(?)を、自転車で二人乗りした放課後が懐かしい。

店を出ようとすると、サザエさん的なアクシデントがあった。
偶然が偶然を呼んだらしい。
笑ったせいか、午前の重たい気持ちが軽くなった。

それでも午後はやってくる。
時間を追うごとに気持ちは沈み込んでいく。
立て続けにクスリを2錠飲んだが、底なし沼だった。

あえて動いたおかげでよかった点もある。
総じて仕事は進んだ方だろう。
が、こういうときに限って外部からの急なお願いがある。
足をすくわれた気持ちになる。

思い付いて、帰りに古城天満宮へ足を運んだ。
参拝者は一人もなく、境内は夜闇に包まれていた。
羽生城研究者の冨田勝治先生と出会ったのは、2004年の春だった。

自分は25歳で、先生は95歳だった。
あの頃の春が懐かしい。
もがき、書き散らし、生きていた。
そんな自分はまもなく45歳になる。
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